【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2022年10月1日から2022年12月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染再拡大があったものの、設備投資や個人消費は緩やかに改善し、景気にも持ち直しの動きがみられました。ただし、今後のウクライナ情勢の展開、資源価格の動向など、依然として先行き不透明な状況が続いており、これらの影響につき引き続き注視する必要があります。
当社グループは、原子力・火力発電所用バルブの製造・メンテナンスを主としたバルブ事業を中核に鋳鋼製品の製造事業などを展開しており、前連結会計年度から、主に東日本の原子力発電所(以下、「原発」)で放射線管理業務等を行う太陽電業株式会社を当社グループに加え、事業領域の拡大を図っております。
バルブ事業の主要顧客である原発向けビジネスは、東日本大震災の津波による東京電力福島第一原発事故以降、依然として厳しい状況にあります。加えて、温室効果ガスによる地球温暖化問題から、脱炭素社会へ向けた取り組みが一段と加速し、もう一方の主要納入先である石炭火力発電所の将来について不確実性が高まりつつあります。
しかし一方では、2022年12月に開催された政府の第5回グリーントランスフォーメーション実行会議において、原発は、電力の安定供給とカーボンニュートラル実現の両立に向け、脱炭素のベースロード電源としての重要な役割を担うとされ、安全性の確保を前提に、原発の再稼働や運転期間の延長、次世代革新炉の建設による原発の新設やリプレース、廃炉の検討など原発推進の必要性が改めて示されたことは、当社グループにとって事業環境改善に向けた明るいニュースとなりました。
このような中、当第1四半期連結累計期間におきましては、主力事業であるバルブ事業で関西電力高浜原発4号機における定期検査工事や関西電力大飯原発3号機における補修工事が売上計上されたほか、前連結会計年度に子会社となった太陽電業株式会社における電気設備関連事業の売上計上もあり、全体の売上高は16億50百万円(前年同期比23.0%増)という結果となりました。
採算面では、バルブ事業で関西電力高浜原発4号機における定期検査工事などの原発関係の売上が増加したほか、第2四半期以降に納期が到来する工事案件に係る仕掛品等の棚卸資産の積み上げなどがあり、営業利益は1億99百万円の赤字(前年同期は3億4百万円の赤字)、経常利益は1億77百万円の赤字(前年同期は2億78百万円の赤字)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億15百万円の赤字(前年同期は2億13百万円の赤字)となりました。
報告セグメント別では、バルブ事業の売上高は、前述の関西電力高浜原発4号機における定期検査工事や関西電力大飯原発3号機における補修工事が売上計上され、売上高は10億50百万円(前年同期比4.4%増)、セグメント利益も原発関係の売上が増加したほか、工事案件の仕掛品等の棚卸資産が増加した影響から、1億4百万円(前年同期は1百万円)となり、前年同期に比して増収増益となりました。
製鋼事業は、一部顧客からの売上が前年同期に比し減少した結果、売上高は2億17百万円(前年同期比17.1%減)となりましたが、一部製造原価の減少等があり、セグメント利益は68百万円の赤字(前年同期は83百万円の赤字)となりました。
前連結会計年度から報告セグメントに追加した電気設備関連事業は、2022年1月より新たに子会社となった太陽電業株式会社における事業であり、原発における設備・放射線計測器類の保守や電気設備工事などを主に行っており、売上高は3億7百万円、セグメント利益は1百万円となりました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大による業績影響については、主にメンテナンス工事の現場においてクラスターが発生するなどで工事日程に影響が生じ、売上計上に時期ズレなどが生じる可能性を危惧いたしましたが、当第1四半期連結累計期間におきましては、そのような重大な事象は発生しておらず、格段の影響はありませんでした。
今後も同様のリスクは続きますが、事業の性質上、工事そのものが中止になるということはほぼありません。しかし、工期変更や工事現場への入場規制による効率低下などにより業績にマイナス影響が出る可能性について、状況に変化は無いものと考えております。
表:報告セグメント内の種類別売上高
報告セグメント
種類別の売上高
前第1四半期連結累計期間(百万円)
当第1四半期連結累計期間(百万円)
前年同四半期比(%)
バルブ事業
バルブ(新製弁)
367
123
△66.5
バルブ用取替補修部品
158
240
51.5
原子力発電所定期検査工事
98
190
93.9
その他メンテナンス等の役務提供
381
496
30.3
小計
1,005
1,050
4.4
製鋼事業
鋳鋼製品
262
217
△17.1
電気設備関連事業
電気設備関連工事
-
307
-
その他
地域復興事業
35
50
39.5
リファインメタル事業
48
49
1.1
消去又は全社
△11
△24
-
合計
1,341
1,650
23.0
(2)財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の資産残高は122億27百万円となり、前連結会計年度末に比して7億46百万円減少しました。これは主に仕掛品が3億85百万円増加しましたが、現金及び預金が5億90百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が3億76百万円減少したことによるものであります。
負債残高は31億72百万円となり、前連結会計年度末に比して4億92百万円減少しました。これは主に長期借入金が3億73百万円増加しましたが、短期借入金が3億99百万円減少したことによるものであります。
純資産の残高は90億55百万円となり、利益剰余金の減少などにより前連結会計年度末に比して2億53百万円減少しました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、44百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。
