【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況①経営成績の分析当第3四半期累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための行動制限が緩和され、社会経済活動の正常化に向けた動きが見られました。一方で、ウクライナ情勢の長期化による資源・エネルギー価格の高騰や、インフレ警戒による各国の金融引締めによる急激な為替変動等、依然として景気の先行きは不透明な状況にあります。当社の事業領域である中堅・中小企業のM&A市場は、経営者の高齢化が引き続き進む中で、後継者不在の中小企業が社外の第三者へM&Aによって事業承継を行う割合が増加しており、中長期的に拡大傾向にあります。「2023年版中小企業白書」によると、2022年に休廃業・解散した約5万社のうち5割超の企業は、直前期の決算が黒字であり、貴重な経営資源を散逸させることなく、次世代の意欲ある経営者への事業承継を促進し、日本経済の持続的な成長につなげる取組が重要となっています。また、近年では事業承継目的だけではなく、事業の多角化や成長戦略を実現するための手段としてのM&Aが、中小企業においても広まりつつあります。加えて、政府は中堅企業等の成長促進のための重点3本柱の取組方針の一つとして「事業再生・M&Aを含む事業承継の促進」を挙げており、2023年6月には中小企業庁が「中小企業の成長経営の実現に向けた研究会 中間報告書」で政策的なM&A支援強化に関する方向性案が示されるなど、官民で中小企業のM&Aを推進するための取組が進んでいます。
このような環境下、営業面におきましては、対面とオンラインによるハイブリッド型セミナーの開催やWEB会議システムによる面談を活用し、新規顧客獲得や成約活動に努めてまいりました。また、業種別にWEB広告や提案型営業を展開し、幅広くM&Aニーズの発掘に取り組みました。さらに、スタートアップ企業と事業会社の提携促進を目的とした会員制サービス「S venture Lab.」では毎月交流イベントを開催し、スタートアップ企業のM&A市場の開拓等にも注力しました。提携先との連携におきましては、九州北部、兵庫県西、沖縄の各税理士協同組合との業務提携を開始したことで、税理士協同組合等との提携は全国16団体、6万人以上の会員とのネットワークに拡大いたしました。また、提携先金融機関より人材を受け入れることで、提携先金融機関内におけるM&A人材の育成を担い、協業によるM&A支援体制の強化を行いました。人員面におきましては、今後の業績拡大を図るため積極的な採用を進めたことで、当第3四半期累計期間においてM&Aコンサルタントを40名増員しました。
こうした取組のもと、当第3四半期累計期間における成約組数(※1)は144組(前年同四半期134組)、成約件数(※2)は285件(前年同四半期260件)となりました。大型案件(1組あたりの売上が1億円以上の案件)の成約は、20組(前年同四半期9組)となりました。新規受託(※3)は484件(前年同四半期500件)となりました。(※1)成約組数:当社が仲介業務またはアドバイザリー業務として携わったM&A取引数(ディールベース)。(※2)成約件数:当社が仲介業務またはアドバイザリー業務としてM&A成約に至った契約件数(社数)。仲介業務の場合は1取引で売手1件、買手1件の計2件とカウントし、アドバイザリー業務の場合は1取引で1件とカウント。(※3)新規受託:売手と仲介業務契約を新規に締結すること(アドバイザリー業務の場合、契約を締結し、実質的に業務が開始されたこと)。
この結果、当社の経営成績は、成約組数は前年同四半期を上回り、大型案件も前年同四半期比で11組増加したことで、売上高は9,132百万円(前年同四半期比28.1%増)となりました。売上原価は、売上増加に伴うインセンティブ給与の増加や、M&Aコンサルタントの増加に伴う人件費の増加等により3,115百万円(前年同四半期比29.1%増)、販売費及び一般管理費は、テレビCM放映等、営業活動強化のための広告宣伝費の増加や、本社増床による地代家賃の増加等により、3,069百万円(前年同四半期比45.0%増)となった結果、営業利益は2,947百万円(前年同四半期比13.3%増)となりました。これらの結果を受け経常利益は、2,955百万円(前年同四半期比13.5%増)となり、特別損失として投資有価証券評価損を15百万円計上した結果、四半期純利益は1,989百万円(前年同四半期比13.3%増)となりました。
当社の成約組数、成約件数、新規受託及び売上高の第3四半期実績と当初計画は次のとおりとなります。
2023年9月期第3四半期(実績)
2023年9月期(計画)
2023年9月期(達成率%)
成約組数(組)
144
277
52.0
成約件数(件)
285
540
52.8
受託案件(件)
484
756
64.0
売上高(百万円)
9,132
15,266
59.8
なお、当社はM&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
②財政状態の分析(資産の部)当第3四半期会計期間末の流動資産は、前事業年度末に比べ936百万円増加し、11,793百万円となりました。これは主として、未収還付法人税等が942百万円、未収消費税等の減少等によりその他流動資産が854百万円それぞれ減少したものの、現金及び預金が2,712百万円増加したことによるものであります。当第3四半期会計期間末の固定資産は、前事業年度末に比べ737百万円増加し、2,690百万円となりました。これは主として、本社増床に伴う建物附属設備の増加等により有形固定資産が359百万円、関係会社株式や投資有価証券の増加等により投資その他の資産が373百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債の部)当第3四半期会計期間末の流動負債は、前事業年度末に比べ169百万円増加し、1,730百万円となりました。これは主として、前事業年度末の未払賞与の支給等によりその他流動負債が1,077百万円減少したものの、未払法人税等が562百万円、賞与引当金が702百万円それぞれ増加したことによるものであります。当第3四半期会計期間末の固定負債は、前事業年度末に比べ127百万円増加し、127百万円となりました。これは長期未払金が127百万円増加したことによるものであります。
(純資産の部)当第3四半期会計期間末の純資産は、前事業年度末に比べ1,378百万円増加し、12,626百万円となりました。これは主として、利益剰余金が配当により765百万円減少したものの、四半期純利益により1,989百万円増加したほか、新株予約権の行使により自己株式が178百万円減少したことによるものであります。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期累計期間において、当社が事業上及び財務上対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
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