【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策が新たな段階に移行し、行動制限が緩和され、経済活動の正常化が進みました。景気は緩やかに回復の動きがみられ、個人消費も緩やかに増加しております。一方で、地政学リスクの高まりや世界的なインフレ、金融引き締め、エネルギー・資源価格の高騰等、依然として不透明な状況が続いております。
当社グループにおいては、民生電子機器や情報通信機器に使われる半導体製品等の電子部品需要の低下に伴う、取引先の減産等を受けて貴金属の取り扱い数量は前年同四半期を下回りました。主要製品のうち、金の価格は、米国金利の利上げペースが一服するとの見方や、安全資産としての需要の高まりから、ドル建て価格が堅調に推移したことに加え、円安ドル高傾向も影響し、前年同四半期を上回る水準となりました。
銅の価格は、世界最大の銅消費国である中国の経済停滞等により需要が減少したことが影響し、ドル建て価格が前年同四半期の水準を下回ったものの、円建て価格は円安ドル高の影響により前年同四半期と同水準となりました。
このような事業環境の中、当社グループは資源循環型社会の実現を見据えた取り組みをより拡充し、経営基盤の強化及び新規事業の確立に努めました。
既存事業では脱炭素社会の実現に向けた取り組みやDXの推進等に伴い拡大が期待される電子部品業界において、取引先とのリレーション強化や独自技術を武器とした新規開拓に注力しました。新規事業では、リチウムイオン電池(以下、LiB:Lithium-ion Battery)再生事業の研究開発及び事業化に引き続き注力し、より効率的な製品化プロセスの確立を目指した実証実験を行っております。なお、事業スキーム構築を目的とした事業パートナーとの連携につきましては現在も大きな枠組みの形成に向けて、複数企業とアライアンス締結に向けた交渉を継続しております。
当第3四半期連結累計期間の連結業績は売上高6,327,659千円(対前年同四半期2.8%減)、営業利益356,038千円(同48.1%減)、経常利益347,592千円(同47.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益275,518千円(同44.2%減)となりました。貴金属の主要製品価格は前年同四半期を上回ったものの、取引先の減産等に伴い、取り扱い数量が減少したことにより売上高が減少しました。加えて人件費や昨年の新社屋竣工に伴う減価償却費等の経費の増加、電気料や薬品費等の高騰により減収減益となりました。
各セグメントの経営成績は、次のとおりです。なお、各セグメントの金額については、セグメント間取引を含んでおります。
(貴金属事業)
主要製品の価格が前年同四半期を上回ったものの、貴金属の取り扱い数量が減少し、売上高は5,414,662千円(対前年同四半期1.9%減)となりました。電気料や薬品費等の高騰、及び間接部門の経費負担が増加したことにより、セグメント利益は307,885千円(同39.9%減)の減収減益となりました。
(環境事業)
銅の販売数量の減少により売上高は789,637千円(同8.1%減)、セグメント利益は26,859千円(同79.4%減)の減収減益となりました。
(システム事業)
主力製品である品質管理システムの販売が減少したことにより、売上高は107,641千円(同12.1%減)、間接部門の経費負担が増加したことにより、セグメント損失は6,385千円(前年同四半期は12,955千円の利益)となりました。
(その他)
その他に含まれる運輸事業等は、連結グループ内の受注が増加したことにより、売上高は237,794千円(同9.5%増)、セグメント利益は19,233千円(前年同四半期は2,385千円の利益)の増収増益となりました。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における資産、負債及び純資産の状況は、以下のとおりです。
(資産の部)
前連結会計年度末に比べて101,640千円増加し、7,987,260千円となりました。
主な要因は、建物及び構築物(純額)が81,401千円、建設仮勘定が456,857千円増加し、現金及び預金が102,456千円、棚卸資産が198,190千円、その他(流動資産)が145,151千円減少したことです。
(負債の部)
前連結会計年度末に比べて2,058千円減少し、3,765,342千円となりました。
主な要因は、買掛金が57,935千円、未払法人税等が148,104千円、借入金地金が57,429千円減少し、借入金が67,556千円、その他(流動負債)が169,305千円、長期未払金が23,240千円増加したことです。
(純資産の部)
前連結会計年度末に比べて103,699千円増加し、4,221,917千円となりました。
主な要因は、利益剰余金が194,320千円、その他有価証券評価差額金が19,575千円増加し、自己株式取得により117,150千円減少したことです。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりです。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、287,191千円です。
主な活動の概要は、次のとおりです。
・レアメタルを含んだ廃棄物からの効率的な分離精製技術の開発
・レアメタルの加工技術の開発
・レアメタルの高純度化の開発
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
