【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2022年5月1日~2022年10月31日)におけるわが国経済は、新型コロナワクチンの接種率の向上、「withコロナ」の生活様式への移行に伴う人流の回復などにより、経済活動は正常化しつつある一方、長期化しているウクライナ情勢などによる原油価格や穀物価格の高騰、米国の金利上昇による急激な円安進行など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
中食・惣菜業界におきましても、原材料価格やエネルギー価格の上昇が影響し、業界全体で価格改定の動きが顕著になるとともに、更なる物価上昇の懸念など先行きへの不安から生活者の節約志向が高まり、厳しい経営環境となっております。
このような状況のもと、当社グループは2023年4月期を始期とする3ヶ年の中期経営計画の基本戦略のひとつ「新たな顧客接点の拡充」に基づき、居住地近郊エリアへの出店強化として、神戸コロッケ「JR神戸駅店」、グリーン・グルメ「錦糸町テルミナ店」、同「イズミヤ千里丘店」、同「アスティ一宮店」を新規出店いたしました。また、9月26日には「ロック・フィールドメンバーズ」の公式アプリを開設し、お客様との長期的な関係性構築へ向け、会社の取り組みやブランド・商品に関する情報を発信するとともに、商品購入などでポイントを貯め、貯めたポイントで特別なグッズや商品と交換できるポイントプログラムを開始いたしました。これにより、当第2四半期連結会計期間から自社ポイントに係る契約負債を「流動負債」の「その他」に計上しております。
ブランド別の売上は次のとおりであります。
ブランド
2022年4月期
第2四半期(連結)
2023年4月期
第2四半期(連結)
対前期比
売上
構成比
売上
構成比
百万円
%
百万円
%
%
サラダ
8,040
35.1
8,353
34.3
103.9
RF1
フライ
2,654
11.6
2,778
11.4
104.6
その他惣菜
3,542
15.4
3,912
16.0
110.5
小計
14,237
62.1
15,044
61.7
105.7
グリーン・グルメ
4,521
19.7
4,877
20.0
107.9
いとはん
1,581
6.9
1,736
7.1
109.8
神戸コロッケ
1,203
5.3
1,408
5.8
117.0
融合
485
2.1
467
1.9
96.3
ベジテリア
370
1.6
400
1.6
108.1
その他
526
2.3
462
1.9
87.8
合計
22,926
100.0
24,396
100.0
106.4
主なブランド別の概況は次のとおりであります。
「RF1」ブランドにおきましては、ブランド創設30周年の特別企画として、8月31日の「野菜の日」には、「30周年のキャラクター『SOZAIさん』を緑の30品目サラダで作ろう!」という新しい企画に取り組み、野菜を食べることの重要性に加え楽しく食べることで感じられる美味しさや面白さの提案を行いました。9月には「フードペアリング企画」を実施し、定番商品の「みんな大好き!小海老のフライ」にパイン&サワークリームソースを合わせるなど、素材の組み合わせの斬新さによる新しい美味しさの提案を行い、売上高は15,044百万円(前年同期比5.7%増)となりました。
「グリーン・グルメ」ブランドにおきましては、香ばしくグリルしたとうもろこしと牛肉の希少部位を合わせた「牛いちぼのローストとグリルコーンのサラダ」をはじめ、新じゃが、きのこ、かぼちゃなどの旬の素材を使用したサラダや料理の提案を行うとともに、シルバーウィークやハロウィンなどハレの日の食卓を彩る商品の提案を行い、売上高は4,877百万円(前年同期比7.9%増)となりました。
「いとはん」ブランドにおきましては、コクと甘みが美味しく、粒皮が薄くて食べやすい品種のとうもろこし「恵味」を使用した「とうもろこし『恵味』の和さらだ」や、軽く燻製をしたチキンの香りと旨みが滋味深い味わいの無花果の甘味や香りを引き立たせた「無花果と燻製チキンの和さらだ」など、旬の素材を活かした和さらだや料理の提案を行い、売上高は1,736百万円(前年同期比9.8%増)となりました。
「神戸コロッケ」ブランドにおきましては、「新じゃが収穫祭」をテーマに、コロッケの美味しさの源であるじゃがいもの産地、北海道北見市端野町との30年来の取り組みを紹介するとともに、「新じゃがのとろけるバターコロッケ」など新じゃがの甘味や香りをバターのコクで味わうコロッケの提案や、「宮崎県産里芋のコロッケ」など季節素材の食感にこだわったコロッケの提案を行い、売上高は1,408百万円(前年同期比17.0%増)となりました。
「融合」ブランドにおきましては、「アジアで発見!秋の美味・旨みの美食」をテーマに、ローストしたきのこと鶏だしでボイルした優しい食感の干し豆腐を合わせ、ティムットペッパーの爽やかな香りをアクセントにした和え物「干し豆腐と焼ききのこの中華和え」など、季節素材とアジアンテイストを掛け合わせた商品の提案を行いましたが、売上高は467百万円(前年同期比3.7%減)となりました。
「ベジテリア」ブランドにおきましては、1杯分ずつミキサーにかけて緑の野菜のみずみずしさを味わっていただく「野菜好きに贈る 飲むグリーン」や、旬を感じるストレートジュースとして「にっぽんの桃」「葡萄の王様 巨峰」などの商品の提案を行い、売上高は400百万円(前年同期比8.1%増)となりました。
「その他」ブランドにおきましては、オンラインショップにて、2022年9月よりヨーロッパの美食の街の料理をテーマとした「旅するサラダ」シリーズを展開するとともに、ソムリエがサラダに合わせて選んだワイン付セットの販売を開始し、好評をいただいています。また、連結子会社である岩田(上海)餐飲管理有限公司におきましては、中国政府によるゼロコロナ政策に伴う上海市内の一部ロックダウンの影響により、来店客数が大幅に減少し、売上高は462百万円(前年同期比12.2%減)となりました。
以上の結果、当社グループの当第2四半期連結累計期間の売上高は24,396百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益は700百万円(前年同期比34.9%減)、経常利益は729百万円(前年同期比33.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は457百万円(前年同期比37.2%減)となりました。
なお、当社グループは惣菜事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の状況
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は前連結会計年度末と比べて899百万円減少し、35,603百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少913百万円、売掛金の減少118百万円、仕掛品の増加161百万円、有形固定資産の減少99百万円等によるものであります。
負債合計は前連結会計年度末と比べて567百万円減少し、6,852百万円となりました。これは主に、未払法人税等の減少310百万円、長期借入金の減少270百万円等によるものであります。
純資産合計は前連結会計年度末と比べて331百万円減少し、28,751百万円となりました。これは主に、配当金の支払による利益剰余金の減少824百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加457百万円等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は80.8%、1株当たり純資産額は1,080円97銭となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて933百万円減少し、13,191百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、858百万円(前年同期比596百万円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益729百万円、減価償却費819百万円、法人税等の支払額535百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、589百万円(前年同期比102百万円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出382百万円、長期前払費用の取得による支出88百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,204百万円(前年同期比507百万円の増加)となりました。これは主に、配当金の支払額822百万円、長期借入金の返済による支出270百万円等によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は71百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、新たに経営成績に重要な影響を与える事象は発生しておりません。
(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、主に百貨店との売上に関する契約等に基づき安定的に売上金の回収を行っております。また、直営店におきましては現金販売が中心となっているため、早期にキャッシュの回収を行うことができ、それにより仕入及び人件費の支払に関する運転資金は売上金の回収から得られたキャッシュから支出可能な状況にあります。
当第2四半期連結累計期間の各キャッシュ・フローの詳しい状況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。