【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第1四半期連結累計期間(令和4年10月1日~令和4年12月31日)におきましては、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、わが国の景気は緩やかに持ち直してまいりました。但し、世界的な金融引き締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっております。情報通信業界におきましては、企業のソフトウエア投資は緩やかに増加しており、情報サービス業及びインターネット附随サービス業の売上高についても前年同四半期(令和3年10月1日~令和3年12月31日)と比べ増加となりました。また、1世帯当たりのインターネットを利用した支出についても増加となりました。このような中、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)技術の高度化・実用化の進展等、情報通信に関する市場環境の変化は更に加速してまいりました。また、交通サービスの領域におきましても、「MaaS(Mobility as a Service)」(モビリティのサービス化)の流れが進展してまいりました。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響による移動や外出についての質的・量的変化は、「MaaS」の展開にも大きな影響を与えております。当社グループにおきましても、この市場環境の変化に対応した事業展開のための基盤整備に取り組んでおり、「乗換案内」の各種インターネットサービスは多くの方々に広くご利用いただくに至っております。現状においては新型コロナウイルス感染症の影響によりこれらの利用は減少しているものの、人々の移動需要の持ち直しを含め足下の回復傾向は続いており、今後の更なる回復にも期待を持てる状況となっております。このような環境の中で、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高は647,519千円(前年同四半期比9.6%増)、営業損失は26,614千円(前年同四半期は63,357千円の損失)、経常損失は96,363千円(前年同四半期は42,276千円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は69,229千円(前年同四半期は37,259千円の損失)という経営成績となりました。売上高につきましては、乗換案内事業セグメントの売上高が大きく増加し、加えてソフトウエア事業セグメント及びハードウエア事業セグメントの売上高についても増加したこと等により、全体として前年同四半期と比べ増加いたしました。また、売上高が増加した影響等により、営業損益につきましても前年同四半期と比べ改善いたしました。経常損益及び親会社株主に帰属する四半期純損益につきましては、為替差損の発生の影響が大きく、前年同四半期と比べ損失が拡大いたしました。
セグメント別の経営成績の状況は、次のとおりです。
乗換案内事業乗換案内事業では、モバイル向け有料サービス等の売上高が前年同四半期と比べ減少したものの、法人向けの事業の売上高が大きく増加し、セグメント全体の売上高は増加いたしました。一方で、実証実験等の今後の事業展開を見据えた費用の増加等の影響が大きく、セグメント全体の利益はやや減少いたしました。それらの結果、乗換案内事業全体としては売上高554,622千円(前年同四半期比7.8%増)、セグメント利益27,462千円(前年同四半期比13.7%減)となりました。
マルチメディア事業マルチメディア事業では、出版関連事業における売上高が前年同四半期と比べ増加したこと等により、セグメント全体の売上高は増加いたしました。また、これに伴い、セグメント全体の損失も縮小いたしました。それらの結果、売上高3,536千円(前年同四半期比72.9%増)、セグメント損失2,679千円(前年同四半期は4,730千円の損失)となりました。
ソフトウエア事業ソフトウエア事業では、セグメント間の内部売上高が前年同四半期と比べ増加したこと等により、セグメント全体の売上高は増加いたしました。また、これに伴い、セグメント全体の利益も増加いたしました。それらの結果、売上高99,494千円(前年同四半期比16.9%増)、セグメント利益19,183千円(前年同四半期比134.1%増)となりました。
ハードウエア事業ハードウエア事業では、積極的に事業拡大を図ったこと等により、セグメント全体の売上高は前年同四半期と比べ大きく増加いたしました。また、これらの影響等により、セグメント全体の損失も大幅に縮小いたしました。それらの結果、売上高24,535千円(前年同四半期比353.1%増)、セグメント損失955千円(前年同四半期は30,686千円の損失)となりました。
その他その他セグメントにおきましては、売上高は前年同四半期と比べやや減少いたしました。また、これに伴い、損失が発生いたしました。それらの結果、売上高2,524千円(前年同四半期比39.4%減)、セグメント損失1,053千円(前年同四半期は489千円の利益)となりました。
なお、上記のセグメント別の売上高は、セグメント間の内部売上高を相殺しておりません。また、セグメント利益又は損失は、四半期連結損益計算書における営業損益をベースとしておりますが、各セグメントに配分していない全社費用及びセグメント間の内部取引費用の控除前の数値であり、合計は連結営業損益と一致しておりません。前年同四半期まで「その他」に含まれていた「ソフトウエア事業」及び「ハードウエア事業」について、重要性が増したため、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。
(2) 財政状態の状況当第1四半期連結会計期間末における財政状態は、前連結会計年度末(令和4年9月末)と比較しますと、資産は71,139千円減の5,750,902千円、負債は45,399千円増の898,020千円、純資産は116,538千円減の4,852,882千円となりました。
資産資産は、流動資産につきましては、325,319千円減の4,131,066千円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が35,804千円増の609,035千円となった一方で、現金及び預金が332,320千円減の3,313,837千円となったこと等によるものです。受取手形、売掛金及び契約資産の増加は、株式会社エアーズの株式を取得し新たに連結子会社としたため、同社の受取手形、売掛金及び契約資産が新たに計上されたこと等によるものです。現金及び預金の減少は、株式会社エアーズに係るのれんの計上、配当金、賞与及び法人税等の支払並びに四半期純損失の発生等によるものです。固定資産につきましては、254,180千円増の1,619,836千円となりました。これは、有形固定資産が3,057千円減の527,572千円、無形固定資産が212,654千円増の345,281千円、投資その他の資産が44,583千円増の746,981千円となったことによるものです。有形固定資産は、全体としては大きな金額の変動はありませんでした。無形固定資産は、株式会社エアーズに係るのれんの計上等により、大きく増加いたしました。投資その他の資産は、繰延税金資産の増加等により、増加いたしました。
負債負債は、流動負債につきましては、20,948千円増の851,122千円となりました。これは、賞与引当金が31,609千円減の14,972千円となった一方で、未払費用が24,775千円増の77,221千円、契約負債が34,903千円増の458,781千円となったこと等によるものです。賞与引当金の減少は、賞与の支払等によるものです。未払費用の増加は、12月の販売費及び一般管理費が増加したこと等によるものです。契約負債の増加は、株式会社エアーズの契約負債が新たに計上されたこと等によるものです。固定負債につきましては、24,451千円増の46,898千円となりました。これは、長期借入金が24,451千円増の44,459千円となったことによるものです。長期借入金の増加は、株式会社エアーズの長期借入金が新たに計上されたこと等によるものです。
純資産純資産は、株主資本につきましては、99,833千円減の4,753,974千円となりました。これは、利益剰余金が99,833千円減の4,085,712千円となったことによるものです。利益剰余金の減少は、親会社株主に帰属する四半期純損失の発生並びに剰余金の配当によるものです。その他の包括利益累計額につきましては、15,642千円減の63,330千円となりました。非支配株主持分につきましては、1,063千円減の35,578千円となりました。
(3) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は35,505千円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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