【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況a.経営成績 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続いているものの、活動制限の緩和等の経済回復へ向けた動きも見られました。一方、急激な円安の進行、原油価格や原材料価格の高騰によるインフレ懸念、ウクライナ情勢などの地政学リスクの高まり等もあり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。 このような中、当社のソリューション事業においては、派遣業務、請負業務の受注がともに増加しました。さらに、コンサルティング事業、AR/VR事業においても受注が増加し増収となりました。一方で、採用活動再開に伴い採用広告費及び人件費を中心に販売費及び一般管理費は増加しました。営業外収益では、雇用調整助成金等の助成金収入が減少しました。特別損失では、株式会社クロスリアリティ(連結子会社)が保有する固定資産等について、減損損失212,693千円を計上いたしました。 これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高10,465,332千円(対前年同期比11.1%増)、営業利益731,260千円(対前年同期比275.0%増)、経常利益806,309千円(対前年同期比24.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益316,089千円(対前年同期比29.5%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
(ソリューション事業) 派遣業務は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けていた前年同期と比べて、稼働人数の増加による稼働率の改善及び派遣単価の上昇等により、売上高は前年同期比で増加しました。採用については、当連結会計年度において新卒技術社員を142名採用しており、期末在籍技術社員数は前年同期比で増加しました。また、継続的にIT分野の強化に取り組み、IT分野の売上及び売上構成比がともに増加しました。 請負業務は、プロジェクト単位及びチーム体制での受注を踏まえ、積極的に受注拡大に注力いたしました。その結果、製造請負においては、既存取引の中でも半導体関連で受注が増加しました。IT請負においては、主力である西日本だけでなく東日本にも注力し、新規取引及び既存取引の受注が堅調に推移しました。 これらの結果、ソリューション事業の売上高は9,550,411千円(対前年同期比10.5%増)、セグメント利益は743,262千円(対前年同期比121.0%増)となりました。
(コンサルティング事業) ITコンサルティングサービス市場は、SAPをはじめとした既存の大規模基幹システムにおいてIT基盤の統合・再構築が企業の重要課題とされ、当社が携わるクラウド系基幹システムであるSAP S/4 HANA及びSAP以外のERPの導入案件につきましても拡大傾向となりました。こうした案件状況に対して、自社ITコンサルタントの育成及び増員に加えて協力会社の外注要員を活用し、チームでの対応体制を整えるとともに、大型案件へリソースを集中いたしました。その結果、ITコンサルティングは前年同期比で増収増益となりました。また、HRコンサルティングの売上高は減収となりました。 これらの結果、コンサルティング事業の売上高は691,007千円(対前年同期比11.0%増)、セグメント利益は95,317千円(対前年同期比36.6%増)となりました。
(AR/VR事業) AR/VR事業は、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)、AI(人工知能)と言われる第4次産業革命に対応する取り組みとして、企業や教育機関が求めるAR/VRコンテンツやプラットフォームの販売及び開発、並びに最先端AI研究の第一人者でありデータサイエンティストである研究所長のもと進めているAI技術の研究と、ソリューション事業で培ったエンジニアの技術により、AI関連の自社商品・技術・サービスの開発及びAI受託等を目的に事業を行っております。 当連結会計年度においては、教育機関向けのVRコンテンツ、360°VRツアー及び仮想空間でのイベントコンテンツ、MR・VRを用いたモデルルーム内覧等の受注を獲得し、売上高は前年同期比で増加し、赤字幅が縮小しました。DX化の促進及びメタバースの活用等への関心が高まり、ビジネスシーンでの活用が拡大していることを背景に、XR(AR・VR・MR)・メタバース特有の「体験」を通して、より効果的なオンラインコミュニケーションへの制作依頼や導入の問い合わせが増え、受注活動も順調に進捗しております。また、AI関連の取組みでは、災害復旧や画像認識に関する受注を獲得し売上高が前年同期比で増加しました。 これらの結果、AR/VR事業の売上高は168,261千円(対前年同期比69.9%増)、セグメント損失は87,504千円(前年同期は225,796千円の損失)となりました。
(その他) 障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく特例子会社である株式会社ストーンフリーの売上高は、就労移行支援事業の利用者が減少したこと等により、前年同期比で減少しました。また、再生医療導入支援事業を行うプライムロード株式会社は、受注を獲得しました。 これらの結果、売上高は55,651千円(対前年同期比0.8%減)、セグメント損失は19,814千円(前年同期は14,737千円の利益)となりました。
b. 財政状態 当連結会計年度末における資産合計は4,670,713千円となり、前連結会計年度末より433,239千円の増加となりました。 当連結会計年度末における負債合計は1,615,427千円となり、前連結会計年度末より218,098千円の増加となりました。 当連結会計年度末における純資産合計は3,055,286千円となり、前連結会計年度末より215,140千円の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ455,735千円増加し、2,731,511千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、635,369千円の増加(前連結会計年度は473,936千円の増加)となりました。資金の増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益593,398千円の計上、減損損失212,693千円の計上、減価償却費80,333千円の計上によるものであります。資金の減少の主な要因は、法人税等の支払額228,941千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、100,861千円の減少(前連結会計年度は69,261千円の増加)となりました。資金の減少の主な要因は、東京オフィスの移転等に伴う差入保証金の差入による支出101,301千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、78,771千円の減少(前連結会計年度は61,531千円の減少)となりました。資金の減少の主な要因は、配当金の支払額61,532千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績該当事項はありません。
b.受注実績当社グループは、提供するサービスの大部分が技術者派遣であるため、受注実績については記載を省略しております。
c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
ソリューション事業
9,550,411
+10.5
コンサルティング事業
691,007
+11.0
AR/VR事業
168,261
+69.9
その他
55,651
△0.8
合計
10,465,332
+11.1
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産) 当連結会計年度末における資産合計は4,670,713千円となり、前連結会計年度末より433,239千円の増加となりました。流動資産合計は4,182,351千円となり、前連結会計年度末より582,472千円の増加となりました。これは主に現金及び預金が425,202千円増加、売掛金が166,735千円増加したことによるものであります。固定資産合計は488,362千円となり、前連結会計年度末より149,233千円の減少となりました。これは主に減損損失等により、有形固定資産が82,414千円減少、無形固定資産が104,535千円減少したことによるものであります。
(負債)当連結会計年度末における負債合計は1,615,427千円となり、前連結会計年度末より218,098千円の増加となりました。流動負債合計は1,582,331千円となり、前連結会計年度末より231,323千円の増加となりました。これは主に未払法人税等が109,184千円増加、未払消費税等が51,931千円増加、未払金が48,502千円増加、賞与引当金が25,190千円増加したことによるものであります。固定負債合計は33,095千円となり、前連結会計年度末より13,225千円の減少となりました。これは主にリース債務が8,767千円減少、繰延税金負債が3,367千円減少したことによるものであります。
(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は3,055,286千円となり、前連結会計年度末より215,140千円の増加となりました。これは主に非支配株主持分が41,083千円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上316,089千円及び剰余金の配当61,719千円により、利益剰余金が254,370千円増加したことによるものであります。
b.経営成績の分析
(売上高)当連結会計年度の売上高は10,465,332千円(対前年同期比11.1%増)となりました。ソリューション事業における派遣業務は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けていた前年同期と比べて、稼働人数の増加による稼働率の改善及び派遣単価が上昇しました。また、継続的にIT分野の強化に取り組み、IT分野の売上及び売上構成比がともに増加しました。請負業務は、プロジェクト単位及びチーム体制での受注を踏まえ、積極的に受注拡大に注力し、製造請負においては、既存取引の中でも半導体関連で受注が増加しました。IT請負においては、主力である西日本だけでなく東日本にも注力し、新規取引及び既存取引の受注が堅調に推移しました。これらの結果、売上高は9,550,411千円(対前年同期比10.5%増)となりました。コンサルティング事業においては、クラウド系基幹システムであるSAP S/4 HANA及びSAP以外のERPの導入案件について拡大傾向となりました。こうした案件状況に対して、自社ITコンサルタントの育成及び増員に加えて協力会社の外注要員を活用し、チームでの対応体制を整えるとともに、大型案件へリソースを集中いたしました。これらの結果、売上高は691,007千円(対前年同期比11.0%増)となりました。AR/VR事業は、教育機関向けのVRコンテンツ、360°VRツアー及び仮想空間でのイベントコンテンツ、MR・VRを用いたモデルルーム内覧等の受注を獲得しました。また、AI関連の取組みでは、災害復旧や画像認識に関する受注を獲得しました。これらの結果、売上高は168,261千円(対前年同期比69.9%増)となりました。その他においては、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく特例子会社である株式会社ストーンフリーは、就労移行支援事業の利用者が減少しました。再生医療導入支援事業を行うプライムロード株式会社は、受注を獲得しました。これらの結果、売上高は55,651千円(対前年同期比0.8%減)となりました。
(売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は7,707,668千円(対前年同期比4.3%増)となりました。これは事業拡大に伴う労務費の増加によるものであります。一方で、ソリューション事業において新型コロナウイルス感染症の影響を受けていた前年同期と比べて、稼働人数の増加による稼働率の改善及び派遣単価の上昇等により、売上総利益率が改善しました。この結果、売上総利益は2,757,664千円(対前年同期比35.8%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は2,026,403千円(対前年同期比10.4%増)となりました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響により前年同期は抑制していた新卒採用及び中途採用を再開したことによる採用広告費の増加等によるものであります。この結果、営業利益は731,260千円(対前年同期比275.0%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)当連結会計年度の営業外収益は、新型コロナウイルス感染症に係る特例措置に基づいた雇用調整助成金収入の計上等により、80,734千円(対前年同期比83.1%減)となりました。当連結会計年度の営業外費用は、支払利息及び支払手数料の計上等により、5,685千円(対前年同期比75.1%減)となりました。これらの結果、経常利益は806,309千円(対前年同期比24.3%増)となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の特別損失は、株式会社クロスリアリティ(連結子会社)が保有する固定資産等に係る減損損失の計上等により212,911千円(前年同期は3,225千円)となりました。これらの結果、税金等調整前当期純利益は593,398千円(対前年同期比8.2%減)となり、法人税等合計318,392千円(対前年同期比37.2%増)の計上及び非支配株主に帰属する当期純損失41,083千円の計上(前年同期は非支配株主に帰属する当期純損失33,581千円)により、親会社株主に帰属する当期純利益は316,089千円(対前年同期比29.5%減)となりました。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意し、市場のニーズにあったサービス展開を行い、さらなる成長を支える盤石な組織の構築と働きやすい職場作りに向けて、経営システムの継続的構築に努めることにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析、検討内容並びに資本の財源及び資本の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、派遣技術者に対する人件費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要の主なものは、IT基盤整備に伴う設備投資や事業創出への取り組みとしてのAR/VR事業への設備投資であります。 運転資金及び投資資金においては、主に自己資金により賄っておりますが、状況に応じて、金融機関からの借入により資金調達することとしております。 当連結会計年度末における有利子負債の残高は17,728千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,731,511千円となっております。
③ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、成長性と収益性を評価する指標として、売上高成長率、売上高経常利益率、自己資本利益率(ROE)、当社の中核事業であるソリューション事業の成長性を評価する指標として、技術者一人当たり売上高増加率、在籍技術者数の増減を重視しております。当連結会計年度においては、売上高成長率は11.1%の増加、売上高経常利益率は7.7%、自己資本利益率(ROE)は10.9%となりました。また、技術者一人当たり売上高増加率については、IT分野の強化及び技術社員の教育等による高付加価値化等により、1.4%の増加となりました。当連結会計年度のソリューション事業における在籍技術者数の増減については、新型コロナウイルス感染症の影響によって抑制していた採用の再開等により、前連結会計年度末に比べ、63人の増加となりました。引き続きこれらの指標の改善に取り組んでまいります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた重要な会計方針等は、「第5
経理の状況
1
連結財務諸表等
(1)連結財務諸表
注記事項
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」等に記載しております。
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