【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況1.経営成績当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置づけが季節性インフルエンザと同等の分類へと移行されたことで経済活動の本格的な再開が加速した一方、エネルギーや原材料価格高騰の影響の継続、供給面での制約、円安・ドル高、金融資本市場の変動等により、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いています。世界経済は、中国経済の回復の遅れ、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、原料やエネルギーコストの高騰、インフレの継続などを背景に各国で景気後退懸念が広がり、先行き不透明な状況が続きました。このような環境下、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は91,433百万円(前年同四半期比15.3%増)、営業利益は5,336百万円(前年同四半期比26.8%増)、経常利益は5,635百万円(前年同四半期比10.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,732百万円(前年同四半期比3.5%増)となりました。 セグメントの業績は次のとおりです。
①化成品ゴム関連商品は、昨年来の販売単価上昇で、売上は前年同四半期比増を維持するものの、利益は円安などによる欧米からの輸入品の仕入れ価格高騰の影響を受け、減少しました。化学品関連商品は、年初に新たに立ち上がった新規取扱商材の貢献もあり、売上は前年同四半期比増となりましたが、円安による仕入れ価格高騰により、利益は前年同四半期並みとなりました。ライフサイエンス関連商品は香料、染料など輸入ビジネスは好調を維持し、また、リチウムイオン電池用関連部材は回復傾向にありますが、主力の電材、機能性食品原料などの輸出ビジネスが苦戦し、売上、利益ともに前年同四半期比減となりました。この結果、売上高は29,279百万円(前年同四半期比5.2%増)、セグメント利益(営業利益)は1,667百万円(前年同四半期比11.5%減)となりました。 ②機械資材 産業資材関連商品は、日系自動車メーカーの生産回復が進み、前年同四半期比で売上、利益ともに好調に推移しました。機械・環境関連商品は、飼料加工機器関連については、消耗品は値上げの実施により堅調に推移しましたが、飼料業界全体の不振により、大型設備投資が控えられた影響で本体案件の計上が少なく苦戦しました。木質バイオマス関連事業は本体物件の計上なく、苦戦が続いていますが、保守・部品サービスの営業強化を進めました。科学機器関連商品については、例年低調となる4月は想定を超える本体納入があったものの、その後は入荷遅延等で本体納入が想定通りに進まず不調でした。 コスモス商事㈱が取扱う資源開発関連商品は、地熱関連機材が堅調でした。㈱スクラムが取扱うバイオ関連機器は、引き続き堅調に推移し、前年同四半期比で利益貢献しました。㈱ワイピーテックが取扱う機能性飼料原料は原材料価格の落ち着きから前年同四半期比で好調でした。この結果、売上高は34,766百万円(前年同四半期比37.7%増)、セグメント利益(営業利益)は3,570百万円(前年同四半期比71.4%増)となりました。
③海外現地法人Sanyo Corporation of Americaは、自動車関連商材は低調でしたが、ゴムおよびフィルム関連商材に堅調な需要があり、業績は前年同四半期比増となりました。三洋物産貿易(上海)有限公司は、リチウムイオン電池用関連部材などの需要は回復基調にあるものの、中国国内の景気低迷の影響を受け業績は前年同四半期比減となりました。Sanyo Trading Asia Co., Ltd.(タイ)は、自動車関連商材は特需により伸長しましたが、その他の商材においては販売費の増加等の影響を受け、業績は前年同四半期並みとなりました。Sun Phoenix Mexico, S.A. de C.V.は、メキシコ国内の自動車産業の復調による受注増もありましたが、為替差損の影響等で業績は前年同四半期比減となりました。Sanyo Trading India Private Limitedは、ゴム関連商材において既存の事業が順調に推移し、業績は好調でした。Sanyo Trading (Viet Nam) Co., Ltd.は、ベトナム工業全体の落込みの影響を受け、業績は低調でした。PT.Sanyo Trading Indonesiaは、自動車関連商材において特定の取引先向け商品の販売終了が影響し、業績は低迷しました。この結果、売上高は26,558百万円(前年同四半期比1.9%増)、セグメント利益(営業利益)は1,030百万円(前年同四半期比5.6%減)となりました。
2.財政状態(資産)流動資産は、現金及び預金や棚卸資産が増加した一方で売上債権が減少したこと等から、前連結会計年度末比1,018百万円増加し、56,151百万円となりました。固定資産は、第1四半期連結会計期間に株式を取得し連結子会社化した㈱コスモ・コンピューティングシステムに係るのれんの計上や投資有価証券の購入や時価の上昇、投資等により投資その他の資産が増加したこと等から、前連結会計年度末比1,837百万円増加し、9,563百万円となりました。この結果、当第3四半期連結会計期間末における総資産は65,715百万円(前連結会計年度末比2,855百万円の増加)となりました。
(負債)流動負債は、借入金や賞与引当金の増加した一方で仕入債務が減少したこと等から、前連結会計年度末比704百万円減少し、21,308百万円となりました。固定負債は、繰延税金負債等の増加等から、前連結会計年度末比329百万円増加し、1,963百万円となりました。この結果、当第3四半期連結会計期間末における負債は23,272百万円(前連結会計年度末比374百万円の減少)となりました。
(純資産)親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により株主資本が増加しました。投資有価証券の時価の上昇に伴うその他有価証券評価差額金の増加等からその他の包括利益累計額が増加しました。この結果、当第3四半期連結会計期間末における純資産は42,442百万円(前連結会計年度末比3,230百万円の増加)となりました。
(2)
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(3)
研究開発活動
金額が僅少であるため、記載を省略しています。