【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況①経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(2022年10月1日~2023年3月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の抑制と経済活動の両立が進み、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、部材不足による供給面での制約や資源・原材料価格の上昇、世界的な金融不安の高まりなどにより、足元では景気回復のペースに鈍化が見られました。このような状況のもと、当社は2022年11月10日に公表しました3か年中期経営計画(2023年9月期~2025年9月期)に基づき、①事業継続力の強化②自社製品開発の推進③品質性能の向上等の企業活動に取り組み、長期的な企業価値向上に努めております。受託蒸留事業では、全般的に堅調ながら、半導体メーカーにおいて在庫調整や設備投資計画を見直す動きがみられ、電子材料向け案件の引き合いが減少したことにより、減速感が生じております。また、プラント事業では、自社オリジナル装置の開発と並行して、蒸留装置の工事・メンテナンスを実施するとともに、ろ過装置の受注を獲得しております。以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は、649,132千円(前年同期比16.6%増)となりました。利益面におきましては、営業利益は93,156千円(前年同期比56.9%増)、経常利益は89,791千円(前年同期比50.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は58,970千円(前年同期比67.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高を含めております。
(受託蒸留事業)受託蒸留事業におきましては、電子材料向け案件の引き合いが減少するも、その他の蒸留案件の引き合いは引き続き堅調に推移したことにより、受託蒸留事業の売上高は588,251千円(前年同期比11.5%増)、セグメント利益は236,173千円(前年同期比20.9%増)となりました。
(プラント事業)プラント事業におきましては、蒸留装置の工事・メンテナンスの実施及びろ過装置の安定的な受注により、プラント事業の売上高は117,321千円(前年同期比138.6%増)、セグメント損失は8,737千円(前第2四半期連結累計期間はセグメント損失23,347千円)となりました。
②財政状態の状況
イ.資産当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ85,013千円減少し、1,973,551千円となりました。
(流動資産)当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ71,721千円減少し、1,001,104千円となりました。主な要因は、現金及び預金が38,757千円減少、製品の売上により、商品及び製品が18,014千円減少したことによるものであります。 (固定資産)当第2四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ13,291千円減少し、972,447千円となりました。主な要因は、設備投資の実施により機械装置及び運搬具(純額)が22,339千円増加したものの、繰延税金資産が13,494千円、建物及び構築物(純額)が9,266千円、顧客関連資産が4,071千円減少したことによるものであります。
ロ.負債当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ77,516千円減少し、167,261千円となりました。
(流動負債)当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ75,433千円減少し、154,761千円となりました。主な要因は、未払費用が35,251千円、未払法人税等が14,040千円、買掛金が12,314千円減少したことによるものであります。
(固定負債)当第2四半期連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ2,083千円減少し、12,500千円となりました。要因は、繰延税金負債が2,083千円減少したことによるものであります。
ハ.純資産当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,496千円減少し、1,806,290千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、利益剰余金が31,163千円増加した一方、自己株式立会外買付取引及び自己株式処分の実施により、自己株式が38,659千円増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べ38,757千円減少し、762,604千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において営業活動により得られた資金は118,616千円(前年同期は41,019千円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前四半期純利益89,791千円、減価償却費61,403千円があったものの、仕入債務の減少額12,314千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において投資活動により使用した資金は、71,471千円(前年同期は71,371千円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出68,805千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において財務活動により使用した資金は、85,901千円(前年同期は26,284千円の支出)となりました。その要因は、自己株式の取得による支出59,440千円、配当金の支払額26,461千円によるものであります。
(2) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は8,029千円であり、セグメント上では、受託蒸留事業であります。