【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)
財政状態及び経営成績の状況
1.経営成績当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する政策的規制緩和により、社会活動の正常化に向けた動きが見られるものの、世界的なインフレによる各国の金融政策の引き締め、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、中国経済の回復の遅れ、為替の急激な変動など、依然として先行き不透明な状況が続いています。当社のビジネスにおいても、原材料の高騰や供給不足による仕入価格の上昇、および円安による輸入在庫価格の上昇などの影響が出ています。一方で、当社スローガンである「最適解への挑戦」の通り、環境配慮型の新規商材等の販売や脱炭素分野への技術・事業への投資を進めるなど、未来に向けた取り組みも加速させています。
このような環境下、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は、61,918百万円(前年同四半期比22.5%増)となり、営業利益は3,790百万円(前年同四半期比28.7%増)、経常利益は3,751百万円(前年同四半期比2.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,517百万円(前年同四半期比7.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①化成品ゴム関連商品は、合成ゴムや配合剤で好調を継続したものの、欧米からの輸入品の仕入価格高騰や一部商材の一時的な不調による影響を受けました。化学品関連商品は、他社から移管を受けた新規取扱商材が1月から立ち上がるなど、売上は順調に推移しましたが、主力商材の一部が円安による仕入価格高騰の影響を受け、利益は前年同四半期並みとなりました。ライフサイエンス関連商品は主力の電材及び香料、染料は好調でしたが、中国経済の景況感悪化を受け、リチウムイオン電池用関連部材は苦戦しました。この結果、売上高は19,975百万円(前年同四半期比9.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1,157百万円(前年同四半期比7.2%減)となりました。
②機械資材産業資材関連商品は、半導体・部品不足等に起因する日系自動車メーカーの減産の影響が一服し、堅調に推移しました。機械・環境関連商品は、飼料加工機器関連では消耗品は堅調に推移しましたが、本体案件の計上が少なく苦戦しました。木質バイオマス関連事業も本体物件の計上なく業績は低調でした。科学機器関連商品は、大型案件納入と3月の想定を超える本体納入が利益貢献しました。2022年2月に株式を譲り受けた㈱スクラムが取扱うバイオ関連機器は堅調に推移し、前年同四半期比で利益貢献しました。コスモス商事㈱が取扱う資源開発関連商品は地熱開発機材が好調を継続し、石油・ガス関連機材も好調でした。また、海洋開発分野では洋上風力発電関連機材が伸長しました。㈱ワイピーテックが取扱う機能性飼料原料は主力製品の原材料の価格高騰が一服したことから、利益率が回復し復調しました。この結果、売上高は24,103百万円(前年同四半期比43.9%増)、セグメント利益(営業利益)は2,625百万円(前年同四半期比62.8%増)となりました。
③海外現地法人Sanyo Corporation of Americaは、自動車生産台数減少の影響を一部受けたものの、化成品商材は堅調な需要および輸送コストの低下などにより利益に貢献しました。三洋物産貿易(上海)有限公司は、中国国内の景気低迷の影響を受け低調でした。Sanyo Trading Asia Co., Ltd.(タイ)は、自動車関連商材は特需により伸長しましたが、その他の商材においては販売費の増加等の影響受け、業績は前年同期と横ばいとなりました。Sun Phoenix Mexico, S.A. de C.V.は、為替差損の影響等で業績は低調に推移しました。Sanyo Trading India Private Limitedは、為替差損の影響を受けたものの、業績は前年同期から微増となりました。Sanyo Trading (Viet Nam) Co., Ltd.は、遮熱塗料などの販売は好調だったものの、ベトナム工業全体の落込みの影響を受け、業績は低調でした。この結果、売上高は17,367百万円(前年同四半期比11.9%増)、セグメント利益(営業利益)は701百万円(前年同四半期比2.5%減)となりました。
2.財政状態
(資産)流動資産は、現金及び預金、売上債権や棚卸資産が増加したこと等から前連結会計年度末比1,442百万円増加し、56,575百万円となりました。固定資産は、第1四半期連結会計期間に株式を取得し連結子会社化した㈱コスモ・コンピューティングシステムに係るのれんの計上や投資有価証券の購入や時価の上昇、投資等により投資その他の資産が増加したことにより前連結会計年度末比1,355百万円増加し、9,081百万円となりました。この結果、当第2四半期連結会計期間末における総資産は65,656百万円(前連結会計年度末比2,797百万円の増加)となりました。
(負債)流動負債は、仕入債務の支払いで減少したものの、短期借入金や賞与引当金の増加等によって前連結会計年度末比674百万円増加し、22,687百万円となりました。固定負債は、投資有価証券の時価上昇に伴う繰延税金負債の増加等によって前連結会計年度末比164百万円増加し、1,798百万円となりました。この結果、当第2四半期連結会計期間末における負債は24,485百万円(前連結会計年度末比838百万円の増加)となりました。
(純資産)親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による株主資本の増加に加え、投資有価証券の時価上昇に伴うその他有価証券評価差額金が増加しました。この結果、当第2四半期連結会計期間末における純資産は41,170百万円(前連結会計年度末比1,958百万円の増加)となりました。
(2)
キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比499百万円増加し、6,218百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、1,189百万円の収入(前年同四半期比2,408百万円の増加)となりました。売上債権及び契約資産の増減額や前渡金の増減額が減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、1,166百万円の支出(前年同四半期比402百万円の増加)となりました。主に㈱コスモ・コンピューティングシステム(連結子会社)の株式取得に係る支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、548百万円の収入(前年同四半期比179百万円の増加)となりました。親会社による配当金支払いがありましたが、金融機関借入金を増やしたこと等によるものです。
(3)
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)
研究開発活動
金額が僅少であるため、記載を省略しています。