【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものの、経済社会活動の正常化へ進みました。先行きについては、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待されています。その一方で、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に注意する必要があります。
M&A業界におきましては、東京商工リサーチの「2021年後継者不在率調査」によると、前年比1.0ポイント上昇となる58.6%の企業が後継者不在となっているほか、企業の休廃業・解散件数は、2019年が43,348社、2020年は49,698社と上昇傾向にあり、2000年以降で最多の件数であることから、事業の再構築の重要性が高まっている状況となっております。
これに対処するため、中小企業庁が、中小企業の貴重な経営資源が散逸することの回避及び事業再構築を含めた生産性の向上を目的とした「中小M&A推進計画」を策定したことにより、近年では官民のM&A支援機関の連携強化が求められております。また、中小企業が安心してM&Aに取り組める基盤を構築するため、M&A支援機関に係る登録制度が創設されたことに加えて、自主規制団体である「一般社団法人M&A仲介協会」の設立など、業界としてはますますの活況が予想されます。
このような情勢のなか、当社においては2021年10月より静岡方面におけるさらなる営業活動の充実を図ることを目的に静岡オフィス(静岡市葵区)を開設しております。また、新型コロナウイルス感染症拡大防止に努めながら、Webを活用した面談やセミナー、勉強会の実施を行い、金融機関や会計事務所等の提携先との一層の関係強化に取り組みました。このほか、「M&A TOKAI EXPO 2021」と題したオンラインセミナーの実施や医療業界M&Aに関する書籍の第二弾の出版、M&Aをわかりやすく解説した動画を動画投稿サイトに掲載するなど、M&Aについての啓蒙、ニーズの発掘に努めております。さらには、M&Aに伴う買主のリスク軽減を目的とした表明保証保険(保険料は当社負担)の導入や当社、株式会社大垣共立銀行、株式会社OKBキャピタルと共同でベンチャーファンドの設立を行いました。
また、当社の成長には、人員の増強が不可欠であるため、採用活動を積極的に行った結果、当事業年度においてはM&Aコンサルタントが10名増員となりました。
この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末に比べ289,554千円増加し、1,551,952千円となりました。これは主として現金及び預金が288,298千円増加したことによるものであります。
当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末に比べ111,717千円増加し、187,963千円となりました。これは主として有形固定資産が19,410千円、投資有価証券が46,498千円及び差入保証金が31,895千円増加したことによるものであります。
当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末に比べ186,285千円増加し、294,493千円となりました。これは主として未払費用が96,901千円、未払法人税等が55,185千円及び未払消費税等が20,144千円増加したことによるものであります。
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ214,986千円増加し、1,445,422千円となりました。これは主として利益剰余金が215,239千円増加したことによるものであります。
b.経営成績
当事業年度においては計73件の案件が成約し(対前期17件増)、売上高は1,382,854千円(前期比1.3%増)、営業利益は352,112千円(同37.6%増)、経常利益は349,513千円(同42.1%増)、当期純利益は230,982千円(同44.1%増)となりました。
(売上高)
当事業年度の売上高は1,382,854千円と、前事業年度に比べ17,160千円の増加(前期比1.3%増)となりました。これは、主として成約件数の増加によるものであります。
(売上総利益)
当事業年度の売上原価は632,206千円と、前事業年度に比べ149,787千円の減少(前期比19.2%減)となりました。これは、主として案件紹介料が228,413千円減少(同47.2%減)、人件費が71,861千円増加(同26.2%増)したことによるものであります。
この結果、当事業年度の売上総利益は750,647千円と、前事業年度と比べ166,947千円の増加(同28.6%増)となりました。
(営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は398,535千円と、前事業年度に比べ70,776千円の増加(前期比21.6%増)となりました。これは、主としてセミナー諸掛費が6,033千円減少したものの、採用費が17,550千円、人件費が16,467千円、接待交際費が10,117千円及び管理諸費が9,227千円増加したことによるものであります。
この結果、当事業年度の営業利益は352,112千円と、前事業年度と比べ96,170千円の増加(同37.6%増)となりました。
(経常利益)
当事業年度の営業外収益は448千円と、前事業年度に比べ409千円の増加(前期は39千円)となりました。これは、主として受取手数料が340千円発生したことによるものであります。営業外費用は3,048千円と、前事業年度に比べ7,043千円の減少(同69.8%減)となりました。これは、主として市場変更費用等が発生しなかったものの、投資事業組合運用損が3,048千円発生したことによるものであります。
この結果、当事業年度の経常利益は349,513千円と、前事業年度と比べ103,623千円の増加(同42.1%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度の法人税等合計は111,864千円となり、前事業年度に比べ26,815千円の増加(前期比31.5%増)となりました。
この結果、当事業年度の当期純利益は230,982千円と、前事業年度と比べ70,729千円の増加(同44.1%増)となりました。
なお、当社はM&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ288,298千円増加し、1,532,352千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は428,106千円(前事業年度は62,819千円の収入)となりました。これは主として税引前当期純利益342,846千円、未払消費税等の増加額20,144千円、法人税等の支払額63,354千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は124,109千円(前事業年度は3,397千円の支出)となりました。これは主として投資有価証券の取得による支出50,000千円、有形固定資産の取得による支出26,965千円、差入保証金の差入による支出32,043千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は15,699千円(前事業年度は65,188千円の収入)となりました。これは配当金の支払額15,699千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称
当事業年度
(自 2021年10月1日
至 2022年9月30日)
販売高(千円)
前年同期比(%)
M&A仲介事業
1,382,854
101.3
合計
1,382,854
101.3
(注)1.当社は、M&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
2.前事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。当事業年度につきましては次のとおりであります。なお顧客との契約において秘密保持条項が存在するため、社名の公表は控えさせていただきます。
相手先
前事業年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
当事業年度
(自 2021年10月1日
至 2022年9月30日)
販売高(千円)
割合(%)
販売高(千円)
割合(%)
譲渡企業A社
-
-
300,000
21.7
譲受企業B社
-
-
159,291
11.5
3.最近2事業年度におけるM&A成約件数の実績は次のとおりであります。
分類の名称
前事業年度
(自 2020年10月1日
至 2021年9月30日)
当事業年度
(自 2021年10月1日
至 2022年9月30日)
M&A成約件数
56件
73件
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積り及び判断を必要としております。
当社は、財務諸表の基礎となる見積りを過去の実績を参考に合理的と考えられる判断を行ったうえで計上しておりますが、これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成において採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症による重要な影響はないものとして見積りを行っておりますが、今後、感染拡大に伴い業績に重要な影響を受けた場合、繰延税金資産の取り崩しが発生し税金費用が計上される可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当社の経営成績等については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、資金需要のうち主なものは、効果的に事業拡大していくための採用費、人件費等であります。また、資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フローによって確保しております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析
当社が今後事業を拡大し、継続的な成長を遂げるために、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しております課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するために、営業基盤を拡充するために必要な人材の採用と育成、内部管理体制の強化を進めることにより、企業価値の持続的な向上に取り組んでまいります。
また、当社ではアドバイザー数と成約件数が業績判断上の重要な指標と捉えており、引続きアドバイザーの計画的な増員と成約件数増加に取り組んでまいります。目標とする客観的な指標等についての分析については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする客観的な指標等」に記載のとおりであります。
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