【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)
経営成績の状況当第2四半期連結累計期間は、投資銀行事業において事業承継問題を抱える企業に投資をはじめとした様々なソリューションを提供するプライベートエクイティ事業を推進しました。当第2四半期連結累計期間の経営成績は、第1四半期に㈱ライツ・アンド・ブランズを連結の範囲から除外し持分法適用関連会社としたものの、複数の事業承継案件が順調に進捗し投資収益及び業務受託収益が増加したことにより、売上高は4,530百万円(前年同期比2.5%増)、売上総利益は2,381百万円(前年同期比48.0%増)となりました。販売費及び一般管理費は、事業拡大のための人員拡充や業務の外部委託の増加などにより前年同期比5.2%増の1,735百万円となりましたが、営業利益は売上総利益の増加により645百万円(前年同期は39百万円の損失)、経常利益は628百万円(前年同期は51百万円の損失)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、㈱トリニティジャパンの連結子会社化に伴う負ののれん発生益190百万円を特別利益に計上したことにより、477百万円(前年同期は203百万円の損失)となりました。
(単位:百万円)
2022年9月期第2四半期連結累計期間
2023年9月期第2四半期連結累計期間
増減額
売上高
4,421
4,530
109
投資銀行事業
2,193
3,284
1,091
公共コンサルティング事業
201
182
△18
エンタテインメント・サービス事業
2,179
1,211
△967
消去
△153
△148
4
売上総利益
1,609
2,381
772
投資銀行事業
1,081
2,200
1,118
公共コンサルティング事業
103
95
△7
エンタテインメント・サービス事業
489
148
△340
消去
△64
△62
1
営業利益又は営業損失(△)(セグメント利益又はセグメント損失(△))
△39
645
685
投資銀行事業
310
1,193
882
公共コンサルティング事業
12
△17
△30
エンタテインメント・サービス事業
△25
△158
△132
消去又は全社費用
△337
△371
△33
経常利益又は経常損失(△)
△51
628
680
税金等調整前四半期純利益又は税金等調整前四半期純損失(△)
△37
786
823
親会社株主に帰属する四半期純利益又は親会社株主に帰属する四半期純損失(△)
△203
477
680
セグメント別の業績は以下のとおりです。なお、売上高についてはセグメント間の内部売上高又は振替高を含めた売上高で表示しております。
① 投資銀行事業投資銀行事業では、プライベートエクイティ事業において全国の大都市圏における複数の事業承継案件に、投資を中心とする幅広いソリューションを提供しておりますが、これに関連する投資収益と業務受託収益が増加し、対象企業を買収するために組成した当社出資ファンドによる新規投資も順調に進みました。投資運用業務においては、海外投資家からレジデンスや物流施設投資のアセットマネジメントを新規受託し収益を計上しておりますが、これによりアセットマネジメント受託資産残高は前連結会計年度末比15.9%増の651億円となり、ストック型収益の基盤が強化されました。また航空機アセットマネジメントにおいては、コロナ禍の沈静化により機体検査や機体返還などの技術サービスは減速したものの高水準の売上を維持しており、航空機登録の増加や航空機リマーケティングなどの新たな取り組みにより好調に推移しました。以上の結果、投資銀行事業の売上高は3,284百万円(前年同期比49.8%増)、セグメント利益は1,193百万円(前年同期比283.7%増)となりました。
② 公共コンサルティング事業公共コンサルティング事業では、財務書類作成のコンサルティングについて大規模自治体を軸に営業活動を推進していますが、令和4年度(2022年4月~2023年3月)における都道府県の財務書類作成受託件数は前年度と比べ1件増加し8件、政令指定都市・特別区については2件増加し11件となり堅調に推移しました。また、公共施設等総合管理計画の見直しに関しては、総務省は見直しが未完了の地方公共団体は2024年3月末までに完了とすることとしているため、見直しを支援する業務について積極的に営業活動を推進しました。公共コンサルティング事業の売上高は、国が各自治体に配布した公会計ソフトのサポート終了に伴って発生した提携先のソフト販売があった前第2四半期連結累計期間に比べ9.2%減少し182百万円となり、セグメント損益は受注拡大のための先行投資により費用が増加した結果、17百万円のセグメント損失(前年同期は12百万円の利益)となりました。
③ エンタテインメント・サービス事業メッツァ(メッツァビレッジ及びムーミンバレーパーク)は、来園者が多い11月、3月において週末や祝日に悪天候が多く、来園者数は前年同期比8.1%減の35万人となりました。メッツァ関連の売上高は、ムーミンバレーパークにおいて2022年10月から2023年1月にかけて開催したイベント「イルモリノオト」による売上と2022年3月に開始したムーミン公式オンラインショップの物販売上が加わったことにより、前年同期比1.7%増の1,211百万円となりました。ライセンス関連については、同業務により前第2四半期連結累計期間に売上高988百万円を計上していた㈱ライツ・アンド・ブランズを第1四半期連結会計期間より連結の範囲から除外し持分法適用の範囲に含めることとしたため、ライセンス関連を行う同社業績については当セグメントでは計上せず、営業外損益において持分法による投資損益として計上しております。以上のとおり、メッツァ関連においては売上高が増加し2022年12月のムーミンバレーパークのリニューアルにより固定費が前年同期比で減少しておりますが、㈱ライツ・アンド・ブランズを連結の範囲から除外したことにより、エンタテインメント・サービス事業の売上高は1,211百万円(前年同期比44.4%減)、セグメント損失は158百万円(前年同期は25百万円の損失)となりました。
(2) 財政状態の状況
① 総資産当第2四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末より2.3%増加し、18,341百万円となりました。これは主として、現金及び預金が628百万円、ムーミンバレーパークの建物、内外装等の減価償却等により有形固定資産が173百万円、㈱ライツ・アンド・ブランズを連結の範囲から除外したことにより無形固定資産のその他に含まれる商標権が333百万円減少したものの、新規投資や事業承継案件のファンドが投資回収に至ってファンドの価値が向上したことにより営業投資有価証券が820百万円、㈱ライツ・アンド・ブランズを連結の範囲から除外し持分法適用の範囲に含めたことなどにより投資有価証券が717百万円増加したことによるものであります。
② 負債当第2四半期連結会計期間末における負債は前連結会計年度末からほぼ変わらず、10,089百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金が200百万円、1年内返済予定の長期借入金が226百万円増加したものの、長期借入金が334百万円、固定負債のリース債務が84百万円減少したことによるものであります。
③ 純資産当第2四半期連結会計期間末における純資産は前連結会計年度末より5.2%増加し、8,251百万円となりました。これは主として、非支配株主持分が103百万円減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益を477百万円計上したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。なお、2022年12月22日開催の定時株主総会の決議に基づき、資本金1,098百万円、資本準備金4,036百万円を減少させ、その他資本剰余金に振り替えるとともに、利益準備金を47百万円減少させ、増加したその他資本剰余金とともに繰越利益剰余金に振り替えて欠損填補に充当しました。
(3)
キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ678百万円減少し1,697百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動による資金の減少は、194百万円(前年同期は293百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益により786百万円、減価償却費により223百万円、仕入債務の増加により202百万円増加したものの、売上債権の増加により151百万円、営業投資有価証券の増加により782百万円、負ののれん発生益により190百万円減少したことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動による資金の増加は、77百万円(前年同期は84百万円の減少)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出により138百万円減少したものの、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入により280百万円増加したことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動による資金の減少は、163百万円(前年同期は311百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入により219百万円増加したものの、長期借入金の返済による支出により227百万円、非支配株主への配当金の支払額により109百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出により98百万円減少したことによるものであります。
(4)
経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、重要な変更はありません。
(5)
優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6) 研究開発活動該当事項はありません。
(7)
従業員数
① 連結会社の状況当第2四半期連結累計期間において、連結会社の従業員数は前連結会計年度末に比べ26名減少し、当第2四半期連結累計期間末において150名となりました。これは主に、エンタテインメント・サービス事業において㈱ライツ・アンド・ブランズが連結の範囲から除外されたことに伴い、同事業における従業員が29名減少したことによるものであります。なお、従業員数は当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。
② 提出会社の状況当第2四半期累計期間において、提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(8) 生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、販売の実績に著しい変動がありました。その内容については「(1)経営成績の状況」に記載の通りであります。
(9) 主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動はありません。
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