【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期累計期間(2022年5月1日~2023年1月31日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響から脱しつつあるものの、長期化しているロシアによるウクライナ侵攻や、欧米諸国の金融引き締めなどの影響を受け、足元の景況感は鈍化傾向にあります。一方、わが国経済につきましては、輸入物価の上昇を主因としたインフレが続き、食料品やエネルギー価格の高騰が家計を圧迫していることなどにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境の中、当社の当第3四半期累計期間の売上状況につきましては、2022年1月に受注いたしました大型案件が納入・検収となったこともあり、概ね計画どおりに推移しております。また、同年4月に受注いたしました大型案件及びその他の受注案件につきましても、当期末までに納入・検収となる見込みであることから、現時点で通期業績予想に変更はありません。
一方、当第3四半期累計期間の受注状況につきましては、当社の主力製品であるロールtoロール型検査装置及び高性能フラットベッド型検査装置を中心に、国内外の顧客から受注を獲得し、受注額は1,130百万円(前年同期比5.0%増)となり、当第3四半期会計期間末における受注残高は1,464百万円(前年同期比26.7%増)となりました。また、当社は販促活動の一環として2023年1月25日~27日に東京ビッグサイトで開催されました「第37回 ネプコン ジャパン」に出展いたしましたが、出展数及び来場者数は昨年開催時より大幅に増加し、複数の新規顧客から引き合いをいただくなど充実した内容となりましたので、これらの取り組みが受注に結びつくよう今後の営業活動に注力してまいります。
新事業であるロールtoロール型シームレスレーザー直描露光装置につきましては、自動車向け長尺フレキシブル基板の需要拡大を受け、2022年11月にリリースいたしましたロールtoロール型両面同時シームレス直描露光装置「RD3000FB」の引き合いが増加しており、国内外の複数の顧客と商談を進めております。今後更に加速する自動車の電子化、電動化による市場のニーズに応えるべく引き続き受注獲得に努めてまいります。
以上の結果、当社の当第3四半期累計期間の売上高は1,039百万円(前年同期比13.9%減)、営業損失は198百万円(前年同期は営業損失54百万円)、経常損失は246百万円(前年同期は経常損失67百万円)、四半期純損失は244百万円(前年同期は四半期純損失67百万円)となりました。
当社は「半導体パッケージ基板・精密基板検査装置関連事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の業績は記載しておりません。
(2)財政状態の状況
当第3四半期会計期間末における資産の部は、前事業年度末に比べ473百万円増加し、3,750百万円となりました。これは主に、現金及び預金133百万円の減少、受取手形、売掛金及び契約資産254百万円の増加、電子記録債権107百万円の減少、仕掛品357百万円の増加及び建設仮勘定99百万円の増加によるものであります。
負債の部では、前事業年度末に比べ481百万円増加し、2,670百万円となりました。これは主に、短期借入金600百万円の増加及び長期借入金115百万円の減少によるものであります。
純資産の部では、前事業年度末に比べ8百万円減少し、1,079百万円となりました。これは主に、新株予約権の権利行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ123百万円の増加及び四半期純損失244百万円の計上によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期累計期間において、当社の財務及び事業の方針を決定する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発活動の金額は、214百万円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。