【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の分析当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和が進む中、経済活動は正常に向かい、景気は改善の動きが見られるものの、原材料およびエネルギー価格の高騰、物価上昇等、依然として不透明な状況が続きました。世界情勢においてもウクライナ情勢の長期化や中国のゼロコロナ対策による景気への影響等、先行きは不透明な状況が続いております。食品業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の行動制限の緩和により外食需要が回復してきており、内食需要も安定した推移となりましたが、商品価格の値上げの不安感から消費者の堅実志向、節約志向もさらに強まりました。当社グループを取り巻く市場環境としましては、主要原材料である原料海苔は主要産地の有明海での記録的な不作による収穫量の大幅な減少から仕入価格が全国的に高騰しており、電力料や燃料、物流費の高騰など製造コストも大幅な増加となりました。また、相次ぐ値上げによる消費者の生活防衛意識の高まりから節約志向も高まり、依然として厳しい環境で推移いたしました。このような状況のもと、当社では原材料費、物流費、人件費をはじめとするコスト増に対応するべく効率的な生産活動に努めてまいりました。その結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、6,999百万円(前年同期比3.8%減)となりました。利益面におきましては、原材料費および経費の増加により、営業利益は302百万円(前年同期比31.5%減)、経常利益は299百万円(前年同期比34.2%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は194百万円(前年同期比67.4%減)となりました。なお、当社グループにおける報告セグメントは主として「食品製造販売事業」であり、開示情報としての重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。売上高を品目別に分類しますと、家庭用海苔につきましては、売上高は2,906百万円(前年同期比6.4%減)となり、進物品につきましては、売上高は310百万円(前年同期比0.6%増)となりました。ふりかけ等につきましては、「緑黄野菜ふりかけ・小魚ふりかけ」等のふりかけ製品は好調に推移しましたが新製品が苦戦を強いられ、売上高は1,072百万円(前年同期比4.9%減)となりました。業務用海苔につきましては、コンビニエンスストア等の弁当・おにぎり等の需要は回復傾向にあるものの、売上高は2,658百万円(前年同期比1.1%減)となりました。その他につきましては、売上高は50百万円(前年同期比7.1%増)となりました。
(2)財政状態の分析(資産)当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて971百万円増加し、15,749百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べて948百万円増加し、12,600百万円となりました。これは棚卸資産が2,467百万円、その他(流動資産)が265百万円それぞれ増加したこと、現金及び預金が1,681百万円、受取手形及び売掛金が103百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて23百万円増加し、3,149百万円となりました。これは主に、投資有価証券が61百万円増加したこと、繰延税金資産が36百万円減少したことによるものであります。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて873百万円増加し、3,590百万円となりました。これは主に、短期借入金が1,275百万円増加したこと、未払金が165百万円、未払法人税等が150百万円、その他(流動負債)が72百万円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて40百万円減少し、742百万円となりました。これは長期借入金が32百万円、退職給付に係る負債が7百万円それぞれ減少したことによるものであります。(純資産)純資産合計は、前連結会計年度末に比べて138百万円増加し、11,417百万円となりました。これは主に、利益剰余金が93百万円、その他有価証券評価差額金が40百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,681百万円減少し、1,501百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は2,741百万円(前年同期は797百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益299百万円(前年同期は872百万円)、減価償却費100百万円(前年同期は108百万円)、売上債権の減少102百万円(前年同期は86百万円の増加)、仕入債務の増加27百万円(前年同期は45百万円の増加)があった一方、棚卸資産の増加2,472百万円(前年同期は909百万円の増加)、法人税等の支払額232百万円(前年同期は124百万円の支払)があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は77百万円(前年同期は431百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出74百万円(前年同期は13百万円の支出)があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は1,143百万円(前年同期は268百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入れによる収入1,300百万円(前年同期は400百万円の収入)、長期借入金の返済による支出56百万円(前年同期は56百万円の支出)、配当金の支払額99百万円(前年同期は75百万円の支出)によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、23百万円であります。 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。