【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループにおいては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルの企画、開発、リリース、運用、改善の工程において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェア第三者検証、環境構築・移行サポート、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPRサポート等を提供するサービス・ライフサイクルソリューション事業を行っております。当連結会計年度においては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルにおける課題をシームレスに解決し経営効率化を推進するために、2月に主要事業会社であるポールトゥウィン株式会社、ピットクルー株式会社及び株式会社クアーズの3社を合併いたしました。同様に2月に株式会社MIRAIt Service Design、株式会社ソフトワイズ、株式会社MSD Secure Service及び盛達テクノロジー株式会社を合併いたしました。ポールトゥウィン株式会社では、グループにおける更なる経営資源の集約、効率化を進めることを目的として5月に株式会社第一書林を吸収合併、9月には本社移転及び上社センター、名駅センター並びに千種センターを移転統合し名古屋センターを開設、12月には京都センターを開設しました。エンタライズ株式会社では、5月にPTWジャパン株式会社を吸収合併し、合併後、「PTWジャパン株式会社」へ商号変更いたしました。株式会社キュービストでは、8月に株式会社カラフル、Panda Graphics株式会社を吸収合併いたしました。株式会社CRESTでは、IPの360°展開を推進するために、11月に舞台演劇の制作及びプロデュース事業を行う株式会社SANETTY Produce、12月にゲームソフトの企画・開発・販売、音楽・映像コンテンツの原盤の企画・制作・販売を行う株式会社アクアプラスを子会社化しました。国内外子会社において、積極的な人材採用、働く環境整備、広告施策等を進めており、子会社間のシナジー向上を図る初の試みとして、「東京ゲームショウ2022」、「東京ゲームショウVR2022」へポールトゥウィン株式会社、PTWジャパン株式会社、株式会社CREST、株式会社キュービストの4社が合同出展いたしました。また、1518 Studios, Inc.(米国現地法人)ではロシアやウクライナ国内のスタッフへ2Dアート開発等の業務を委託しておりましたが、昨今のウクライナ情勢により当初事業譲受時に計画していた事業遂行が困難になったことから、1518 Studios, Inc.に関するのれんや無形資産の減損損失609,590千円、一部投資有価証券の持分法による投資損失168,660千円及び投資有価証券評価損70,136千円を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて4,877,943千円(21.6%)増加し、27,459,716千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,809,313千円(97.0%)増加し、9,766,566千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて68,630千円(0.4%)増加し、17,693,150千円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の売上高は39,929,250千円(前年同期比16.6%増)、営業利益は2,724,359千円(同16.3%減)、経常利益は2,689,112千円(同19.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は795,111千円(同64.2%減)となりました。
業務の種類ごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントを「サービス・ライフサイクルソリューション事業」の単一セグメントに変更しておりますので、セグメントごとの経営成績及び前年同期比の記載を省略しております。
1) 国内ソリューション
当業務では、国内子会社において、ゲーム市場向けには、デバッグ、カスタマーサポート、ローカライズ、海外進出支援に関するサービス提供を行っております。Tech市場向けには、ソフトウェア第三者検証、環境構築、サーバー監視、データセンター運営、キッティングに関するサービス提供を行っております。Eコマース市場向けには、モニタリング、カスタマーサポートに関するサービス提供を行っております。ポールトゥウィン株式会社では、3社合併効果を活かし、業務のDX化を支援する「DXアシスト」、メタバースの運用を支援する「メタバースplus」等の各種サービス開発、クロスセルを推進いたしました。また、合併効果を高めるために人材採用、ITシステムやセンター開設の投資を前倒しして進めており、一時的費用が増加しております。なお、2021年8月より株式会社MIRAIt Service Design、2022年2月より株式会社Ninjastarsが新規連結されております。この結果、国内ソリューションの売上高は25,560,492千円となりました。
2) 海外ソリューション
当業務では、在外子会社において、デバッグ、ローカライズ、音声収録、カスタマーサポート、製品開発サポート、グラフィック開発に関するサービスを行っております。国内ソリューションとの連携により、日本国内の顧客からの受注が増加いたしました。1518 Studios, Inc.がウクライナ情勢の影響を受け、グラフィック開発の受注は減少いたしましたが、音声収録、ローカライズ、カスタマーサポートの受注は堅調に推移するとともに円安により売上が増加いたしました。この結果、海外ソリューションの売上高は11,712,991千円となりました。
3) メディア・コンテンツ
当業務では、主に国内子会社において、「IP360°展開」を主軸とした、グラフィック開発、ゲームパブリッシング、アニメ制作、マーケティング支援、バリアフリー字幕・音声ガイド制作に関するサービスを行っております。株式会社キュービストでは、各種ゲームのグラフィック開発を受注し、株式会社CRESTでは、ゲーム、アニメ、クロスメディア、MD(マーチャンダイジング)事業などIPの価値を最大化する360°ビジネスを推進しており、株式会社SANETTY Produce、株式会社アクアプラスの子会社化により、IPの展開分野を拡大いたしました。この結果、メディア・コンテンツの売上高は2,655,766千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて1,457,556千円増加し、11,192,774千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,920,371千円(前連結会計年度は1,844,490千円)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益1,995,955千円、減価償却費637,046千円、減損損失609,590千円、のれん償却額400,258千円、持分法による投資損失168,660千円、売上債権及び契約資産の増加額△288,906千円、未払金の増加額683,521千円、法人税等の支払額△1,467,659千円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△2,563,267千円(前連結会計年度は△2,661,898千円)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出△815,318千円、無形固定資産の取得による支出△305,204千円、投資有価証券の取得による支出△502,896千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△529,901千円、事業譲受による支出△129,167千円、敷金及び保証金の差入による支出△385,566千円、敷金及び保証金の回収による収入100,659千円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,011,214千円(前連結会計年度は△659,830千円)となりました。主な要因は、短期借入金の純増加額3,000,000千円、配当金の支払額△528,576千円、自己株式の取得による支出△410,994千円等であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループの事業は受注から販売までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績を業務区分ごとに示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントを「サービス・ライフサイクルソリューション事業」の単一セグメントに変更しておりますので、前年同期比の記載を省略しております。
業務
当連結会計年度
(自 2022年2月1日
至 2023年1月31日)
国内ソリューション(千円)
25,560,492
海外ソリューション(千円)
11,712,991
メディア・コンテンツ(千円)
2,655,766
合計(千円)
39,929,250
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
(資産の部)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて3,904,310千円(23.9%)増加し、20,244,340千円となりました。これは、主に現金及び預金が1,457,556千円、受取手形、売掛金及び契約資産が1,407,998千円、仕掛品が228,519千円、その他(未収入金等)が738,010千円増加したこと等によります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて973,633千円(15.6%)増加し、7,215,376千円となりました。これは、主にのれんが284,093千円、無形資産が378,648千円減少したものの、建物及び構築物が412,769千円、工具、器具及び備品が137,174千円、ソフトウエアが309,089千円、投資有価証券が251,189千円、敷金及び保証金が271,066千円、投資その他の資産のその他(出資金等)が238,197千円増加したこと等によります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて4,877,943千円(21.6%)増加し、27,459,716千円となりました。
(負債の部)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて4,505,535千円(108.3%)増加し、8,664,176千円となりました。これは、主に未払法人税等が234,158千円減少したものの、短期借入金が3,005,970千円、1年内返済予定の長期借入金が342,294千円、未払金が1,253,593千円、その他(前受金等)が237,854千円増加したこと等によります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて303,777千円(38.0%)増加し、1,102,390千円となりました。これは、主に長期借入金が224,064千円増加したこと等によります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,809,313千円(97.0%)増加し、9,766,566千円となりました。
(純資産の部)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて68,630千円(0.4%)増加し、17,693,150千円となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び配当金の支払い等により利益剰余金が310,128千円、自己株式が410,147千円、為替換算調整勘定が190,208千円増加したこと等によります。
b. 経営成績
(売上高)
当社グループにおいては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルの企画、開発、リリース、運用、改善の工程において、品質コンサルティング、ゲームデバッグ、ソフトウェア第三者検証、環境構築・移行サポート、モニタリング、カスタマーサポート、不正対策、BPRサポート等を提供するサービス・ライフサイクルソリューション事業を行っており、主に国内ソリューション、海外ソリューション及びメディア・コンテンツ等の業務を行っております。
当連結会計年度においては、顧客のサービスやプロダクトのライフサイクルである企画、開発、リリース、運用、改善の各工程における課題に応じた全方位なソリューションサービスの提供を推進し、また、国内ソリューション及び海外ソリューションが連携することでゲーム分野が拡大いたしました。また、Eコマース分野やTech分野が順調に拡大し、国内ソリューション及び海外ソリューションがバランスよく拡大した結果、過去最高売上高を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して5,676,874千円増加し、39,929,250千円(前年同期比16.6%増)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、増収、人件費の高騰、事業所の新設・増床・移転・統合、設備の整備費用、前連結会計年度中に連結子会社となった株式会社MSDホールディングス及びその子会社の業績の通年寄与等により、前連結会計年度と比較して4,342,974千円増加し、28,878,186千円(前年同期比17.7%増)となりました。
この結果、当連結会計年度における売上総利益は11,051,064千円(同13.7%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、売上原価と同様の理由の他、経営資源の集約・効率化を目的として実施した子会社間合併の効果を高めるための人材採用、ITシステムやセンター開設の投資を前倒しして進めた他、人材採用費の増加、メディア・コンテンツ業務における受注能力拡大のための投資及びM&Aアドバイザリー費用の増加等により、前連結会計年度と比較して1,863,936千円増加し、8,326,705千円(前年同期比28.8%増)となりました。
この結果、当連結会計年度における営業利益は2,724,359千円(同16.3%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、円安による為替差益が発生したものの、助成金収入の減少等により、前連結会計年度と比較して7,089千円減少し、167,298千円(前年同期比4.1%減)となりました。また、当連結会計年度における営業外費用は、持分法による投資損失を計上したこと等により、前連結会計年度と比較して105,737千円増加し、202,545千円(同109.2%増)となりました。
この結果、当連結会計年度における経常利益は2,689,112千円(同19.3%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
前連結会計年度は特別利益として固定資産売却益230,813千円を計上しておりますが、当連結会計年度は特別利益を計上しておりません。また、当連結会計年度における特別損失は、固定資産除却損、投資有価証券評価損を計上した他、減損損失が増加したことにより、前連結会計年度と比較して320,981千円増加し、693,156千円(前年同期比86.2%増)となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は1,995,955千円(同37.4%減)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額1,199,300千円(同23.0%増)及び非支配株主に帰属する当期純利益1,544千円(前年同期は4,129千円の損失)を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は795,111千円(同64.2%減)となりました。
c. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、ゲーム市場、アミューズメント機器市場、インターネット関連サービス市場、IPコンテンツ関連市場等を主たる事業領域としており、当社グループの事業はこれら市場動向の影響を受けております。また、当社グループは、ソフトウェア開発会社及びインターネットサイト運営企業等を主たる顧客層として各種アウトソーシングサービスを提供しており、顧客企業等におけるアウトソーシング業務の需要の影響を受けております。この他、円安による為替相場の変動の影響も受けております。
なお、これらの要因以外に、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「2 事業等のリスク」に記載している要因につきましても、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、国内事業所及び海外事業所の新設・増床・移転・統合等の設備投資及びM&Aによるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備資金につきましては、基本的には内部資金により資金調達することとしておりますが、企業価値向上等を目的として有利子負債も活用しております。
また、資金の流動性については、当連結会計年度末における流動比率は233.7%となっており(当連結会計年度末流動資産20,244,340千円、流動負債8,664,176千円)、十分な流動性を確保しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成に当たりましては、部分的に資産・負債、収益・費用の数値に影響を与えるような見積り等の介在が不可避となりますが、当社経営陣は過去の実績や提出日現在の状況等を勘案し、会計基準の許容する範囲内かつ合理的にそれらの判断を行っております。
なお、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、長期的な持続的成長を目指すため、売上高を重要な指標として位置付けており、現水準以上の高い売上高営業利益率を維持しつつ、当社グループとして売上高100,000,000千円の達成を目指しております。
当連結会計年度における売上高は39,929,250千円(前年同期比16.6%増)、売上高営業利益率は6.8%(前年同期比2.7%ポイント低下)であり、引き続き当該指標の増加・改善に邁進いたします。
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