【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期累計期間(2022年5月1日~2022年10月31日)における世界経済は、長期化するロシアによるウクライナ侵攻や、インフレ圧力の持続・拡大による家計逼迫の影響を大きく受け、新型コロナウイルス感染症の拡大収束後の部分的な回復基調にあった世界経済に再び甚大なダメージを与えています。一方、わが国経済につきましては、個人消費は持ち直しの動きを見せたものの、円安や資源価格の高騰、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境の中、当社の当第2四半期累計期間の売上状況につきましては、一部の国内案件におきまして、納入先の設備投資計画が後ろ倒しになったことで、当社製品の納入時期も下半期以降にずれ込んだことにより、当該期間の売上高は当初計画を下回りました。なお、2022年1月及び4月に受注いたしました大型受注案件につきましては、現在当社工場内にて組立作業中であり、当初の計画どおり下半期以降に順次納入・検収となる予定であることから、現時点では通期見通しに変更はありません。
一方、当第2四半期累計期間の受注状況につきましては、好調な半導体市場を背景に、当社の主力製品であるロールtoロール型検査装置及び高性能フラットベッド型検査装置を、それぞれ国内外の顧客から受注を獲得し、受注額は729百万円(前年同期比240.1%増)となり、当第2四半期会計期間末における受注残高は1,786百万円(前年同期比286.7%増)となりました。また、当社は2022年8月1日付「W/W社との代理店契約の締結について」にて開示いたしましたとおり、香港のWorld Wide Semi-Conductor Equipment Co.,Ltd.(香港公司環球集團)と中国向けの販売における代理店契約を締結し、本年10月に同社の販売促進用のデモ機としてロールtoロール型検査装置の標準モデル機の受注を獲得いたしました。当該装置の販売は、中国市場における販売活動の足掛かりとなることから、今後さらなる売上の伸長に寄与できるものと見込んでおります。
新事業であるロールtoロール型シームレスレーザー直描露光装置につきましては、2022年11月2日付「新製品ロールtoロール型両面同時シームレス直描露光装置に関するお知らせ」にて開示いたしましたとおり、長尺フレキシブル基板をシームレスかつ両面同時に露光可能なロールtoロール型両面同時シームレス直描露光装置「RD3000FB」シリーズについて開発を完了し、受注を開始しております。自動車の電子化、電動化が加速する中、車内配線用として生産が拡大している長尺フレキシブル基板を高い生産性で露光する装置として、新たな市場のニーズに応えるべく引き続き受注獲得に努めてまいります。
以上の結果、当社の当第2四半期累計期間の売上高は316百万円(前年同期比69.5%減)、営業損失は248百万円(前年同期は営業利益26百万円)、経常損失は259百万円(前年同期は経常利益18百万円)、四半期純損失は258百万円(前年同期は四半期純利益11百万円)となりました。
当社は「半導体パッケージ基板・精密基板検査装置関連事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の業績は記載しておりません。
(2)財政状態の状況
当第2四半期会計期間末における資産の部は、前事業年度末に比べ170百万円増加し、3,447百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産241百万円の減少、電子記録債権169百万円の減少及び仕掛品554百万円の増加によるものであります。
負債の部では、前事業年度末に比べ195百万円増加し、2,385百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金117百万円の減少、短期借入金400百万円の増加及び長期借入金77百万円の減少によるものであります。
純資産の部では、前事業年度末に比べ25百万円減少し、1,062百万円となりました。これは主に、新株予約権の権利行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ123百万円の増加及び四半期純損失258百万円の計上によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ111百万円減少し、447百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は522百万円となりました。これは主に、売上債権の減少額410百万円、棚卸資産の増加額583百万円及び税引前四半期純損失258百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は118百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出87百万円及び無形固定資産の取得による支出15百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は530百万円となりました。これは主に、新株の発行による収入235百万円、短期借入金の純増加額による収入400百万円及び長期借入金の返済による支出87百万円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期累計期間において、当社の財務及び事業の方針を決定する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、146百万円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。