【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更等)(収益認識に関する会計基準等の適用)」をご参照ください。
(1) 経営成績の分析当第3四半期連結累計期間(2022年2月~2022年10月)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が解除され経済活動の正常化が進む中で、景気は徐々に持ち直しの動きが見られました。しかしながら、地政学的リスクの高まりによるエネルギー資源の高騰、急激な円安の進行に伴う物価上昇により個人消費への影響が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループは、お客様のライフスタイル作りのサポートとして「より良い商品」「より良い価格」「より良いサービス」をモットーに、新しい価値観の提案・提供を通して社会の発展に貢献することを経営の基本方針に、既成概念にとらわれることなくチャレンジを続け、インターネット通販事業を中心に事業活動を行っております。事業のセグメント別の業績は、次のとおりであります。
①インターネット通販事業当第3四半期連結累計期間(2022年2月~2022年10月)における国内の家電小売業界は、エアコン等の季節家電、冷蔵庫や洗濯機等の生活家電が堅調に推移したものの、テレビ、パソコン等が低調であったこと等により、総じて伸び悩む展開となりました。このような状況の中、当社が出店する「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「Amazonマーケットプレイス」等の外部サイトの売上高は、ポイント等の効果的な販促施策の展開により、ヘアドライヤー等の理美容家電、洗濯機やクリーナー等を中心に好調に推移いたしました。また、スマートフォン、HDD等についても前年同四半期比で伸長しており、今後も売れ筋商品の在庫施策等により更なる売上高確保に努めてまいります。WEB接客ツールのチャット機能を導入している「ecカレント」オリジナルサイト、「楽天市場」及び「Yahoo!ショッピング」の外部サイトにおける大型家電の配送設置サービスは、きめ細やかな接客を通してそれぞれのユーザーに合った提案を行うよう努めております。その結果、洗濯機、冷蔵庫等を中心に売上高は、引き続き好調に推移しております。また、「ecカレント」では、2022年10月から対象商品購入者にもれなく国産牛等の食材をプレゼントするキャンペーンを行う等サイトへの集客強化を図りました。当社が運営する家電レンタルサイト「レントコ」は7月から10月まで、シェアリングサービス事業者が提供する複数のアイテムをリアル空間に集め、生活者が必要とする様々なアイテムを共有するサステナブルなライフスタイル提案「シェアコレクション(略称:シェアコレ)」事業の実証実験に参画しました。「レントコ」で提供している調理家電等のアイテムを会場である恵比寿ガーデンプレイス時計広場のトレーラーハウス内に展示し、訪問頂いた方には、2022年12月末まで利用可能な50%オフ限定クーポンを案内することにより、普段からECを利用しない層への認知向上を図りました。
さらに同時期から、合同会社DMM.comと協業を開始し、同社が展開するサービス「DMMいろいろレンタル」において、「レントコ」で取り扱っているロボット掃除機、調理家電や美容機器等の生活家電を中心に500以上のアイテムが拡充されたことにより当社レンタル事業における販路の拡大へ繋げております。各カテゴリにおける前年同四半期比では家電12.4%増、パソコン7.9%増、周辺機器・デジタルカメラ0.4%増となりました。売上高に関しましては上記施策等により前年同四半期を上回りましたが、利益面については、インターネット(主に検索連動型)等の広告宣伝費や外部サイトの売上増加に伴う支払手数料の増加、競合他社との価格競争に伴う粗利益の低下により前年同四半期比で増収減益となりました。その結果、当第3四半期連結累計期間は、収益認識に関する会計基準等の適用による売上高減少の影響額896百万円があるものの、売上高は21,348百万円(前年同四半期比8.2%増)、営業利益565百万円(前年同四半期比0.7%減)となりました。
インターネット通販事業の売上・受注件数等の推移
売上高(百万円)
営業損益(百万円)
受注件数(千件)
棚卸資産回転率(回転/年換算)
当第3四半期連結累計期間
21,348
565
1,001
11.4
前第3四半期連結累計期間
19,728
569
1,050
12.8
※セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。
(百万円)
家電
パソコン
周辺/デジカメ
その他
合計
当第3四半期連結累計期間
12,223
2,428
5,813
882
21,348
前第3四半期連結累計期間
10,875
2,251
5,791
811
19,728
※当該数値は、独立監査人による四半期レビューを受けておりません。
②ビューティー&ヘルスケア事業株式会社エックスワンにおいて展開される、ビューティー&ヘルスケア事業においては、新商品として、2022年8月に、3種のハイブリッド ヒト幹細胞培養液を配合した贅沢な美容液「エックスリュークス プロケア リバーサーセラム」、9月には、ハリと輝きのある美しい艶髪に導くスキンケア発想のエイジングケアアイテム「エックスリュークス ラデュワリー セラム&セラムトリートメント」を発売し、売上高は堅調に推移いたしました。また、9月に、3種のハイブリッド ヒト幹細胞培養液を配合したコンディションを整え守りぬく化粧水「エックスリュークス ダーマ リジュビネイター」を発表しました。会員ビジネスにおいては、WEB会議アプリケーションによる動画(ライブ含む)配信を活用したオンラインセミナー、インスタライブを開催する等SNSの活用を積極的に展開し、会員とのきめ細やかなコミュニケーションを行っており、売上高は堅調に推移いたしました。「エックスリュークス横浜」では、9月に期間限定のエックスリュークスシリーズのタイムセール、又エックスワンの創業月にあたる10月には大創業祭を開催し、週末限定のタイムセールに加え、豪華賞品が当たるくじ引き等の販促施策により化粧品を中心に実際に手にとって実感してもらえるようブランディングの強化を図りました。売上高に関しましては、会員向けビジネスは概ね計画通り推移いたしましたが、卸販売においては、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として店舗販売は厳しい状況が続いており、全体として前年同四半期を下回りました。利益面に関しましては、広告宣伝費、業務委託費及び支払手数料等の販売管理費が増加したことにより利益が減少いたしました。その結果、当第3四半期連結累計期間は、収益認識に関する会計基準等の適用による売上高減少の影響額155百万円も含めて、売上高は577百万円(前年同四半期比15.0%減)、営業損失117百万円(前年同四半期は53百万円の営業損失)となりました。
ビューティー&ヘルスケア事業の売上推移(百万円)
パーソナルケア
ヘルスケア
その他
合計
当第3四半期連結累計期間
315
173
87
577
前第3四半期連結累計期間
397
225
56
678
※セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。※当該数値は、独立監査人による四半期レビューを受けておりません。
③その他事業(「各種販売支援事業」、「3PL事業」)「各種販売支援事業」においては、株式会社エックスワン商品の会員向け販売のシステム・物流支援等を行っております。「3PL事業」においては、当社が運営する「ecカレント」をはじめインターネット通販サイト運営で培ってきたノウハウを基に、販売から物流までワンストップで管理する質の高いシステムをインターネット通販事業者の皆さまに対して提供してきた実績を活かし、物流倉庫・受注管理・出荷の包括的な物流支援サービスである本事業の更なる強化を図っております。パソコンや家電以外に自転車等の案件によりビジネスは堅調に推移しております。また、継続的に新聞やインターネット(主に検索連動型)での同事業の広告展開及び取材対応に伴うメディアへの露出に努めております。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は390百万円(前年同四半期比14.2%減)、営業利益49百万円(前年同四半期比3.8%減)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間は、収益認識に関する会計基準等の適用による売上高減少の影響額1,052百万円があるものの、売上高は22,251百万円(前年同四半期比6.9%増)、営業利益232百万円(前年同四半期比30.6%減)、経常利益211百万円(前年同四半期比34.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は161百万円(前年同四半期比40.3%減)となりました。
(2) 財政状態の分析資産、負債及び純資産の状況
(資産の部)当第3四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ1,189百万円減少し、6,451百万円となりました。これは主に、現金及び預金696百万円減少、売掛金597百万円減少、商品66百万円増加によるものであります。
(負債の部)当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,247百万円減少し、3,507百万円となりました。これは主に、買掛金239百万円減少、短期借入金765百万円減少、未払金137百万円減少によるものであります。
(純資産の部)当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ58百万円増加し、2,943百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益161百万円の計上、配当金の支払81百万円によるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ696百万円減少し、1,095百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第3四半期連結累計期間において営業活動の結果増加した資金は、360百万円(前年同四半期は453百万円増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前四半期純利益209百万円、売上債権の減少額597百万円であり、支出の主な内訳は、棚卸資産の増加額69百万円、仕入債務の減少額239百万円、法人税等の支払額94百万円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第3四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は、140百万円(前年同四半期は168百万円使用)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出24百万円、無形固定資産の取得による支出97百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第3四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は、916百万円(前年同四半期は94百万円使用)となりました。支出の主な内訳は、短期借入金の純減額765百万円、長期借入金の返済による支出53百万円、配当金の支払額81百万円によるものであります。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。
(5) 生産、受注及び販売の実績当第3四半期連結累計期間において、インターネット通販事業及びその他事業の商品仕入実績、ビューティー&ヘルスケア事業及びその他事業の販売実績が著しく変動いたしました。
① 商品仕入実績
セグメントの名称
仕入高(千円)
前年同四半期比(%)
インターネット通販事業
17,947,773
+11.1
その他事業
164,811
+15.0
(注) 1.セグメント間の取引は、相殺消去しておりません。2.インターネット通販事業における商品カテゴリー別仕入は、次のとおりであります。
商品カテゴリー
仕入高(千円)
前年同四半期比(%)
家電
10,337,759
+14.8
パソコン
2,148,647
+9.5
周辺機器/デジタルカメラ
4,854,556
+3.6
ソフト
177,112
+13.4
その他
429,698
+22.5
合 計
17,947,773
+11.1
(注) その他カテゴリーには、時計・ブランド・生活用品・雑貨等が含まれております。
② 販売実績
セグメントの名称
売上高(千円)
前年同四半期比(%)
ビューティー&ヘルスケア事業
577,261
△15.0
その他事業
390,120
△14.2
(注) セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。