【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における日本経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、各種政策により景気の持ち直しが期待される一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、世界的な金融引き締めに伴う景気下振れリスクの高まりと急激な円安進行、原料・エネルギーコストの高騰等の影響により引き続き厳しい状況となりました。
このような状況の中、当社グループは経営理念であります「お客様第一主義」のもと、当社グループを取り巻く全てのお客様に対し「お客様が今でもなお何を不満に思っていらっしゃるか」を常に考え、一丸となって積極的な事業活動を行ってまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高2,272億62百万円(前年同期比8.9%増)、営業利益113億35百万円(前年同期比4.4%増)、経常利益125億48百万円(前年同期比11.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益79億23百万円(前年同期比2.2%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
<リーフ・ドリンク関連事業>
1989年の「お~いお茶」発売以来、おいしいお茶をより多くのお客様に、より多くの場面で、身近な存在として愛飲していただくことを願い、様々な取り組みを行っています。
本年8月、世界No.1の緑茶飲料ブランド「お~いお茶」が、累計販売数量400億本(500mlペットボトル換算)を突破しました。「お~いお茶」は誕生以来、茶畑からお茶づくりに取り組む「茶産地育成事業」に代表されるように、おいしいお茶を「いつでも、どこでも」お飲みいただきたいという強い想いから積み重ねてきた技術や経験に基づいた製品開発が、長年ご愛飲いただいている要因でもあると考えています。さらに、本格導入を目指している緑茶原料生産におけるAIによる画像解析技術やお茶の健康性に関する臨床試験など新しい取り組みを加えながら、これからもお茶の価値をより一層高める挑戦を続けてまいります。
本年10月1日の「日本茶の日」にあわせて、「日本茶の日 お~いお茶大茶会」を開催しました。当日は、さまざまなお茶の体験イベントを実施する「東京スカイツリータウン®」や、「日本茶の日」の由来となる、豊臣秀吉公が「北野大茶湯」を開催した「全国天満宮総本社 北野天満宮」、全国各地の茶畑やお茶にゆかりのある場所やお店などをオンラインでつなぎ、「健康・おいしさ・楽しさ・環境・文化」の5つのテーマでお茶の魅力を紹介しました。同日オンラインイベントで開催した「お茶で乾杯チャレンジ」が、ギネスワールドレコーズ™が審査する「お茶のオンライン交流会に参加した最多ユーザー数(Most users in a tea video hangout)」として、ギネス世界記録™に認定されました。
また、「健康創造企業」としてお客様の「健康」に貢献し、一人ひとりの豊かな生活を支える企業となるべく、多様な製品を展開しています。
本年9月、「TULLY’S &TEA」ブランドより、お茶のおいしさにこだわった飲料製品「TULLY’S &TEA 抹茶がおいしい抹茶ラテ」、「同 焙じ茶がおいしいほうじ茶ラテ」、「同 紅茶がおいしいミルクティー」を新発売しました。お茶のおいしさをしっかり感じることができる「お茶の伊藤園」ならではの製品です。また、寒い季節にもおいしく飲んでいただけるようにホット対応製品もラインアップに加えました。ホッとひと息つきたい時、ショップクオリティーを追求したこれらの製品でおうちや職場でも手軽にティータイムをお楽しみいただけます。
本年10月、「お~いお茶」ブランド初の特定保健用食品の緑茶飲料「お~いお茶 カテキン緑茶」を新発売しました。血中コレステロールを減らし、脂肪の吸収を抑え体脂肪がつきにくいという2つの働きをもつ茶カテキンを多く含みながらも、過度な渋みを抑え、継続して飲めるおいしさを実現しました。
同じく10月、青汁が苦手な方でも毎日飲み続けられるおいしさからご好評をいただいている「毎日1杯の青汁」シリーズから、「栄養強化型 毎日1杯の青汁」(50包入)の粉末スティックタイプを新発売しました。11種のビタミン、カルシウムや鉄分などが1包で摂取できる大容量タイプの糖類不使用粉末青汁製品です。
この結果、リーフ・ドリンク関連事業の売上高は2,071億95百万円(前年同期比8.3%増)となり、営業利益は102億93百万円(前年同期比4.1%減)となりました。
<飲食関連事業>
タリーズコーヒージャパン㈱におきましては、秋の代表的な素材であるさつまいもを使用した季節限定ドリンク「ほっこりOIMOラテ」「&TEA OIMOティーシェイク」などが好調に推移しました。また、創業25周年を記念して、バリスタスキルやテイスティング、ホスピタリティなどを競い合う大会「タリーズコーヒー バリスタコンテスト」のシグニチャードリンク部門においてフェローが考案したドリンクの中から、お客様やフェローの投票で発売商品を選び、全国8エリアでそれぞれ異なるドリンクを今年新たに発売し、ご好評をいただきました。また、2022年10月末の総店舗数は760店舗となっております。
この結果、飲食関連事業の売上高は169億62百万円(前年同期比21.1%増)となり、営業利益は13億34百万円(前年同期比1055.3%増)となりました。
<その他>
売上高は31億4百万円(前年同期比9.0%減)となり、営業利益は34百万円(前年同期比89.3%減)となりました。
当第2四半期連結会計期間末の財政状態は次のとおりであります。
(資産)
総資産は3,383億51百万円となり、前連結会計年度末に比べ99億91百万円増加いたしました。これは主に、「現金及び預金」が39億54百万円増加、「売掛金」が34億80百万円増加、「商品及び製品」が21億44百万円増加、「原材料及び貯蔵品」が19億40百万円増加、「リース資産」が11億21百万円減少したことによるものです。
(負債)
負債は1,675億97百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億50百万円増加いたしました。これは主に、「長期借入金」が15億23百万円増加したことによるものです。
(純資産)
純資産は1,707億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ77億41百万円増加いたしました。これは主に、「親会社株主に帰属する四半期純利益」により「利益剰余金」が79億23百万円増加、「剰余金の配当」により「利益剰余金」が25億83百万円減少したことによるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は976億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ32億22百万円増加いたしました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
営業活動によるキャッシュ・フローは、107億72百万円の収入(前年同期は117億62百万円の収入)となりました。これは主に、増加要因として税金等調整前四半期純利益121億78百万円、減価償却費51億85百万円であるのに対し、減少要因として売上債権の増加額が23億57百万円、法人税等の支払額45億16百万円があったことによるものです。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
投資活動によるキャッシュ・フローは、40億58百万円の支出(前年同期は43億85百万円の支出)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出34億27百万円があったことによるものです。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
財務活動によるキャッシュ・フローは、48億42百万円の支出(前年同期は53億83百万円の支出)となりました。これは主に、ファイナンス・リース債務の返済による支出11億75百万円、配当金の支払25億81百万円があったことによるものです。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題についての重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は11億36百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。