【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では景気鈍化懸念に加え、金融環境の引き締まりによる厳しい資金調達環境などを背景に企業マインドが悪化しているものの、底堅い雇用情勢や積み上がった貯蓄の取り崩しによる個人消費に支えられ堅調に推移しております。今後、更なる金融引き締めにより資金調達環境が悪化し経済全体への資金供給の減少が加速すれば、景気の急速な悪化につながる可能性もあり、楽観視できない状況となっております。
欧州では高インフレによる購買力の下押しによる個人消費の低迷や欧州圏内外の需要低迷を受け、製造業を中心とした停滞により低調に推移しております。高インフレおよび金融引き締めが長期化すれば、景気の低迷も長引く見通しとなっております。
中国ではゼロコロナ政策の解除により景気が急回復していましたが、設備投資等の消費以外の需要の伸び悩みによって回復ペースは鈍化しております。6月半ば以降には、政策金利の引き下げなどの経済支援策に乗り出したものの、いずれも既存の政策の調整にとどまっており、効果は限定的なものとなっております。
一方、国内経済は世界的な財需要低迷を背景に輸出が伸び悩んでいるものの、水際対策を4月に終了したことでインバウンド需要が急回復したことや、新型コロナが感染症法2類から5類に引き下げられたことによる個人消費の増加によって非製造業の収益が増加しており、全体として高水準の企業収益が続く見通しとなっております。
このような経済環境の中、当社グループが関わる電子部品業界におきましては、環境対策、省エネルギーのニーズに向けた自動車のEV化、ロジック・ファウンドリ(半導体受託製造)の旺盛な投資に加え、スマートフォン需要に一服感がみられるものの、通信基地局やデータセンターの通信部品需要、IоTや自動車関連向けセンサー投資に牽引され、市場環境は堅調に推移しております。
このような状況の中、電子機器事業及び医療機器事業につきましては電子部品の供給停滞の長期化、原材料高騰等の懸念があるなか堅調に推移する一方で、繊維機器事業は低調に推移しました。
損益面につきましては、長納期部品の先行手配等で生産計画への影響を限定的に留めたことにより電子機器事業及び医療機器事業の受注・売上が順調に推移し、さらに製造コストの低減と諸経費の圧縮に努めてまいりました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は10,820百万円(前年同四半期比74.9%増)、営業利益は1,620百万円(同93.4%増)、経常利益は1,642百万円(同77.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,128百万円(同77.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(電子機器事業)
新素材加工機器では、パワーデバイス市場の設備投資意欲は依然旺盛な状況であり、海外市場ではインゴット供給及び工場建設計画の遅延等の影響から受注計画に遅れが生じているものの、引き合いは強い状況が継続しております。売上につきましては、半導体部品の長納期化のリスクはあるものの納期は改善傾向にあり、また当社のSiC切断加工装置が国内外において、高いシェアを維持しており堅調に推移しました。
このような状況の中、販売額は大幅に増加しました。
半導体製造機器では、脱炭素社会を目指す世界的な流れの中、省エネに貢献するパワーデバイスディスクリートメーカーによる投資は活発で同分野向けの装置販売は堅調に推移しましたが、スマートフォンの世界出荷量が依然として回復しない中、ロジックなどのICや電子部品メーカー向けの装置販売が低調に推移しました。
このような状況の中、販売額は若干減少しました。
ディスプレイ製造機器では、市場拡大が期待されるウェアラブル機器ディスプレイ用フィルム貼り付け機を販売しましたが、スマートフォンの世界出荷量が未だ回復していない影響でパネルメーカーによる装置投資の動きが停滞しており、主力である中小型ディスプレイ用偏光板貼り付け機や真空貼り合わせ機の販売が低調に推移しました。
このような状況の中、販売額は減少しました。
その結果、売上高は10,500百万円(前年同四半期比75.9%増)、セグメント利益1,702百万円(同78.6%増)となりました。
(繊維機器事業)
繊維機器事業では、依然市場環境の低迷が続いている状況で繊維・炭素繊維裁断機市場の回復傾向は見られず、低調に推移しました。
このような状況下の中、販売額は減少しました。
その結果、売上高は120百万円(前年同四半期比19.2%減)、セグメント損失44百万円(前年同四半期はセグメント損失23百万円)となりました。
(医療機器事業)
医療機器事業では、新型コロナの影響による部品の長納期化に対し先行手配等の対策を行うことで、ODM及びOEMスケジュールへの影響を限定的に留めました。また「胸腹水濾過濃縮装置M-CART」の医療機関への販売及びレンタル、試用貸出しを行いました。
このような状況の中、販売額は大幅に増加いたしました。
その結果、売上高は199百万円(前年同四半期比190.8%増)、セグメント損失38百万円(前年同四半期はセグメント損失91百万円)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて3,986百万円増加し、16,650百万円(前連結会計年度末は12,664百万円)となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて4,015百万円増加し、13,700百万円(前連結会計年度末は9,685百万円)となりました。これは主に、現金及び預金が1,034百万円増加、受取手形、売掛金及び契約資産が90百万円減少、原材料及び貯蔵品が733百万円増加、仕掛品が1,832百万円増加等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて28百万円減少し、2,950百万円(前連結会計年度末は2,978百万円)となりました。これは、主に有形固定資産が7百万円減少、投資有価証券が36百万円増加、繰延税金資産が79百万円減少等によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べて3,001百万円増加し、9,258百万円(前連結会計年度末は6,257百万円)となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて3,074百万円増加し、9,115百万円(前連結会計年度末は6,040百万円)となりました。これは主に買掛金が1,529百万円増加、電子記録債務が1,612百万円増加、契約負債が28百万円増加等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて73百万円減少し、143百万円(前連結会計年度末は217百万円)となりました。これは主に、長期借入金が69百万円減少等によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて985百万円増加し、7,392百万円(前連結会計年度末は6,406百万円)となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益1,128百万円を計上したこと等によるものであります。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社の研究開発活動の金額は、48百万円であります。また、パワー半導体向けSiC材料切断加工装置の大口径化及び更なる省力化機能を備えた装置を当期中の完成を目指し開発しております。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)生産、受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間の生産、受注及び販売の実績につきましては下記のとおりの変動がありました。
この主な理由は電子機器事業の前年同四半期連結会計期間の受注高に大口受注が含まれていたことであります。
生産実績及び販売実績につきましては、継続する需要が寄与し前年同期を上回りました。
当第3四半期連結累計期間
(自 2022年10月1日
至 2023年6月30日)
前年同期比(%)
生産実績 (千円)
10,820,465
174.9
受注高 (千円)
6,520,740
32.5
受注残高 (千円)
15,506,671
82.5
販売実績 (千円)
10,820,465
174.9
上記の事情及び内容につきましては、(1)財政状態及び経営成績の状況に記載しております。
