【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、経済活動は正常化に向けて回復基調で進み、景気は緩やかな持ち直しの動きが見られました。一方、海外経済の減速が我が国の景気を下押しするリスクとなっているほか、エネルギー価格、資源価格の高騰や物価上昇、金融資本市場の変動など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは当連結会計年度を成長加速期の2期目として、積極的な投資を行い、長期ビジョン達成に向けた道筋を作ることを目指し、国内事業の収益基盤強化、海外事業の成長拡大、新事業の創造に取り組みました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高11,562百万円(前年同期比20.6%増)、営業利益834百万円(前年同期比5.8%増)、経常利益833百万円(前年同期比6.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益566百万円(前年同期比12.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、各事業セグメントの売上高には、事業セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
① 住設・建材EC事業
国内におきましては、継続購入促進策の実施により既存顧客の稼働数が増加したことに加え、WEB広告をはじめとした各種の集客施策により登録会員数が増加したこと、また、高単価商材の販売や市況影響による段階的な値上げ、クロスセルの促進などにより購入単価が上昇し、第3四半期累計売上高は過去最高となりました。急激な為替の変動や資材価格の高騰により粗利率が若干低下しておりますが、取引先との仕入価格交渉やカタログ発行に伴う価格改定により、通期では粗利率の改善を見込んでおります。主力の洗面カテゴリでは、前期に発売した当社らしいミニマルデザインのミラーボックスや、スタイリッシュなフロートタイプの洗面台の売上が非常に好調なほか、売上構成比率で第3位の建具カテゴリも大きく売上を伸ばしております。
海外におきましては、中国での強いコロナ規制により数ヶ月ビジネスが滞った影響もありましたが、規制緩和後には商談も活発化し案件獲得に向けて取り組んでおります。また、インドネシアでは現地の日系企業と連携し、同社に運営・管理を委託する形でショールームを開設し、テスト営業を開始いたしました。
以上の結果、売上高10,669百万円(前年同期比11.8%増)、セグメント利益1,301百万円(前年同期比11.6%増)となりました。
② 住宅事業
住宅事業におきましては、市場の冷え込みの影響を受け住宅販売が振るわなかったことに加え、資材価格高騰による影響を吸収しきれず、売上、利益ともに計画から大幅に遅れておりますが、他の建売住宅との差別化を図るため、サンワカンパニーの人気商品を採用したコラボハウス≪Bright Lazo≫を開発するなど、今後の売上及び利益の拡大に向けた取り組みも進めております。
一方、当社と加盟工務店が一体となって自由設計でデザイン性の高い住宅設計を可能としていくサービス≪ASOLIE≫では、新規加盟工務店が順調に増加しており、加盟工務店がデザインコードを利用して建築した≪ASOLIE≫の家が完成したほか、加盟工務店へ向けた住設・建材の売上も増加しております。
以上の結果、売上高901百万円(前年同期は41百万円)、セグメント損失49百万円(前年同期はセグメント損失17百万円)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は次のとおりであります。
① 資産
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,141百万円増加し、8,785百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加472百万円、棚卸資産の増加393百万円、差入保証金の増加131百万円、売掛金の増加22百万円を計上したことによるものであります。
② 負債
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ794百万円増加し、5,637百万円となりました。その主な要因は、短期借入金の増加871百万円、前受金の増加129百万円を計上した一方で、長期借入金の減少138百万円、賞与引当金の減少87百万円を計上したことによるものであります。
③ 純資産
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ347百万円増加し、3,147百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加380百万円、新株予約権の増加41百万円を計上した一方で、自己株式の増加89百万円を計上したことによるものであります。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の
分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。