【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結累計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営成績の分析 当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の分類引き下げがなされたことから社会経済活動が正常化し、インバウンド需要が回復する一方、輸出の伸び悩みから穏やかな回復がみられます。世界経済はインフレ、各国中央銀行の政策金利の高止まりから、個人消費の低迷により経済成長の鈍化がみられ、為替が急激に変動する等、先行きは不透明な状況にあります。 当社の属する情報通信業界におきましては、情報通信機器や事務用機器のリース取扱高でみると、直近は通信機器が増加傾向、事務用機器は前年を下回る状況と、全体としては前年並みの状況にあります。 こうした経営環境の中、当社グループは2024年9月期を最終年度とする中期経営計画の達成に向けてグローバル専門商社構想を掲げ、①海外ソリューション事業の拡大、②DX、脱炭素、感染症対策商材の推進、③ストック収益拡大を重点施策とし、取り組んでおります。 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益が前年同期比6.8%増の6,869百万円、営業利益は前年同期比2.9%増の301百万円、親会社の所有持分に帰属する四半期利益は前年同期比15.4%減の201百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 ①国内ソリューション事業直営店チャネルにおいては、顧客データベースを活用した効率的な営業活動を実施し、新規の顧客開拓にも注力しました。独自プランによるMFPの提案営業に注力するとともに、ネットワーク強化のためのセキュリティソリューションを強化してまいりました。その結果、同チャネルの売上収益はコロナウイルス対策ソリューションの減少もあり、前年同期比7.6%減の1,558百万円となりました。 FC加盟店チャネルにおいては、直営店の販売手法を水平展開し、加盟店へ販売手法の共有を推し進めるとともに、販売支援を実施してまいりました。これらの結果、同チャネルの売上収益は前年同期比2.1%増の849百万円となりました。代理店チャネルにおいては、電力料金の引き下げ対策として主力商品のLED照明の販売掘り起しを実施し、順調に推移しておりますが、セキュリティソリューションはOEM供給が終了したこともあり、前年同期比で大幅に減少しました。これらの結果、同チャネルの売上収益は前年同期比0.2%減の730百万円となりました。これらの結果、国内ソリューション事業の売上収益は、前年同期比3.5%減の3,138百万円となり、セグメント利益は、販売費および一般管理費を削減したこと等により前年同期比91.1%増の138百万円となりました。
②海外ソリューション事業 海外ソリューション事業は、脱炭素化に取り組む企業へLED照明や業務用エアコン等による省エネソリューション営業に注力し中国やベトナムでの販売が好調であり、マレーシア子会社でのLED卸販売も順調に推移しました。これらの結果、売上収益は前年同期比21.2%増の3,306百万円、セグメント利益は前年同期比23.3%増の205百万円となりました。
③BPR事業BPR事業は、新規顧客開拓に注力するとともに、コンサルティング営業を通じてRPAやAI-OCR、BPOサービスの獲得に取り組みました。BPOセンターにおいては、AI-OCRを活用した業務の自動化等、業務効率の向上に努めてまいりました。これらの結果、売上収益は海外での業務アウトソーシングを手控える企業の影響もあり、前年同期比6.0%減の425百万円となりました。セグメント利益は、減収及び円安による原価アッ プもあり前年同期比37.3%減の57百万円となりました。
セグメントの名称
当第3四半期連結累計期間(自 2022年10月1日至 2023年6月30日)
前年同期比(%)
国内ソリューション事業
直営店
(千円)
1,558,962
92.4
FC加盟店
(千円)
849,124
102.1
代理店
(千円)
730,613
99.8
計
(千円)
3,138,700
96.5
海外ソリューション事業
(千円)
3,306,231
121.2
BPR事業
(千円)
425,034
94.0
合計
(千円)
6,869,966
106.8
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.上記の金額に消費税等は、含まれておりません。3.非継続事業に分類した事業は含めておりません。
(2) 財政状態の分析当第3四半期連結会計期間の資産につきましては、前連結会計年度末より89百万円減少し、9,150百万円となりました。これは棚卸資産が145百万円増加しましたが、営業債権及びその他の債権が393百万円減少したこと等によるものであります。当第3四半期連結会計期間の負債につきましては、前連結会計年度末より240百万円減少し、4,358百万円となりました。これは営業債務及びその他の債務が288百万円減少し、借入金が78百万円増加したこと等によるものであります。当第3四半期連結会計期間の資本につきましては、前連結会計年度末より150百万円増加し、4,791百万円となりました。これは利益剰余金が122百万円増加したこと等によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比べ168百万円増加し、2,840百万円となりました。営業活動で10百万円獲得、投資活動で191百万円獲得し、財務活動で46百万円使用したことによるものです。なお、当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動で獲得した資金は10百万円(前年同四半期は171百万円の収入)となりました。この主な要因は、税引前四半期利益が329百万円となり、棚卸資産が143百万円増加したこと、法人税の支払を81百万円実施したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動で獲得した資金は191百万円(前年同四半期は529百万円の支出)となりました。この主な要因は、投資有価証券の売却等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動で使用した資金は46百万円(前年同四半期は177百万円の支出)となりました。この主な要因は、短期借入金が436百万円純増し、配当金の支払75百万円及び長期借入金の返済352百万円を実施したこと等によるものです。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。
(6) 主要な設備該当事項はありません。
(7) 従業員数
連結会社の状況当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に大きな変動はありません。