【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の分析世界経済は、長期にわたる新型コロナウイルス感染症の影響に加え、ロシア・ウクライナ情勢に関連した急激な円安の進行、原材料価格やエネルギー価格の上昇により、2022年以降の経済の拡大は鈍化しています。また、欧米におけるインフレ抑制のための金融引締政策は継続しており、依然として先行き不透明な状況が続くことが見込まれます。当社においては、このような経済背景を踏まえ、国内外、特に海外のパートナー企業の動向も要素の1つとして事業計画を策定しており、政府による規制や新型コロナウイルス感染症による市場の動きに左右されない事業運営を図っております。また、リモートワーク及び交代出社の導入、WEB会議の推進、並びにマスクの支給及び紫外線殺菌灯の設置等の感染防止対策を徹底し、新型コロナウイルス感染症の影響下においても、従前と変わらぬ事業活動の水準を維持しております。これにより、2022年9月期末から当第2四半期累計期間にかけて、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)や環境省、国立研究開発法人科学技術振興機構より、研究開発事業を受託しており、2021年9月期にNEDOより受託したバイオファウンドリ事業(注)を含め、国内外のパートナー企業等とのパイプラインにおいて、大型の研究開発契約を進捗させております。なお、ロシア・ウクライナ情勢については、円安や物価高等によるパートナー企業の研究開発への投資の留保により、新たなライセンスや研究開発等の契約締結が停滞する可能性がありますが、2023年9月期の現段階において、当該情勢による直接的な業績影響はございません。
以上の結果、当第2四半期累計期間は売上高130,391千円(前年同期比19.9%減)、営業損失162,282千円(前年同期比39.0%増)、経常損失162,892千円(前年同期比15.6%増)、四半期純損失163,845千円(前年同期比9.1%増)となりました。当事業年度の業績予想としては、国策としての業務の受託が多く発生していることから、売上高が第4四半期会計期間に集中するため、四半期会計期間別の業績には変動があります。なお、当社はバイオリファイナリー事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
注 バイオファウンドリ事業は、日本における大学や企業等が保有する、バイオリファイナリー技術の商用化のための生産プロセスの開発、実証等を実施するプラットフォーム(バイオファウンドリ拠点)を構築、運用する事業(2021年度より6年間総額54億円、このうち建屋及び設備分(25億円程度の予定)は売上高には計上されません。)であります。
② 財政状態の分析
a 資産当第2四半期会計期間末における流動資産は4,688,153千円となり、前事業年度末に比べ1,303,847千円増加いたしました。これは主にバイオファウンドリ事業における設備投資等費用の概算額の入金により現金及び預金が167,880千円、バイオファウンドリ事業における設備投資のうちNEDOの所有分により立替金が898,601千円、及び仕掛品が263,340千円増加した一方、受取手形及び売掛金が36,810千円減少したことによるものであります。固定資産は21,539千円となり、前事業年度末に比べ21,539千円増加いたしました。これは主にリース資産が16,782千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は4,709,693千円となり、前事業年度末に比べ1,325,387千円増加いたしました。
b 負債当第2四半期会計期間末における流動負債は2,451,702千円となり、前事業年度末に比べ1,476,855千円増加いたしました。これは主にバイオファウンドリ事業における設備投資等費用の概算額の入金により仮受金が1,075,599千円、及び未払金が446,713千円増加したことによるものであります。固定負債は201,543千円となり、前事業年度末に比べ9,857千円増加いたしました。これは主にリース資産の賃貸借により長期リース債務が12,273千円増加したことによるものであります。
c 純資産当第2四半期会計期間末における純資産合計は2,056,447千円となり、前事業年度末に比べ161,325千円減少いたしました。これは主に新株予約権行使により資本金が2,520千円、資本準備金が2,520千円増加した一方、利益剰余金が163,845千円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は43.7%(前事業年度末は65.5%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期末における現金及び現金同等物(以下、本項目において「資金」という。)については、前期末より167,880千円増加し、2,908,849千円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動の結果、獲得した資金は174,669千円(前年同期は258,327千円の資金獲得)となりました。これは主にバイオファウンドリ事業における設備投資等費用の概算額の入金による仮受金の増加額1,075,599千円、未払金の増加額446,253千円、及び受取手形及び売掛金の回収に伴う売上債権の減少額36,810千円等の増加要因があったものの、同事業における設備投資のうちNEDOの所有分による立替金の増加額898,601千円、税引前四半期純損失162,892千円、主として売上高に紐づく研究開発活動にかかる仕掛品を含む棚卸資産の増加額263,016千円、及び前受金の減少額45,912千円等の減少要因によるものであります。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動の結果、支出した資金は4,761千円(前年同期は41,581千円の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出4,761千円の減少要因によるものであります。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動の結果、支出した資金は2,028千円(前年同期は1,608,834千円の資金獲得)となりました。これは主にリース債務の返済による支出2,265千円及び長期借入金の返済による支出2,220千円の減少要因によるものであります。
(3) 経営方針、経営戦略等当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針、経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、107,730千円であります。なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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