【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社が判断したものであります。(1) 業績の状況当第1四半期累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、経済活動の正常化が進んだ一方で、資源価格の上昇や海外経済の下振れリスクなどの懸念材料により、先行きは依然として不透明な状況で推移しております。このような環境の中、当社は、景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するフューネラル事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するフォトブック事業、空中結像という今までにないユニークな技術で、新しい市場を創造し、夢の実現を目指す空中ディスプレイ事業、それぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。(フューネラル事業)当事業におきましては、全国的な葬儀件数は前期からの反動減が見られたものの、自社営業による新たな葬儀社との契約獲得が順調に進んだため、主力である遺影写真加工サービスは堅調に伸びました。それに伴い、額やペーパーなどのサプライ品の売上も順調に増加いたしました。葬儀市場にITテクノロジーを活用した「葬テック」としてリリースしております「tsunagoo」ではサービスサイトをリニューアルしました。6月に開催された展示会「フューネラルビジネスフェア」に出展し、「tsunagoo」のメリットやピント復元技術の紹介を中心に訴求いたしました。利益面につきましては、人員不足になっておりました画像加工部門のオペレーターを積極的に採用したこと、及び前期末にベースアップを実施したことから人件費が増加したため、セグメント利益は減少いたしました。以上の結果、売上高は718,673千円(前年同四半期比106.6%)、セグメント利益は119,732千円(前年同四半期比90.0%)となりました。
(フォトブック事業)当事業では、プロフェッショナル写真家向け市場は「アスカブック」、一般消費者向け市場は「マイブック」ブランドで展開しております。また、スマートフォンで撮影された写真からフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。プロフェッショナル写真家向け市場では、主力であるウェディング向け写真集は新型コロナウイルス感染症拡大の影響から脱却し正常化しており、堅調に推移いたしました。また、家族写真や子ども写真などスタジオ向け写真集も堅調に推移したため、売上は前年同四半期実績を上回りました。取組みとしましては、オンラインセミナーの実施や、「PHOTONEXT2023」への出展、データ納品システム「Grandpic(グランピック)」への 新機能追加などの施策を実施してまいりました。一方、一般消費者向け市場は、海外旅行の回復遅れやマスク着用の常態化による撮影機会減少の影響を受け、自社ブランド「マイブック」、OEMとも厳しい環境が継続しており、売上は前年同四半期実績を下回りました。利益面につきましては、原材料価格高騰や人件費上昇の影響を受けたものの、各種改善施策の効果や減価償却費の減少などにより、セグメント利益は増加いたしました。以上の結果、売上高は858,013千円(前年同四半期比101.3%)、セグメント利益は159,454千円(前年同四半期比106.7%)となりました。
(空中ディスプレイ事業)当事業は、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指しており、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれを開発、製造、販売しております。営業面につきましては、国内は自社営業を主として、海外は代理店を主として販売を推進しております。国内におきましては、6月には「第13回 コンテンツ東京2023 先端デジタルテクノロジー展」に出展し、等身大キャラクター表示による接客ソリューションや空中アーケードゲームなどの用途提案をいたしました。また、広島で開催されましたG7サミットメディアセンターでのデモ設置や企業受付での設置実績がありました。海外におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を長く受けておりました中国代理店においても営業活動がほぼ正常化いたしました。5月には、タイのバンコクにて開催された展示会「InfoComm Asia 2023」に出展しました。中東代理店経由でクウェートの銀行への空中ディスプレイの導入が進みました。主にガラス製ASKA3Dプレートの売上が中心となり、前年同四半期実績を上回る結果となりました。製造・開発面につきましては、樹脂製において310mmサイズASKA3Dプレートの量産試作が進み、また、環境性能に優れた素材での製造開発を進めてまいりました。また、自社技術開発センターでのガラス製ASKA3Dプレートは徐々に大きなサイズの試作にチャレンジしてまいりました。損益面につきましては、国内外展示会の出展による広告宣伝費や品質管理体制強化のための人件費、及び特許関連費用が増加した結果、セグメント損失は前年同四半期実績に比べ拡大いたしました。以上の結果、売上高は34,372千円(前年同四半期比148.0%)、セグメント損失は86,792千円(前年同四半期は76,542千円の損失)となりました。 以上の結果、売上高は1,609,174千円(前年同四半期比104.3%)となり、利益面につきましては、全般的な人件費の増加及び新規ビジネス開発機能を有している戦略企画部の活動拠点「xLab」の設置や情報システム関連費用の増加などにより、経常利益は34,741千円(前年同四半期比61.4%)、四半期純利益は22,932千円(前年同四半期比59.5%)となりました。
(2) 財政状態の分析当第1四半期会計期間末における資産は、前事業年度末に比べ410,036千円減少し、6,724,822千円となりました。これは主に、現金及び預金が417,920千円減少したことによるものであります。当第1四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べ145,589千円減少し、786,172千円となりました。これは主に、未払法人税等が67,400千円、賞与引当金が100,500千円減少したことによるものであります。当第1四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ264,447千円減少し、5,938,650千円となりました。これは主に、四半期純利益を22,932千円計上した一方で、剰余金の配当149,595千円、自己株式の取得149,417千円があったことによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第1四半期累計期間の研究開発費の総額は61,096千円であります。 なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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