【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による規制が徐々に緩和され、社会経済活動も緩やかに回復に向かう動きが見られるものの、エネルギーや原材料価格の高騰、為替相場の変動、ウクライナ情勢の長期化、米国、欧州各国の政策金利引き上げなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中で、当社グループでは、重点的に取り組む事業を、国内市場5つ(インフラ整備・保全、水管理・保全、防災、交通、地方創生)、海外市場5つ(民間事業、スマートシティ開発事業、O&M事業、DX事業、事業投資)に定め、各市場で推進しております。
市場別の受注状況は、国内市場におきましては、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」による公共工事の執行により、引き続き、防災・減災関連のハード・ソフト対策業務、道路・河川・港湾等の維持管理業務等の受注環境は堅調であり、当第3四半期連結累計期間における受注高は379億15百万円(前年同四半期比0.4%増)となりました。
海外市場におきましては、開発途上国でのインフラ整備の需要は依然旺盛で良好な受注環境にあり、当第3四半期連結累計期間における受注高は239億75百万円(前年同四半期比58.7%増)となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における受注高は、618億90百万円(前年同四半期比17.0%増)となりました。
売上高及び営業損益につきましては、国内市場、海外市場とも堅調に推移しており、売上高は587億51百万円(前年同四半期比2.3%増)、営業利益は35億45百万円(同4.3%増)、経常利益は37億64百万円(同2.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は25億93百万円(同7.4%増)となりました。
また、2023年2月27日から行われた当社連結子会社に対する定期税務調査において、協力会社(下請業者)への委託費及び経費について、協力会社の役務提供を受けた案件ではなく、別の案件に計上している(以下、「原価付け替え」という。)との指摘を受け、同年4月27日からの社内調査、並びに、同年7月18日からの弁護士及び公認会計士等の外部専門家による原価付け替えの実態把握のための調査の結果、複数の拠点において原価付け替えが行われていたこと、また、売上の前倒し計上の疑義もあること、これらが過年度においても行われていた疑義があることが判明いたしました。
当社は本案件に関する事実関係の調査等を実施することを目的として、同年8月4日から外部有識者によって構成する特別調査委員会を設置し調査を進め、同年10月10日に本案件に関する調査報告書を受領し、不適切な会計処理が行われていたことの報告を受けました。
なお、当該不適切な会計処理による過年度の連結財務諸表に与える影響は、軽微であるため、過年度の連結財務諸表の訂正は行わないことといたしました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(インフラ・マネジメントサービス事業)
インフラ・マネジメントサービス事業の売上高は、防災・減災関連のハード・ソフト対策業務、道路・河川・港湾等の維持管理業務等の受注が堅調であり、491億35百万円(前年同四半期比1.1%増)となりました。営業利益は30億98百万円(同1.7%増)となっております。
(環境マネジメント事業)
環境マネジメント事業の売上高は、都市部における再開発業務の受注が堅調であり、84億43百万円(前年同四半期比8.6%増)となりました。営業利益は1億70百万円(同30.1%減)となっております。
(その他事業)
その他事業の売上高は、IT関連事業の売上が堅調であり、18億33百万円(前年同四半期比6.4%増)となりました。営業利益は1億70百万円(同15.2%減)となっております。
(2)財政状態の分析
(資金調達の状況)
当社グループの業務の工期は3月に集中しており、例年納品後の4月、5月に売上代金の回収が集中するため、3月まで運転資金の需要が大きく、借入残高も3月まで段階的に増加する傾向にあります。この資金需要に備えるためコミットメントライン契約のほか当座借越契約及び短期借入契約の締結により借入枠を確保しております。
(資産の部)
総資産は、前連結会計年度末に比べ43億55百万円増加し、595億47百万円となりました。これは主に現金及び預金が増加したためであります。
(負債の部)
負債は、前連結会計年度末に比べ17億64百万円増加し、381億97百万円となりました。これは主に未払法人税等及び、長期借入金が減少した一方で、短期借入金及び、契約負債が増加したためであります。
(純資産の部)
純資産は、前連結会計年度末に比べ25億91百万円増加し、213億50百万円となりました。これは主に当第3四半期連結累計期間における親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、利益剰余金が増加したためであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(当社グループが優先的に対処すべき課題)
当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、次のとおりです。
「(1)経営成績の状況」に記載のとおり、当社連結子会社において、不適切な会計処理が行われていた疑義があることが判明したため、2023年8月4日から外部有識者によって構成する特別調査委員会を設置し調査を進め、同年10月10日に本案件に関する調査報告書を受領し、不適切な会計処理が行われていたことの報告を受けました。
当社は特別調査委員会の調査結果と、再発防止策の提言を真摯に受け止め、適正な内部統制の整備及び運用の強化等に取り組み、再発防止に努めてまいります。
(株式会社の支配に関する基本方針)
当第3四半期連結累計期間において、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当社グループは、国内及び海外での事業展開において中心となる技術の研究開発を進めております。当第3四半期連結累計期間の一般管理費に計上した研究開発費の総額は448百万円となっており、セグメント別の内訳は、インフラ・マネジメントサービス事業439百万円及び環境マネジメント事業9百万円となっております。
主要なものの内容は以下のとおりです。
(インフラ・マネジメントサービス事業及び環境マネジメント事業)
<国内事業>
① インフラ整備・保全に関する研究開発
② 水管理・保全に関する研究開発
③ 防災に関する研究開発
④ 交通に関する研究開発
⑤ 地方創生に関する研究開発
<海外事業>
① 民間事業に関する研究開発
② スマートシティ開発事業に関する研究開発
③ O&M事業に関する研究開発
④ DX事業に関する研究開発
⑤ 事業投資に関する研究開発
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