【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社は、「かかわるC(*1)に次のステージを提供し、笑顔になっていただく」をミッションに、「マーケティング、テクノロジー、コンサルティングスキルを武器とし、ローカルビジネス(*2)の活性化を通じて、消費者に日々の楽しみを提供し、店舗、街・地域、国が活性化されている状態。」「公益資本主義(*3)の浸透により、ビジネスと社会貢献が両立する世界が確立している状態。」の2つのビジョンを掲げ、世界をよりステキに、より笑顔にすることに貢献し、たくさんの「ありがとう」を生み出し続ける会社になることを目指しております。
当第3四半期累計期間(2022年10月1日から2023年6月30日)において、当社のクライアントが属するローカルビジネス業界では、5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類」に引き下げられ、政府による行動制限が求められなくなったことから、需要回復の動きがみられました。事前に5類への引き下げ見通しが示されていたため、春休みやゴールデンウィークにおける外出機会が増加し、多くの店舗で客足が伸びたことで、売上が回復に向かいました。新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けていたグルメ業界においては、4年振りにマスク不要な環境で歓送迎会が実施できるようになり、団体利用のニーズが持ち直したことも、売上回復に繋がった要因であると考えられます。さらに、航空便の復便・増便に伴い、インバウンド(訪日外国人旅行)客も戻りつつあり、経済活動は正常化に向かう兆候がみられました。
一方で、地政学リスクの高まりにより、原材料費や光熱費、人件費などのコストが、継続的に上昇しております。価格転嫁だけではコスト上昇を補うことは困難であり、その結果、売上は増加傾向にあるものの、利益回復に至っていない店舗が多く存在し、経営的には厳しい状況が続いております。グルメ業界においては、新型コロナウイルス感染症の影響によるライフスタイルの変化もあり、遅い時間帯の需要回復は、今もなお緩慢な状態です。また、ビューティー業界においても、店舗数の増加による競争激化や、美容師の確保難による労働需給のひっ迫など、経営上のマイナス要因が解消されておりません。加えて、5類に移行し接触機会が増えたことから、第9波とも懸念される感染者数の緩やかな増加が始まっており、先行きは依然として不透明な状況です。
このような状況下で、今後ローカルビジネス業界が本格的な復活を遂げるためには、利益体質を改善し、安定的な経営を目指す必要があります。利益確保の実現には、店舗間の価格競争に巻き込まれない集客構造を構築することが重要であると考えており、そのためには、お店の独自性を際立たせ、差別化されたマーケティングを実施することが不可欠です。しかしながら、ローカルビジネス業界は中小企業が多く、ノウハウや人手が不足しやすいため、年々多様化するマーケティング手法に対応することは困難とされております。それゆえ、経営および店舗運営の効率化に繋がるマーケティングのDX(*4)化は、ローカルビジネス業界において、迅速に取り組まなければならない重要課題のひとつであると言えます。
当社の主力サービスであるSaaS型統合マーケティングツール「C-mo」は、ローカルビジネス業界の課題であるマーケティングのDX化に寄与できるサービスであると自負しており、「C-mo」の提供先を拡大することで、当社のビジョンである「店舗、街・地域、国の活性化」の実現もできるものと考えております。そのため、当第3四半期会計期間においては、提供先の更なる拡大に向け、組織体制の強化に努めてまいりました。「C-mo」契約店舗数の増加には営業部門の増員が大きく影響すると考え、2023年4月に営業職を中心に19名の新卒を採用いたしました。加えて、SNSやオウンドメディアの運用、ウェビナーの開催、イベントブースへの出展などにより、直販体制での新規顧客開拓や認知拡大に取り組んでまいりました。また、「C-mo」の提供先拡大には、直販体制の強化以外にも、アライアンス先との協力体制が重要であると考えており、アライアンス先の拡大、関係性の強化も継続して行っております。
これらの活動により、2023年6月末時点の「C-mo」の取引店舗数は4,302店舗と増加傾向にあり、MRR及びARRにつきましては以下のとおり推移いたしました。
項目
2020年9月時点
2021年9月時点
2022年9月時点
2023年6月時点
MRR(*5)(千円)
29,503
94,012
129,005
126,559
ARR(*6)(千円)
354,040
1,128,144
1,548,060
1,518,708
(注)2020年9月期、2021年9月期及び2022年9月期の各期末の9月時点と、2023年9月期の第3四半期累計期間末の2023年6月時点の金額を集計しております。
その結果、当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高1,803,336千円(前年同期比11.1%増)、営業利益181,389千円(同9.2%減)、経常利益181,912千円(同9.0%減)、四半期純利益114,085千円(同1.8%減)となりました。
なお、当社はローカルビジネスDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(*1)かかわるC
CLIENT(クライアント)、COUNTRY・COMMUNITY(国・地域)、CONSUMER(消費者)、CHILDREN(子供)の5つを指す。
(*2)ローカルビジネス
個人事業主や中小企業を中心とした、地域に根付いた店舗ビジネスの総称で、グルメ・ビューティー・トラベル等のジャンルがある。
(*3)公益資本主義
世の中の不均等を是正することを目的とし、会社経営で得た利益の一部を社会の課題解決へ再配分するという考え方。
(*4)DX
デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略。企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革すると共に、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
(*5)MRR(Monthly Recurring Revenue)
対象月の月末時点における顧客との契約において定められたID単位で毎月課金される月額利用料の合計金額。
(*6)ARR(Annual Recurring Revenue)
該当月のMRRを12倍して算出
(2)財政状態の状況
(資 産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は、前事業年度末に比べ55,651千円減少し、2,141,506千円となりました。これは主に、現金及び預金が36,689千円、前払費用が11,574千円減少したことによるものであります。
当第3四半期会計期間末における固定資産は、前事業年度末に比べ70,291千円増加し、504,453千円となりました。これは主に、「C-mo」の開発に係るソフトウエアが26,749千円、ソフトウエア仮勘定が46,686千円増加したことによるものであります。
上記の結果として、総資産は2,645,960千円となり、前事業年度末に比べ14,639千円増加いたしました。
(負 債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は、前事業年度末に比べ93,927千円減少し、370,144千円となりました。これは主に、未払金が91,228千円、未払法人税等が59,497千円、未払消費税等が19,953千円減少する一方で、買掛金が18,025千円、賞与引当金が54,350千円増加したことによるものであります。
当第3四半期会計期間末における固定負債は、前事業年度末に比べ7,497千円減少し、7,517千円となりました。これは長期借入金が7,497千円減少したことによるものであります。
上記の結果として、総負債は377,661千円となり、前事業年度末に比べ101,424千円減少いたしました。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ116,063千円増加し、2,268,298千円となりました。これは主に、四半期純利益114,085千円を計上したことによる利益剰余金の増加によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
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