【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)経営成績の状況
当第3四半期累計期間における国内経済は緩やかな回復基調で推移しました。個人消費や設備投資が持ち直し、企業収益は改善傾向が続きました。情報通信業界も高い水準で好調を維持しています。DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展などを背景に従来型ITからクラウドへの移行が順調に伸びています。企業のソフトウェア投資額も拡大しています。先行きについては、海外景気の下振れ懸念は残るものの各種の政策効果によって回復傾向に弾みがつくことが期待されます。
このような環境下、当社は積極的な事業展開を図り、他社との協業や採用活動をなお一層強化しました。
セキュアクラウドシステム事業においてはプライベートクラウド構築サービスの販売を推進し、4月にはSaaS用プライベートクラウド基盤の大型案件の受注に成功しました(大型受注に関するお知らせ2023年4月28日適時開示)。一方、前期よりスライドした特定案件(製造業向けのVDI構築案件)については、プロジェクト管理体制を強化しました。発注元企業と連携し、早期に完了するよう注力した結果、収束に目途がつきつつあります。
エモーショナルシステム事業においては大手通信事業者との協業を推進するとともに、回復基調にある国内レジャー需要向けのMetaWalkers(旧称:4DOH)関連案件の実行と、企業向けメタバース案件の新規顧客開拓に取り組みました。
その結果、当第3四半期累計期間における売上高は2,060,153千円(前年同期比22.2%増)、営業利益は95,197千円(前年同期比41.2%減)、経常利益は89,759千円(前年同期比44.8%減)、四半期純利益は62,206千円(前年同期比45.3%減)となりました。第3四半期累計期間の売上高は当社として初めて20億円を超え、過去最高を更新しました。
なお、通期の業績予想につきましては据え置きとしています。特定案件が業績に与えるマイナスの影響と、SaaS用プライベートクラウド基盤の大型案件の下期業績への寄与、その他案件の直近進捗状況を踏まえて期末の業績を慎重に予測した結果によるものです。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(セキュアクラウドシステム事業)
当社の属する情報通信業界では、国策によるDXの推進や2025年の崖対策などの従来型の需要に加え、生成AIの活用基盤としてクラウドとSaaSの需要が一層高まりつつあります。加えて、SaaS事業者や大手企業、病院などを標的としたサイバー攻撃が後を絶たず、情報システムの防御と回復(レジリエンス)が企業経営者の課題として一層重要となっています。
このような中、当社は、SaaS用プライベートクラウド基盤の大型案件でのCitrix社製ソフトウェア販売や、食品加工などの製造業顧客向けプライベートクラウド構築案件を当第3四半期累計期間に売上計上しました。今期の最重要戦略と位置付けている人財採用活動についても積極的に取り組みました。
前期よりスライドした特定案件(製造業向けのVDI構築案件)については、ベテラン技術者の投入による技術的課題の解決を進めると同時に発注元企業とのコミュニケーションの体制を強化しました。今期末の完成に向けて計画の見直しを行い、着実に進捗しています。
その結果、セキュアクラウドシステム事業の売上高は1,990,598千円(前年同期比19.2%増)、セグメント利益は272,602千円(前年同期比21.4%減)となりました。
本事業の今後の成長に向けた最優先課題は優秀なエンジニアの獲得と育成です。採用については現在、今期の中途採用と2024年4月新卒者採用に向けた活動を並行して推進しています。すでに複数の内定者を獲得し、エンジニアの中途採用も徐々に進んでいます。1dayインターンシップも導入し、多くの学生から応募いただいています。育成については、若手技術者に対する1on1指導を実施するとともに、営業人財の技術資格取得によるセールスエンジニアへのキャリアップを促進しています。
(エモーショナルシステム事業)
エモーショナルシステム事業は、特許技術に基づく360度の3D仮想空間の表現装置であるMetaWalkersを活用し、大手通信事業者との協業を推進しました。遊園地向け専用コンテンツ制作案件や既存MetaWalkersの国営公園内への移設プロジェクトなど、コロナ禍後の国内レジャー需要の回復を契機とした案件による売上拡大にも取り組みました。企業向けメタバースについては第1四半期に受注した企業向けメタバース構築が完了し、その実績を基に自治体向けなどの新規メタバース案件獲得に向けた営業活動を推進しました。
その結果、エモーショナルシステム事業の売上高は69,554千円(前年同期比364.1%増)、セグメント利益は12,850千円(前年同四半期はセグメント損失10,661千円)となりました。
なお、全社営業利益は、各セグメントの営業損益の合計から、報告セグメントに分配していない全社費用190,255千円を差し引いた数値となっています。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費です。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期会計期間末の資産の部は、前事業年度末に比べて635,944千円増加し、2,546,322千円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産の増加(前事業年度末に比べて390,260千円の増加)、商品及び製品の増加(前事業年度末に比べて141,237千円の増加)、現金及び預金の増加(前事業年度末に比べて31,906千円の増加)、電子記録債権の増加(前事業年度末に比べて31,088千円の増加)、仕掛品の増加(前事業年度末に比べて19,709千円の増加)等によるものであります。
(負債)
当第3四半期会計期間末の負債の部は、前事業年度末に比べて366,998千円増加し、1,386,110千円となりました。これは主に、買掛金の増加(前事業年度末に比べて397,411千円の増加)、前受金の増加(前事業年度末に比べて61,803千円の増加)、未払法人税等の減少(前事業年度末に比べて41,251千円の減少)、受注損失引当金の増加(前事業年度末に比べて35,706千円の増加)、長期借入金の減少(前事業年度末に比べて32,807千円の減少)等によるものであります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末の純資産の部は、前事業年度末に比べて268,945千円増加し、1,160,211千円となりました。これは、新株発行による資本金及び資本剰余金の増加(前事業年度末に比べてそれぞれ103,369千円の増加)、四半期純利益の計上により利益剰余金が62,206千円増加したことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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