【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、第1四半期連結累計期間より四半期連結財務諸表を作成しているため、前年同四半期連結累計期間及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年10月1日~2023年3月31日)における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の感染収束の傾向により、行動制限が徐々に緩和され、政府による各種施策の効果もあり、経済活動の正常化に向けた動きが継続しております。一方、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による世界的な資源価格の高騰やインフレ、金利上昇による経済活動への影響により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
一方で、国内IT市場においては、各企業のデジタル変革(DX)に対する投資意欲は引き続き底堅く、生産性向上や業務効率化のみならず、デジタル技術を活用したビジネスプロセスおよびビジネスモデルの変革を伴う「働き方改革」等のニューノーマルへの対応ニーズが拡大し、システム投資需要が高まっております。企業のIT投資は当面堅調に推移するものと見込まれており、各企業においてクラウドシフトが加速する中、クラウドテクノロジー・サービスへのノウハウ獲得やITベンダーに依存したシステム設計・開発の見直しといったニーズが増加しています。
このような環境のもと、当社グループは市場拡大が続くパブリッククラウド市場において、マイクロソフト製品を中心に、価値のデザインから構築、利活用促進までを一気通貫で担えるソリューション提供力を強みに、大手エンタープライズとの直接取引によって事業拡大を実現してまいりました。当社の既存顧客においては、コミュニケーション基盤であるM365導入が進んできており、新たなID獲得によって、顧客基盤の強化を図っております。また、今後はM365から本格的なAzure活用を手掛ける案件へのシフトが徐々に拡大していくものと考えており、当社では顧客企業のクラウド利活用の促進を支援する体制強化のためのスキルシフトを先行的に進めております。加えて、Chat GPTに関する新規ソリューションサービスの提供を開始し、新たな需要に対応してまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は46,614百万円、営業利益は2,211百万円、経常利益は2,168百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,430百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次の通りであります。
(クラウドインテグレーション事業)
当第2四半期連結累計期間は、既存顧客からのM365導入案件の需要が一巡してきている一方で、特に製造・流通業界における大手エンタープライズを中心に、D365・Azureの導入案件等が好調に推移し、売上高は10,823百万円となりました。利益面においては、今後案件増加が見込まれる成長領域へのエンジニアのスキルシフト等による先行投資によって、セグメント利益は1,685百万円となりました。
(クラウドサービス事業)
当第2四半期連結累計期間は、クラウド利活用における保守・運用・改善について、前期に獲得した大口受注案件に伴うお客様への常駐サービスの増加が大きく寄与し、売上高は7,673百万円となりました。利益面においては、大口受注案件の稼働の安定化により収益性が改善し、セグメント利益は1,100百万円となりました。
(ライセンス&プロダクツ事業)
当第2四半期連結累計期間は、顧客基盤強化のためのマイクロソフト社のライセンス販売の拡大が順調に進んだほか、物販の販売が好調に推移した結果、売上高は28,124百万円となりました。利益面においては、ID獲得のための先行投資等により、セグメント利益は811百万円となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は23,494百万円となりました。その主な内訳は、受取手形、売掛金及び契約資産が17,134百万円、現金及び預金が3,243百万円であります。固定資産は20,442百万円となりました。その主な内訳は、有形固定資産が12,773百万円、投資その他の資産が5,183百万円であります。
この結果、総資産は43,936百万円となりました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は15,443百万円となりました。その主な内訳は、買掛金が6,479百万円、賞与引当金が1,581百万円であります。固定負債は7,899百万円となりました。その主な内訳は、長期借入金が7,254百万円であります。
この結果、負債合計は23,343百万円となりました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は20,593百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が11,624百万円、資本剰余金が8,643百万円であります。
この結果、自己資本比率は46.9%となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
現金及び現金同等物(以下「資金」という)の当第2四半期連結会計期間末残高は、3,243百万円となりました。
これは、営業活動、投資活動、財務活動によるキャッシュ・フローの合計が4,303百万円減少し、現金及び現金同等物に係る換算差額により21百万円減少したことによるものです。
なお、当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、2,372百万円の減少となりました。
これは主に、売上債権及び契約資産の増加額5,401百万円、法人税等の支払額1,350百万円による減少があった一方で、税金等調整前四半期純利益2,166百万円、仕入債務の増加額1,626百万円による増加があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、3,536百万円の減少となりました。
これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,576百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出919百万円による減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、1,605百万円の増加となりました。
これは主に、長期借入れによる収入2,800百万円による増加があった一方で、配当金の支払額897百万円による減少があったことによるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、僅少であるため、記載を省略しております。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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