【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況当第1四半期連結累計期間(2022年10月1日~2022年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の第8波が到来し、感染者数は増加傾向となりましたが、医療提供体制の強化やワクチン接種の進展等から感染拡大防止と社会経済活動の両立を図る政策へと転換となり、コロナ禍であるものの行動制限がない経済活動が推進されました。しかしながら、新たな懸念材料として、長期化するウクライナ・ロシア情勢や急激な円安、原材料価格や光熱費の高騰による物価上昇等、消費活動にマイナスの要素が重なり、企業経営に大きな影響を与える環境となりました。当連結会計年度は,ここ数年推進してきました一連の施策(「粧美堂(SHOBIDO)」の真のメーカー化、ニッチカテゴリーにおけるシェアNo.1商品の開発、シェア獲得施策)を継続して推進してまいります。また、SNSなどの普及によりメーカーと個人(消費者)が直接コミュニケーションを取ることが一般化してきていることを踏まえて、従来から進めております自社メディアの育成の動きをより強化してまいります。当第1四半期連結累計期間の売上高は、当社商品のメインユーザーである若年層の女性の外出機会が正常化に向かったことや戦略的に進めてきた重点販売先に対する全社一丸となった営業強化が引き続き奏功し、対前年同期比26.4%増の4,906,717千円と増収となり売上総利益額は1,323,335千円で対前年同期比9.9%増となりました。一方で同利益率は、表面的な利益率は低いものの受注生産のため返品がなく安定的に利益が残せるOEM商品の売上が大幅に伸びたことと、円安による売上原価が上昇したことを主因に27.0%と対前年同期比4.0ポイント低下しました。販売費及び一般管理費は、商流が大幅に伸びたことに伴い販売促進費、物流費などが増加した結果、対前年同期比11.2%増の1,081,661千円となったものの、営業利益は対前年同期比4.6%増の241,673千円となりました。経常利益は為替デリバティブ取引の時価評価に伴う評価損に当たる部分を営業外費用に計上したことなどを受けて対前年同期比65.4%減の85,248千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は46,022千円(対前年同期比70.0%減)となりました。当第1四半期連結累計期間は大幅に円安が進行し売上原価が高騰する中で、ここ数年継続して行ってきた選択と集中(取扱い商品数と販売先)、仕入れ商品から自社企画商品への切替、固定費圧縮、組織の大幅刷新による意思決定の迅速化、人事報酬制度の見直しを中心とした経営基盤の強化と化粧品・化粧雑貨等自社企画商品の開発施策を着実に実施し営業利益段階においては増益を確保することができました。
上述した為替デリバティブ取引については、一部金融機関との間で輸入取引の決済に充当する外貨を実需の範囲内で受け取る契約を締結したものであり、当連結会計年度末である2023年9月末までに当該契約は消滅いたしますので、当連結会計年度の為替デリバティブ取引の時価評価に伴う評価損は発生いたしません。また調達した外貨については順次輸入決済に使用しておりますので現時点において当該取引が当連結会計年度における業績予想に重大な影響を及ぼすものではないと判断しております。
当社グループの事業セグメントは、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、単一の事業セグメントでありますが、取扱い商品を区分した売上高の概況は次のとおりであります。
①化粧品・化粧雑貨当分類には、メイク関連用品、ヘアケア関連用品、トラベル用品、バス・エステ・健康関連グッズ等の売上が含まれます。当第1四半期連結累計期間の売上高は、当社商品のメインユーザーである若年層の外出機会が増加したことや重点販売先への営業強化の成果が実り、化粧品・化粧雑貨全般が前期に引き続き好調に推移しました。注力カテゴリーであるネイルケア・ネイルアート・前髪関連商材を中心としたヘアケア、ヘアアクセサリー、マーケティング戦略が奏功した二重まぶた用化粧品、キッズコスメなどが順調に推移し3,403,874千円(対前年同期比21.3%増)と大幅増収となりました。
②コンタクトレンズ関連当分類には、コンタクトレンズ、コンタクトレンズケア用品の売上が含まれます。当第1四半期連結累計期間の売上高は、海外市場とりわけ中国市場でのロックダウンの影響があったものの、国内市場では大幅な増収を確保し629,493千円(対前年同期比6.0%増)となりました。
③服飾雑貨当分類には、バッグ、ポーチ・ケース、サイフ類、その他服飾小物の売上が含まれます。当第1四半期連結累計期間の売上高は、キャラクターをあしらった小物類の売上などが好調に推移し674,869千円(対前年同期比96.8%増)となりました。
④その他当分類には、生活雑貨、文具、行楽用品、ギフト商品等の売上が含まれます。当第1四半期連結累計期間の売上高は、入園入学用品の新規導入などから、198,480千円(対前年同期比41.2%増)と増収となりました。
(2)財政状態の状況①資産当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて537,860千円増加し、15,295,811千円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べて554,433千円増加し、12,038,094千円となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が128,358千円、商品及び製品が749,228千円、その他が678,255千円増加したことに対し、現金及び預金が414,883千円、為替予約が613,694千円減少したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて16,573千円減少し、3,257,717千円となりました。これは主に、投資有価証券が13,343千円増加したことに対し、有形固定資産のその他が28,662千円減少したこと等によるものであります。
②負債当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて948,691千円増加し、9,726,503千円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べて846,915千円増加し、5,877,650千円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が162,114千円、短期借入金が800,000千円、為替予約が164,733千円増加したことに対し、未払法人税等が185,625千円、賞与引当金が85,107千円減少したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて101,775千円増加し、3,848,852千円となりました。これは主に、長期借入金が236,500千円増加したことに対し、その他が137,938千円減少したこと等によるものであります。
③純資産当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて410,830千円減少し、5,569,307千円となりました。これは主に、繰延ヘッジ損益が414,715千円減少したこと等によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
記載すべき重要な事項はありません。
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