【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績の状況
(単位:百万円)
2022年9月期
第1四半期
2023年9月期
第1四半期
増減率
売上高
15,673
17,416
11.1%
売上原価
10,595
8,187
△22.7%
売上総利益
5,077
9,228
81.8%
販売費及び一般管理費
1,672
2,136
27.8%
営業利益
3,405
7,092
108.3%
営業外収益
417
810
93.9%
営業外費用
265
853
221.8%
経常利益
3,557
7,049
98.1%
親会社株主に帰属する
四半期純利益
2,519
4,560
81.0%
当第1四半期連結累計(会計)期間においては、世界経済は、世界的な金融引締めが続く中での金融資本市場の変動や物価上昇等がありましたが、景気は緩やかな持ち直しが続きました。一方、日本経済においても、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって、景気は緩やかに持ち直しました。このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画に従い、各種施策の実施に努めました。
当社のリースファンド事業においては、潤沢な期初在庫を背景に、積極的に出資金を販売した結果、第1四半期連結累計(会計)期間としては過去最高の出資金販売額を達成し、前年同期に比べ倍増となる大幅な増収・増益を果たしました。
この結果、連結売上高は17,416百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は7,092百万円(前年同期比108.3%増)、経常利益は7,049百万円(前年同期比98.1%増)及び親会社株主に帰属する四半期純利益は4,560百万円(前年同期比81.0%増)となり、四半期会計期間(3か月)では過去最高益となりました。
売上高/売上原価/売上総利益
(単位:百万円)
2022年9月期
第1四半期
2023年9月期
第1四半期
増減率
売上高
15,673
17,416
11.1%
リースファンド事業
4,002
7,858
96.4%
不動産ファンド事業
11,379
9,314
△18.1%
国内不動産
11,379
8,634
△24.1%
海外不動産
-
679
-
その他事業
291
242
△16.6%
売上原価
10,595
8,187
△22.7%
売上総利益
5,077
9,228
81.8%
(単位:百万円)
2022年9月期
第1四半期
2023年9月期
第1四半期
増減率
リースファンド事業
リース事業組成金額
50,282
107,609
114.0%
出資金販売額
17,068
44,936
163.3%
不動産ファンド事業 国内不動産
不動産ファンド事業組成金額
-
42,790
-
不動産小口化商品販売額
11,320
8,520
△24.7%
不動産ファンド事業 海外不動産
不動産ファンド事業組成金額
-
18,049
-
出資金販売額(海外不動産)
-
4,010
-
用語の説明
[リース事業組成金額]
組成したオペレーティング・リース事業案件のリース物件の取得価額の合計額であります。
[出資金販売額][出資金販売額(海外不動産)]
出資金(オペレーティング・リース事業の匿名組合出資持分及び任意組合出資持分並びに海外不動産を対象とした集団投資事業案件に係る任意組合出資持分)について、リース開始日までに投資家へ私募の取り扱いを行った額及びリース開始日時点で当社又は当社子会社が一旦立替取得し、(連結)貸借対照表の「商品出資金」に計上したものについて、投資家へ譲渡した額の合計額であります。なお、[出資金販売額]には、信託機能を活用した航空機リース事業案件に係る信託受益権譲渡価額を含めております。
[不動産ファンド事業組成金額]
国内不動産の不動産小口化商品について信託受益権1個当たりの価額に組成個数を乗じた額及び海外不動産についてのリース物件の取得価額であります。
[不動産小口化商品販売額]
信託受益権1個当たりの価額に販売個数を乗じた額となります。
売上高は、17,416百万円(前年同期比11.1%増)となりました。
(リースファンド事業)
出資金販売額は、潤沢な期初在庫を背景に、積極的に出資金を販売した結果、第1四半期連結累計(会計)期間として過去最高となる44,936百万円(前年同期比163.3%増)となり、売上高は、7,858百万円(前年同期比96.4%増)となりました。
また、リースファンド事業における組成金額は、業績好調な海運業界を主体に組成し、航空機案件は厳選して組成を行う方針を継続し、107,609百万円(前年同期比114.0%増)となりました。
(不動産ファンド事業 国内不動産)
国内不動産は、不動産小口化商品販売額が8,520百万円(前年同期比24.7%減)となった結果、売上高は8,634百万円(前年同期比24.1%減)となりました。
また、不動産ファンド事業における組成金額は、2022年10月に過去最大の大規模案件となる「FPGリンクス渋谷道玄坂」の組成等もあり、半期(6カ月)ベースで見ても過去最高となる42,790百万円となりました。
(不動産ファンド事業 海外不動産)
海外不動産は、出資金の販売が順調に進捗し、出資金販売額が4,010百万円となった結果、売上高は679百万円となりました。
また、不動産ファンド事業における組成金額は、2022年12月に第2号案件となる米国ハワイ州ホノルル市の大型リゾートホテル「クイーン カピオラニ ホテル」を組成した結果、18,049百万円となりました。
(その他事業)
その他事業の売上高は242百万円(前年同期比16.6%減)となりました。
(注)FinTech事業、保険事業、M&A事業、プライベートエクイティ事業及び航空事業等を総称して、「その他事業」としております。
売上原価は、不動産小口化商品の販売に係る原価の計上等により8,187百万円(前年同期比22.7%減)となりました。
上記の結果、売上総利益は、9,228百万円(前年同期比81.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費
(単位:百万円)
2022年9月期
第1四半期
2023年9月期
第1四半期
増減率
販売費及び一般管理費
1,672
2,136
27.8%
人件費
985
1,030
4.6%
その他
686
1,105
61.0%
(注)人件費には、給料手当、賞与(引当金繰入額含む)、法定福利費、福利厚生費、退職給付費用、人材採用費等を含めております。
販売費及び一般管理費は、2,136百万円(前年同期比27.8%増)となりました。
これは主に人件費が1,030百万円(前年同期比4.6%増)、その他の費用が1,105百万円(前年同期比61.0%増)となったことによるものであります。
営業利益
上記の結果、営業利益は、7,092百万円(前年同期比108.3%増)となりました。
営業外収益/営業外費用
(単位:百万円)
2022年9月期
第1四半期
2023年9月期
第1四半期
増減率
営業外収益
417
810
93.9%
受取利息
50
195
287.0%
金銭の信託運用益
185
50
△72.9%
不動産賃貸料
125
456
263.8%
持分法投資利益
27
102
272.1%
その他
28
6
△77.3%
営業外費用
265
853
221.8%
支払利息
96
214
122.0%
支払手数料
146
227
55.2%
為替差損
-
327
-
その他
21
83
284.6%
営業外収益は810百万円(前年同期比93.9%増)となりました。これは主に、不動産賃貸料が456百万円(前年同期比263.8%増)、受取利息が195百万円(前年同期比287.0%増)、関連会社に関する持分法による投資利益が102百万円(前年同期比272.1%増)となったこと等によるものであります。
営業外費用は、853百万円(前年同期比221.8%増)となりました。これは主に、支払利息が214百万円(前年同期比122.0%増)、支払手数料が227百万円(前年同期比55.2%増)、為替差損が327百万円(前年同期は26百万円の為替差益)となったこと等によるものであります。
経常利益/特別損益/親会社株主に帰属する四半期純利益
経常利益は7,049百万円(前年同期比98.1%増)となりました。
特別損失は361百万円(前年同期は6百万円)となりました。これは主にFPG Amentum Limitedに係るのれん等の減損損失347百万円を計上したことによるものです。
上記の結果、法人税等を控除した親会社株主に帰属する四半期純利益は4,560百万円(前年同期比81.0%増)となりました。
なお、当社グループの事業セグメントは「ファンド・金融サービス事業」及び「航空サービス事業」でありますが、全セグメントに占める「ファンド・金融サービス事業」の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。
(2) 財政状態の状況
(単位:百万円)
2022年
9月末
2022年
12月末
増減額
資産合計
158,052
199,396
41,344
流動資産
152,737
193,717
40,980
(現金及び預金)
13,119
15,135
2,016
(組成資産)
133,190
164,160
30,970
(その他)
6,427
14,421
7,994
固定資産
5,315
5,678
363
負債合計
121,892
162,959
41,066
流動負債
107,859
137,457
29,597
(借入金・社債)
86,358
115,264
28,905
(契約負債)
12,932
14,359
1,426
(その他)
8,568
7,833
△734
固定負債
14,032
25,501
11,469
(借入金・社債)
13,489
24,989
11,499
(その他)
542
512
△30
純資産合計
36,159
36,436
277
自己資本比率
22.8%
18.2%
積極的な商品組成によって組成資産が増加し、資産合計は199,396百万円(前年度末比41,344百万円の増加)となりました。組成資産の資金調達のための借入金・社債が増加し、負債合計は、162,959百万円(前年度末比41,066百万円の増加)となりました。前年度の期末配当4,270百万円を実施した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益4,560百万円を計上したことによって、純資産合計は36,436百万円(前年度末比277百万円の増加)となりました。
組成資産及び借入金・社債の状況は以下のとおりであります。
組成資産の状況
(単位:百万円)
2022年
9月末
2022年
12月末
増減額
組成資産合計
133,190
164,160
30,970
リースファンド事業
96,057
88,424
△7,633
商品出資金
75,189
69,628
△5,561
金銭の信託(組成用航空機)(注)
20,868
18,795
△2,072
不動産ファンド事業 国内不動産
組成用不動産
31,632
60,446
28,813
不動産ファンド事業 海外不動産
商品出資金
5,500
15,290
9,790
(注)当社が組成する信託機能を活用した航空機リース事業案件は、当該リース事業を遂行する特定金外信託契約に係る受益権を投資家に譲渡するものであり、当社は、この法的実態を鑑み、未販売の当該受益権相当額を「金銭の信託(組成用航空機)」に計上しております。当該信託契約は、当社が信託の受託者である株式会社FPG信託に金銭を信託し、同社が当初委託者である当社の指図に基づき、当該金銭をもって航空機を購入したうえで、航空会社にリース・市場売却等を行うものであります。信託受益権を、投資家に譲渡することで、委託者の地位が承継されると共に、信託財産から生じる譲渡後の損益が投資家に帰属いたします。
(リースファンド事業)
未販売の匿名組合出資持分・任意組合出資持分を計上する商品出資金は、潤沢な期初在庫を背景に、積極的に販売を進めた結果、前年度末に比べ減少しました。金銭の信託(組成用航空機)は、円高が進んだことで、外貨建てで販売する商品の円換算額が減少し、前年度末に比べ減少しました。
(不動産ファンド事業 国内不動産)
国内不動産のさらなる拡大に向けて、旺盛な需要に見合う在庫を確保すべく、2022年10月に過去最大の大規模案件となる「FPGリンクス渋谷道玄坂」の組成を行う等、新規の物件の取得を進めた結果、半期(6カ月)ベースで見ても過去最高となる組成額を達成し、前年度末に比べ増加しました。
(不動産ファンド事業 海外不動産)
海外不動産を対象とした集団投資事業案件に係る任意組合出資持分を計上する商品出資金は、旺盛な需要に応える在庫を確保すべく、2022年12月に第2号案件となる米国ハワイ州ホノルル市の大規模リゾートホテル「クイーン カピオラニ ホテル」を組成した結果、前年度末に比べ増加しました。
借入金・社債の状況
(単位:百万円)
2022年
9月末
2022年
12月末
増減額
借入金・社債合計
99,848
140,254
40,405
流動負債
86,358
115,264
28,905
短期借入金
72,842
101,149
28,306
コマーシャル・ペーパー
9,000
6,000
△3,000
1年以内返済予定の長期借入金
4,516
8,115
3,598
固定負債
13,489
24,989
11,499
長期借入金
12,389
23,889
11,499
社債
1,100
1,100
-
コミットメントライン契約
及び当座貸越契約の総額
117,495
118,295
800
旺盛な案件組成の需要に応えるため、資金調達が増加し、借入金・社債の残高も増加いたしました。
(3) 経営方針・経営戦略、優先的に対処すべき課題等
当第1四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略、優先的に対処すべき課題等について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 生産、受注及び販売の状況
当第1四半期連結累計期間の状況につきましては、(1)経営成績の状況をご参照ください。
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