【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績の状況当社グループは、「未来のソフトウエアを形にする」というミッションのもと、自然言語処理、画像認識、機械学習/深層学習技術を用いたアルゴリズムの研究開発、ソリューション提供、プロダクトの拡販による社会実装を進めております。AI Research & Solution事業では、アルゴリズム・知能化技術の事業化を行っており、パートナー企業のニーズに合わせて共同研究開発からソリューションの提供までを一気通貫で実施しております。また、実オペレーションを通じた製品/サービス開発の一環で、IoT機器からリアル空間のデータをクラウド上に収集し顧客への価値提供を実現するサービスの開発を、駐車場機器の製造販売事業を通じて行っております。AI SaaS事業では、AI Research & Solution事業におけるアルゴリズムの開発成果をもとに、汎用的なニーズに対応するプロダクトを販売しております。AI SaaSは「顧客接点」・「社内業務」領域で利用されており、人の業務を効率化し能力を拡張していく形で、ビジネス支援や企業の課題解決を実現しております。当第2四半期連結累計期間は、AI SaaS領域における顧客基盤の拡大とプロダクトの機能拡充を目指す成長戦略のもと、AI SaaS事業下にある連結子会社間の協業の取り組みを推進してきた結果、AI SaaSの導入社数及び年間経常収益を着実に積み上げております。また、今後の成長に向けて優秀な人材の採用を進めるとともに、ソフトウエアプロダクトの強化や研究開発などの先行投資に注力してまいりました。この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は6,661,749千円(前年同四半期比17.2%増)となりました。これは主に、AI SaaS事業において各種プロダクトの販売が拡大したことによるものです。また、AI Research & Solution事業においてソリューション案件が堅調に推移したとともに、モビリティ事業でアフターコロナが意識されて需要が回復基調となりました。営業利益は1,033,472千円(前年同四半期比23.1%増)となりました。これは主に、売上高が増加したことに加え、収益性の高いAI SaaS事業が高い成長率を維持していることで売上高構成比が高まったことによるものです。 経常利益は1,155,437千円(前年同四半期比40.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は471,813千円(前年同四半期比6.7%減)となりました。これは営業利益の増加に加えて、当第2四半期連結会計期間において、当社の子会社である合同会社PKSHA Technology Capitalがスパークス・グループ株式会社と共同運営するPKSHA SPARXアルゴリズム1号投資事業有限責任組合の一部投資先の株式売却等で、持分法による投資利益208,138千円を計上したことによるものです。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(AI Research & Solution事業) AI Research & Solution事業につきましては、パートナー企業からのニーズに対応するアルゴリズムソフトウエアの研究開発やソリューション案件の売上が堅調に推移しました。また、モビリティ事業において、顧客である駐車場運営会社の新規駐車場開設への投資意欲が一部改善し、駐車場機器の販売が前年同四半期比で増加しております。 この結果、売上高は3,766,510千円(前年同四半期比13.8%増)、セグメント利益は584,377千円(前年同四半期比40.5%増)となりました。
(AI SaaS事業) AI SaaS事業につきましては、AI SaaSの導入による業務の高度化・自動化を進めるニーズが拡大している環境の中で、自動応答エンジンを中心にAI SaaSの新規受注とライセンスの積み上げを進めてまいりました。AI SaaS事業下にある連結子会社間の協業の取り組みを推進し、新規顧客の獲得及び既存顧客への相互送客等を通じて売上ならびに利益の成長に繋げております。一方で、今後の成長に向けて人件費を中心とした積極的な先行投資を実施しております。 この結果、売上高は2,898,839千円(前年同四半期比21.9%増)、セグメント利益は890,527千円(前年同四半期比27.6%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
① 資産の状況
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ604,226千円増加し、15,827,150千円となりました。これは主として、受取手形、売掛金及び契約資産が424,940千円、その他が216,294千円増加したことによるものであります。
(固定資産)当第2四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ565,626千円減少し、20,010,855千円となりました。これは主として、のれんが241,072千円、顧客関連資産が176,260千円、投資有価証券が91,684千円減少したことによるものであります。
② 負債の状況
(流動負債)当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ327,383千円増加し、2,890,683千円となりました。これは主として、未払法人税等が219,881千円、その他が126,751千円増加したことによるものであります。
(固定負債)当第2四半期連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ254,661千円減少し、3,725,622千円となりました。これは主として、繰延税金負債が91,141千円増加したものの、長期借入金が350,845千円減少したことによるものであります。
③ 純資産の状況当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ34,121千円減少し、29,221,699千円となりました。これは主として、利益剰余金が471,813千円、その他有価証券評価差額金が24,402千円増加したものの、自己株式を558,416千円取得したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は12,430,114千円となり、前連結会計年度末に比べ65,509千円減少しました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は979,471千円(前年同四半期は1,412,658千円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加424,940千円、前払費用の増加264,808千円、法人税等の支払額183,537千円があったものの、税金等調整前四半期純利益1,064,800千円、減価償却費271,001千円、のれん償却額241,072千円、顧客関連資産償却費176,260千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は165,100千円(前年同四半期は925,254千円の減少)となりました。これは主に、投資事業組合からの分配による収入203,840千円があったものの、無形固定資産の取得による支出203,493千円、投資有価証券の取得による支出125,464千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は879,880千円(前年同四半期は319,715千円の減少)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出558,416千円、長期借入金の返済による支出330,845千円によるものであります。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は95,644千円であります。
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