【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
①業績数値
当第3四半期連結累計期間の連結営業成績は、営業収益107,075百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益4,373百万円(同8.1%増)、経常利益4,760百万円(同8.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,968百万円(同0.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。
[スーパーマーケット事業]
売上高
104,963百万円
(前年同期比8.7%増)
セグメント利益
4,328百万円
(前年同期比7.9%増)
スーパーマーケット事業では、新しいビジネスモデルとして構築している「生鮮市場TOP!」において、こだわりの商品がお客様から好評を得ており、販売数値は好調に推移しております。主力の精肉部門は、国産牛を一頭買いし、魅力ある品質・価格の実現のみならず、希少部位の販売を実施しております。また、冷凍肉や味付け肉の品揃え等、まとめ買いや時短調理といった様々なニーズに対応した食の専門店として、“料理好き”のお客様も通いたくなる店舗作りとなっております。6月に新夏見店(千葉県船橋市)を「生鮮市場TOP!」へ転換させ、改装後の売上高は大きく伸長し、その店舗数は現在20店舗まで拡大しております。
利益面では、原材料や光熱費をはじめとした各種コスト高騰等の厳しい状況下でありながらも、収益力向上への取り組みを積極的に行ってまいりました。「マミーマート白岡店」(埼玉県白岡市)、「マミーマート南中野店」(同さいたま市)では、商品棚割の見直しを実施し、既存店の売上・利益向上に向けたモデル店舗作りに取り組んでまいりました。日配・グロサリー商品の価格強化を高値入・低価格の魅力あるPB商品で表現することにより、来店動機のアップと利益向上を目指します。
「特定の人に付いている作業」を剥がし、作業の標準化を推し進めてまいりました。これにより、本格導入を目指すLSP(Labor Scheduling Program)で、「作業量に応じた適切な人員配置」を実現し、さらなる店舗生産性向上を目指してまいります。今後、この仕組みをAI需要予測による自動発注システムと連動させ、人件費・作業負荷を抑制しながらも、お客様が求める商品・サービスが全店で常時提供できる仕組みへと発展させてまいります。
[その他の事業](温浴事業・葬祭事業)
売上高
318百万円
(前年同期比10.1%増)
セグメント利益
45百万円
(前年同期比30.8%増)
温浴事業は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行し、お客様の日常がコロナ禍前へと戻りつつあることや、SNSの活用による新規入浴キャンペーンの実施などが好評をいただき、来店客数、業績も徐々に回復してまいりました。
葬祭事業は、認知度を向上させ、ニーズに沿った提案で好調に業績推移しております。
2023年6月30日現在の店舗数は、温浴事業・葬祭事業を含めて80店舗であります。
②企業の経営方針及び取り組み
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「Enjoy Life !」(※)のグループコンセプトのもと、マミーマートに関わるすべての「人」が食を通じて幸せになることを目指しております。
さらなる成長に向け、2023年9月期は、「ディスティネーションストアへの進化」をスローガンに、2つのフォーマット「生鮮市場TOP!」・「マミープラス」の成功を目指してまいります。改装による業態転換、完成度を一層高め、トップライン(売上高)の拡大を果たすことを重要成功要素と位置づけ邁進してまいります。
(※)「Enjoy Life !」とは、地域のお客様に毎日の食生活を通じて、健康で笑顔あふれる豊かな人生を楽しんでいただくことを応援する、マミーマート独自のコンセプトです。
〔生産性の飛躍的な向上に向けた2つのフォーマットの確立〕
既存のフォーマットである「マミーマート」から、「生鮮市場TOP!」と「マミープラス」2つのフォーマットへの転換を推し進めております。
これにより、商圏特性に合わせた業態の選択が可能となり、様々な地域への出店を実現しております。
フォーマット名称
特徴等
現店舗数
マミーマート
(目指す業態像)
「半径500m~1kmの小商圏で地域ニーズにきめ細かく対応」
(商圏設定):小商圏
(来店頻度):日常使い
(特 徴):地域特性・ニーズにきめ細かく対応し、地域のお客様の冷蔵庫替わりとして、暮らしに寄り添ってまいります。
56店舗
生鮮市場TOP!
(目指す業態像)
「お買い物が“楽しくなる”食の専門店として、常に新たな“新鮮”を提供」
(商圏設定):広域商圏
(来店頻度):ハレの日・週末
(特 徴):食品スーパーではなかなか見かけない食材を各部門にて取扱い、「専門店のような生鮮食品の品ぞろえ」を実現させ、「料理好きが週に一度通いたくなる店」を目指します。
20店舗
マミープラス
(目指す業態像)
「地域一番の圧倒的価格に加え、日常生活に様々な“プラス”を提供」
(商圏設定):小商圏
(来店頻度):日常使い
(特 徴):日配・グロサリーのEDLPで日常使いの便利さを重視し、即食として需要の高い惣菜商品は売場を広く確保し、豊富に品揃えを取り揃え、お客様のお買い物に様々な“プラス”の価値が提供できることを目指します。
2店舗
〔下支えする仕組みの構築〕
・「人材投資」
昨今の物価高騰による生活への影響が懸念される中、従業員の生活・労働環境向上に向けて、大幅な賃金改定を実施いたしました。社員は7年連続のベースアップとなり、賃上げ率は4.13%と過去最高となっております。またパートナーにおいても3.6%賃上げが実施され、雇用形態問わず、会社と共に成長し続ける人材への投資も行っております。
・「生産性向上への投資」
子会社である彩裕フーズは先期に第二工場を稼働させ、生産体制の強化に努めてまいりました。今期は更なる製造ラインの強化、生産性向上を目指し、第一工場の設備改修を実施しております。作り立てを重視した揚げ物等の商材や、作業工程が多く店舗製造が困難であった商品の量産を可能とし、味・品質・価格に自信をもった商品開発・製造が実現しております。
〔その他〕
・「社会とのつながり」
グループコンセプトである「Enjoy Life!」の考え方に基づき、ご来店頂いたすべての皆様が楽しくお買い物ができるようにとの考えのもと、公益財団法人日本補助犬協会の活動を支援しております。2006年から実施する店内募金箱の設置に加え、新たに「補助犬ふれあいイベント」を所沢山口店(埼玉県所沢市)で開催し、補助犬のお仕事デモンストレーション、手作りグッズの販売等を通じてお客様と補助犬とのふれあいの場を設け、より多くの方に補助犬へのご理解、ご支援をいただけるよう活動しております。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末より111百万円減少し60,808百万円となりました。これは主に、リース資産の減少によるものであります。
負債は、前連結会計年度末より2,429百万円減少し26,426百万円となりました。これは主に、借入金の減少によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末より2,318百万円増加し34,381百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加であります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(7)主要な設備
当第3四半期連結累計期間における主要な設備の状況に重要な変更はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(9)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金状況は、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入により必要資金を調達しており、店舗の出店・改装等の設備資金や店舗運営費、販売費及び一般管理費等の運転資金需要に対応しております。