【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
文中における将来に関する事項については、当第2四半期連結会計期間末(2023年8月20日)現在において判断
したものであります。
1)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ、204億88百万円増加し、5,230億40百万円
となりました。これは主として、現金及び預金の増加102億89百万円、投資その他の資産のその他の増加93億
3百万円、流動資産のその他の増加23億3百万円、売掛金の増加21億54百万円、有価証券の減少14億99百万
円、商品の減少14億55百万円によるものです。
負債は前連結会計年度末と比べ、38億80百万円増加し、663億83百万円となりました。これは主として流動負債
のその他の増加22億30百万円、買掛金の増加15億95百万円、未払法人税等の増加13億9百万円、賞与引当金の減
少14億78百万円によるものです。
純資産は前連結会計年度末と比べ、166億8百万円増加し、4,566億57百万円となりました。これは主として利
益剰余金の増加158億9百万円によるものです。
2)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、4~6月期の実質GDPが年率換算4.8%増となりましたが、
個人消費は3四半期ぶりのマイナス成長となりました。また、消費者物価指数は8月までの12ヵ月連続で前年同
月比3%台の上昇率となり、物価上昇が消費の下押し要因となっています。世界経済では、米国は4~6月期の
実質GDP成長率が4期連続でプラスとなり景気は持ち直しつつあるものの、欧州では高いインフレ率が継続し、
中国は不動産不況等により景気回復ペースが鈍化するなど、依然として先行き不透明な状況が続いています。
①消費環境の概要
・当第2四半期連結累計期間の国内消費環境は、5月に感染拡大防止策としての行動制限がなくなったことで、
夏休みやお盆期間の人流は各地でコロナ禍前の平時に戻りました。その一方で、物価高により7月の実質賃金は前年同月比で16ヵ月連続のマイナスとなり、8月の消費者心理も9ヵ月ぶりに悪化するなど、インフレ警戒感を背景とした個人消費の悪化懸念も高まっています。
・天候については、5月下旬に東海以西で昨年より早く梅雨入りし、6月下旬までは梅雨前線や台風の影響で全
国的に曇りや雨の日が多くなり、気温も周期的に変化しました。7月上旬も雨の日が多くなりましたが、関東
以西では真夏日も多く記録しました。7月中旬から下旬は全国各地で梅雨明けし、気温が急上昇しました。8
月上旬から中旬は西日本で2度の台風に見舞われましたが、北日本を含め全国的に連日の猛暑が続きました。
②当社グループの状況
このような状況下で、当社グループは2023年度のグループ統一テーマを“リ・ボーンFinalステージ『応用か
ら完成へ』”とし、中期経営計画の最終年度として、商品力と販売力の強化や事業の基礎と基盤の強化に目途
を付け、この3年間で積み上げた実績と知見を次のステージへと繋げていき、“見て触れて、楽しく選んで、
気軽にお買い物が出来る店”の高度化を推し進め、お客様に“ワクワク”と“ウォンツ”をお届けします。
③しまむら事業
・主力のしまむら事業は、ブランド力の進化の為、自社開発ブランド(Private Brand、以下PB)とサプライヤ
ーとの共同開発ブランド(Joint Development Brand、以下JB)で品揃えの拡充や高価格帯の拡大を進め、猛
暑対応では、冷感素材等を使用した「FIBER DRY」や「COOL」シリーズの実用品を拡大し好調でした。夏のお
出掛け需要やオケージョン需要、帰省需要に対応した夏物も積極展開し、アウター衣料、実用品ともに好調で
した。
・広告宣伝では、チラシや動画CMのWEB配信を拡大し、経費抑制と売上向上に効果的でした。創業70周年企画で
は、インフルエンサーや有名タレントを起用したチラシが集客力向上やSNS会員数の増加に繋がりました。
・商品調達では、売れ筋商品を短期間で追加する短期生産サイクルを実用品に拡大し、売上向上に効果的でした。海外サプライヤーと直接取引する貿易部の活用や生産国比率の見直しは、仕入原価上昇の抑制に繋がりました。
当第2四半期連結累計期間は6店舗を開設、9店舗を閉店し、1,415店舗となりました。
また売上高は前年同期比5.4%増の2,373億25百万円となりました。
④アベイル事業
アベイル事業は、レディースとメンズのアウター衣料でJBを中心にトレンド商品の品揃えを強化し、Y2Kファ
ッションや平成ブランドとのコラボ企画が売れ筋となりました。お出掛け需要への対応では、厚底スニーカー
やサンダル、帽子やアームカバーが好調でした。チラシではカップルコーデや親子コーデなどの新企画が好調
で、個店対応では都市部と地方で店舗特性に沿った品揃えとチラシ配布を行い対象店舗の売上が好調でした。
当第2四半期連結累計期間は1店舗を開設、2店舗を閉店し、312店舗となりました。
また売上高は前年同期比6.9%増の316億26百万円となりました。
⑤バースデイ事業
バースデイ事業は、JBの展開を拡大し、主力JBの「futafuta(フタフタ)」と新生児向けJBの「Cottoli(コ
トリ)」、トレンド商品を拡大したジュニア向けJBの「rabyraby(ラビラビ)」が夏物を中心に好調でした。
オケージョン需要への対応では、スイムグッズや浴衣・甚平が売上を伸ばしました。販促では、SNSによるデ
ジタル販促を拡大し、販促媒体の多様化を進め、インフルエンサーや雑誌モデルを活用した販促も推進しまた。
当第2四半期連結累計期間は4店舗を開設し、店舗数は317店舗となりました。
また売上高は前年同期比1.1%増の363億50百万円となりました。
⑥シャンブル事業
シャンブル事業は、「Mushroom(マッシュルーム)」などのJBを中心にアウター衣料が売上を伸ばし、お出掛
け需要への対応では、帽子やアームカバーなどの服飾雑貨やコスメが好調でした。キャラクター商品では、新
たに展開したジブリやディズニーのチラシ商品が売れ筋となりました。ギフト向け商品は、お客様が商品やラ
ッピング資材を自由に選べる「ギフトマルシェ」に対応した商品を拡充し、中でも食品やお菓子が好調でした。
当第2四半期連結累計期間は5店舗を開設、3店舗を閉店し、115店舗となりました。
また売上高は前年同期比4.2%増の75億21百万円となりました。
⑦ディバロ事業
ディバロ事業は、お出掛け需要でメンズとレディースのカジュアルシューズやスニーカーが売上を伸ばし、夏
の猛暑によりサンダルや帽子も好調でした。ヤング向け商品では、厚底スニーカーやスポーツサンダルが売れ
筋となりました。販促では、チラシのデジタル化やSNSでの情報発信を推進し、アウター衣料と服飾雑貨、シ
ューズのトータルコーディネート提案を強化して、販促と売場を連動させたことが集客力向上に繋がりました。
当第2四半期連結累計期間の店舗開設・閉店は無く、16店舗での営業となりました。
また売上高は前年同期比15.5%増の4億37百万円となりました。
⑧以上の結果、当第2四半期連結累計期間の日本国内の業績は、売上高3,132億61百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益299億96百万円(同3.6%増)、経常利益305億81百万円(同2.9%増)、四半期純利益は208億22百万円(同0.0%増)となりました。
⑨思夢樂事業
台湾全域で店舗を展開する思夢樂は、20代から60代の女性とその家族をターゲットとした総合衣料の専門店と
して、日常生活で必要なソフトグッズがお客様の欲しい時に必ずある店舗の実現に向けて、事業の再構築を進
めています。商品力の強化では、日本企画のPBやJB、台湾企画のPBの比重を高めて他社との差別化を図り、売
上高に占めるPBとJBの割合は55%となりました。ラインロビングでは、キャラクターやスポーツ、ビジネス関
連商品のほか、アウトドア関連商品も新たに展開し、それぞれ専用売場を設置したことで認知度が高まり、売
上を伸ばしました。販売力の強化では、SNSを使ったデジタル販促を拡大して集客力向上に繋げました。
当第2四半期連結累計期間は1店舗を開設、1店舗を閉店し、40店舗での営業となりました。
また売上高は前年同期比17.5%増の7億82百万NT$(35億77百万円)となりました。
⑩以上の結果、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、売上高3,168億38百万円(前年同期比5.1%増)、営業
利益301億73百万円(同4.3%増)、経常利益307億25百万円(同3.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利
益は209億54百万円(同1.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動及び新規出店等
による投資活動、ならびに財務活動を行った結果、前年同四半期連結累計期間末に比べ242億70百万円増加し、
1,964億46百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、51億91百万円増加し、248億79百万円とな
りました。これは税金等調整前四半期純利益305億28百万円、減価償却費29億16百万円、その他の流動負債の増
加額22億17百万円、仕入債務の増加額15億88百万円、棚卸資産の減少額14億74百万円等に対し、法人税等の支払
額84億27百万円、その他の流動資産の増加額24億58百万円、売上債権の増加額21億54百万円、賞与引当金の減少
額14億80百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、152億40百万円増加し、404億56百万円となりま
した。これは有価証券の取得による支出1,509億99百万円、投資有価証券の取得による支出91億6百万円、有形
固定資産の取得による支出29億82百万円等に対し、有価証券の償還による収入1,220億円、差入保証金の回収に
よる収入12億67百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、前年同四半期連結累計期間と比べ、3億73百万円増加し、51億53百万円となりま
した。これは配当金の支払額51億41百万円等によるものです。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はあ
りません。
(4)会社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。