【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」という。)の感染症法上の位置づけが5類へ移行するなど、社会経済活動が一段と正常化に向かう中で、緩やかな持ち直しの動きが見られました。一方で、エネルギーや商品・サービスの価格上昇など物価上昇圧力の裾野は拡大し、さらには各国の金融引き締め政策や長期化するウクライナ情勢など、多様な景気下振れリスクが存在しており、先行きは不透明な状況にあります。当社グループが属する医療業界は、感染症の影響が縮小するに伴い、人手不足や受診抑制に改善がみられるものの、アフターコロナを見据えた医療提供体制の再構築に向けて、医療機関の統廃合、機能分化、デジタル化の推進といった様々な課題に直面しております。このような状況の中、当社グループの主要事業であるメディカルトータルソリューション事業におきましては、医療機関の課題を解決すべく、これまでに培ってきた経験と情報網を活かし、医療機関の新築・移転、再編等に伴う医療機器の一括販売、大型医療機器を中心とした医療機器及び医療情報システム(電子カルテ等)の販売を日本全国で手掛けてまいりました。この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は16,674,201千円(前年同期比33.8%減)となりました。営業利益は337,409千円(同61.9%減)、経常利益は328,335千円(同65.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は195,182千円(同68.8%減)となりました。
セグメントごとの業績を示すと、以下のとおりです。① メディカルトータルソリューション事業メディカルトータルソリューション事業におきましては、感染症再拡大の懸念は残るものの、足元の受注環境に大きな変化はなく、取引先及び当社グループ従業員の安全を確保しながら積極的な営業活動を展開しております。前第3四半期連結累計期間は戦略的に受注した案件を含め、20億円以上の案件を複数計上しておりました。これに対し、当第3四半期連結累計期間は、営業活動は変わらず旺盛で、概ね計画通りに推移したものの、20億円以上の案件の計上はなく、前年同期比では大幅な減収となりました。一方で、対面営業が増加したこともあり、販売費及び一般管理費については前年と同水準で推移したため、減収に起因する売上総利益の減少と合わせて、営業利益は前年同期に比べて減少いたしました。この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は15,828,654千円(前年同期比35.1%減)、営業利益は277,208千円(同66.3%減)となりました。
② 遠隔画像診断サービス事業遠隔画像診断サービス事業におきましては、質を重視した遠隔画像診断の提供、放射線診断専門医の安定的確保と専門性の高いノウハウを武器に、導入医療機関及び取扱件数の増加を図り、安定した営業基盤を維持しております。売上高は前年同期比で37,108千円の増収となり堅調に推移した一方で、専門医確保のためのコスト増等もあり、営業利益は前年同期比で7,071千円減少いたしました。この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は540,243千円(前年同期比7.4%増)、営業利益は49,656千円(同12.5%減)となりました。
③ 給食事業給食事業におきましては、新規受託施設の獲得及び既存受託施設への販売強化に注力しております。売上高は前年同期比で7,909千円の増収となり、材料費など売上原価の増加はありましたが、営業利益は3,602千円の増益となり、当第3四半期連結累計期間の売上高は305,304千円(前年同期比2.7%増)、営業利益は8,825千円(同69.0%増)となりました。
(2) 財政状態の状況① 資産流動資産は、前連結会計年度末に比べて140,582千円減少し、12,091,705千円となりました。これは、現金及び預金が236,994千円、前渡金が56,089千円、その他が91,987千円増加したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が559,500千円減少したことなどによるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べて58,911千円減少し、1,176,983千円となりました。これは、主に投資その他の資産が59,713千円減少したことによるものです。以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ199,493千円減少し、13,268,689千円となりました。
② 負債流動負債は、前連結会計年度末に比べて264,236千円減少し、6,753,725千円となりました。これは、主に契約負債が87,619千円増加したものの、未払法人税等が139,643千円、買掛金が112,897千円、賞与引当金が106,871千円減少したことなどによるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べて46,260千円減少し、865,988千円となりました。これは、退職給付に係る負債が42,684千円減少したことなどによるものです。以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ310,497千円減少し、7,619,713千円となりました。
③ 純資産当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて111,003千円増加し、5,648,975千円となりました。これは、主に利益剰余金が97,145千円増加したことなどによるものです。