【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が緩和され、社会経済活動が正常化に向かう中で、景気は持ち直しの動きが見られたものの、ウクライナ情勢の長期化、原材料やエネルギー価格の高騰が国内外の経済活動に与える影響が懸念され、依然として先行きは不透明な状況で推移いたしました。
香料業界は、国内市場の成熟化、同業者間での競争激化、品質保証に関する要求増加など、依然として厳しい状況にありました。
このような環境の中で、当社グループは製品の品質管理と安全性の確保を第一に、研究・技術開発力の一層の向上に努め、当社独自の高品質・高付加価値製品の開発に注力してまいりました。
当第2四半期連結累計期間におきましては、売上高は前年同期に比べ2,114百万円(7.2%)増加し、31,313百万円となりました。なお、当社単体の売上高は前年同期比3.1%の増収、主要な海外連結子会社の売上高は、米国子会社が円安の影響により前年同期比11.6%の増収(現地通貨ベースでは同6.3%の減収)、中国子会社が前年同期比12.6%の増収(現地通貨ベースでは同3.6%の増収)、マレーシア子会社が前年同期比34.1%の増収(現地通貨ベースでは同20.4%の増収)となりました。
部門別に見ますと、食品部門は、当社単体、中国子会社及び円安の影響による米国子会社の売上増加を主因に前年同期比7.6%増加し、27,131百万円となりました。
フレグランス部門は、当社単体、中国子会社の売上が増加したことを主因に前年同期比5.2%増加し、4,182百万円となりました。
利益につきましては、営業利益は、原料費の増加等に伴う売上原価率の悪化、並びに販売費及び一般管理費の増加を主因に前年同期に比べ238百万円(6.2%)減少し、3,585百万円となりました。経常利益は営業利益の減少並びに為替差損146百万円の計上(前年同期は為替差益196百万円の計上)を主因に、前年同期に比べ538百万円(12.6%)減少し、3,728百万円となりました。この結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に比べ493百万円(14.9%)減少し、2,824百万円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間における損益計算書の換算に適用する主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)は、下記のとおりです。
1米ドル=136.96円(前年同期114.96円、前年同期比19.1%円安)
1人民元=19.61円(前年同期18.04円、前年同期比8.7%円安)
1マレーシアリンギット=30.60円(前年同期27.46円、前年同期比11.4%円安)
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント間の内部売上高等を含めて表示しております。
(日本)
売上高は19,250百万円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益は2,377百万円(前年同期比5.6%減)となりました。
(アジア)
売上高は7,140百万円(前年同期比14.4%増)、セグメント利益は1,341百万円(前年同期比24.0%増)となりました。
(米国)
売上高は6,195百万円(前年同期比12.1%増)、セグメント損失は196百万円(前年同期は274百万円のセグメント利益)となりました。
②財政状態の状況
(流動資産)
前連結会計年度末に比べ、有価証券が999百万円、商品及び製品が652百万円、それぞれ増加した一方で、現金及び預金が222百万円、受取手形及び売掛金が1,351百万円、原材料及び貯蔵品が462百万円、それぞれ減少したことを主因に、流動資産は前連結会計年度末に比べ397百万円減少し、65,592百万円となりました。
(固定資産)
前連結会計年度末に比べ、投資有価証券が196百万円増加した一方で、償却が進んだことにより、有形固定資産が1,464百万円、のれんが953百万円、無形固定資産その他に含まれる顧客関連資産が1,242百万円それぞれ減少したことを主因に、固定資産は前連結会計年度末に比べ3,339百万円減少し、64,224百万円となりました。
(流動負債)
前連結会計年度末に比べ、支払手形及び買掛金が215百万円、未払法人税等が611百万円、賞与引当金が673百万円それぞれ減少したことを主因として、流動負債は前連結会計年度末に比べ2,235百万円減少し、11,096百万円となりました。
(固定負債)
前連結会計年度末に比べ、繰延税金負債が132百万円増加したことを主因に、固定負債は前連結会計年度末に比べ89百万円増加し、9,293百万円となりました。
(純資産の部)
前連結会計年度末に比べ、利益剰余金が1,507百万円、その他有価証券評価差額金が135百万円増加した一方で、為替換算調整勘定が3,288百万円減少したことを主因として、純資産合計は前連結会計年度末に比べ1,590百万円減少し、109,426百万円となりました。
なお、当第2四半期連結会計期間末における貸借対照表の換算に適用する主要通貨の日本円への換算レート(期末日レート)は、下記のとおりです。
1米ドル=133.53円(前連結会計年度末144.81円、前連結会計年度末比7.8%円高)
1人民元=19.42円(前連結会計年度末20.37円、前連結会計年度末比4.7%円高)
1マレーシアリンギット=30.27円(前連結会計年度末31.24円、前連結会計年度末比3.1%円高)
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ887百万円増加(前年同期は1,910百万円増加)し、28,313百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は3,932百万円(前年同期は3,551百万円増加)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益が3,947百万円、減価償却費が1,786百万円、のれん償却額が450百万円、売上債権の減少額が1,060百万円であった一方で、賞与引当金の減少額が647百万円、投資有価証券売却及び評価益が253百万円、棚卸資産の増加額が541百万円、法人税等の支払額が1,670百万円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は1,208百万円(前年同期は1,392百万円減少)となりました。これは主に投資有価証券の売却が269百万円、定期預金の払戻が1,508百万円であった一方で、定期預金の預入が1,480百万円、有形固定資産の取得が1,139百万円、無形固定資産の取得が339百万円であったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は1,368百万円(前年同期は1,403百万円減少)となりました。これは主に配当金の支払額が1,318百万円であったことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、2,528百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。