【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年2月1日~2023年4月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う行動制限が解除され、個人消費に明るい兆しが見え、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、ウクライナ情勢の長期化や原油・原材料価格の高騰など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループでは「学びとともに生きる社会への取り組み(教育の質的向上に貢献する商品・サービスの提供、リカレント教育や社会人教育における事業開発)」「地域創生への貢献(図書館や書店を核とした地域コミュニティや学びの場づくり)」「新しい書店収益モデルの創造(非書籍商品やサービス事業の拡大、ICTを活用した業務効率化による収益力強化)」を主要戦略テーマに生活者の知的文化的生活に貢献する新たな付加価値の創造に取り組んでおります。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、店舗・ネット販売事業で知育系雑貨の拡大や小規模文具売場を書籍単独店へ導入及び新業態の出店拡大への取組、また図書館サポート事業が堅調に推移したことにより、売上高は466億5百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は22億36百万円(前年同期比6.1%増)、経常利益は22億40百万円(前年同期比7.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億45百万円(前年同期比1.2%増)と増収増益となりました。
セグメント別の業績は次の通りであります。
[文教市場販売事業]
当事業は以下の事業を行っております。
1.図書館(公共図書館・学校図書館・大学図書館)に対する図書館用書籍の販売、汎用書誌データベース「TRC MARC」の作成・販売及び図書装備(バーコードラベルやICタグ等の貼付等)や選書・検索ツール等の提供
2.大学などの教育研究機関や研究者に対する学術研究及び教育に関する輸入洋書を含む出版物(書籍・雑誌・電子ジャーナル、電子情報データベースほか)や英文校正・翻訳サービスをはじめとする研究者支援ソリューションの提供
3.教育・研究施設、図書館などの設計・施工と大学経営コンサルティングをはじめとする各種ソリューションの提供
4.大学内売店の運営や学生に対する教科書・テキストの販売等
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、公共図書館向け書籍等販売や教育・研究施設、図書館などの設計・施工は、前年に比べ増加したものの、大学市場において教科書などの書籍販売が減少した影響から、売上高は169億10百万円(前年同期比0.01%減)とほぼ前年並みとなりました。一方利益面は経費削減に努めたことにより営業利益は19億60百万円(前年同期比6.3%増)と増益となりました。
[店舗・ネット販売事業]
当事業は、主に全国都市部を中心とした店舗網において和書・洋書などの書籍をメインに、文具・雑貨・洋品まで多岐にわたる商品の販売を行っております。
店舗の状況といたしましては、株式会社駿河屋BASEが展開するリユースホビーショップ「駿河屋」にフランチャイズ加盟し第1号店となる「駿河屋新潟駅南店」を2023年3月に開店、同月「丸善 日吉東急アベニュー店」「丸善 ユニモちはら台店」、4月に「丸善 ジョイホンパーク吉岡店」を開店した結果、2023年4月末時点の店舗数は112店舗となっております。(うち1店舗は海外店(台湾)、17店舗は「丸善(MARUZEN)」「ジュンク堂書店」の店舗名ではありません。)
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、知育系雑貨の拡大や小規模文具売場を書籍単独店へ導入、またPOP UP STOREとして「絵本の世界を楽しむことのできる空間」をコンセプトとした「EHONS HAKATA」、競技麻雀のチーム対抗戦のナショナルプロリーグ「M.LEAGUE OFFICIAL SHOP 札幌」など新業態の出店拡大に取り組んだ結果、売上高は170億80百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は2億20百万円(前年同期比77.5%増)と増収増益となりました。
[図書館サポート事業]
当事業は、図書館の業務効率化・利用者へのサービス向上の観点から、カウンター業務・目録作成・蔵書点検などの業務の請負、地方自治法における指定管理者制度による図書館運営業務、PFI(Private Finance Initiative)による図書館運営業務及び人材派遣を行っております。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、図書館受託館数は期初1,786館から13館増加し、2023年4月末時点では1,799館(公共図書館599館、大学図書館238館、学校図書館他962館)となり堅調に推移しました。
その結果、当事業の売上高は87億45百万円(前年同期比6.8%増)、営業利益は6億76百万円(前年同期比15.2%増)と増収増益となりました。
[出版事業]
当事業は、『理科年表』をはじめとする理工系分野を中心とした専門書・事典・便覧・大学テキストに加え、絵本・童話などの児童書、図書館向け書籍の刊行を行っております。また医療・看護・芸術・経営など多岐にわたる分野のDVDについても発売を行っております。
当第1四半期連結累計期間につきましては、専門分野として『ミッテルバッハ・マギル群集生態学』『リッピンコットシリーズイラストレイテッド免疫学 原書3版』『わかりやすい統計学 データサイエンス応用』『詳説 建築材料学』『環境社会学事典』、児童書として『ほねほねザウルス27 かみの山のソード&ドラゴン』『ごみしゅうしゅうしゃの ぽいすけくん』『しずくちゃん40 なぞのふわふわパン屋さん』『おねえちゃんって、あれれ、あかちゃん?』など、合計新刊55点(前年59点)を刊行いたしました。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、新刊刊行遅延の影響で売上高は10億94百万円(前年同期比8.3%減)と減収となり、利益につきましても原価増の影響もあり営業利益は39百万円(前年同期比76.9%減)と減益となりました。
[その他]
当事業は、書店やその他小売店舗を中心に企画・設計デザインから建設工事・内装工事・店舗什器・看板・ディスプレーなどのトータルプランニング(店舗内装業)に関わる事業、図書館用図書の入出荷業務、Apple製品やパソコンの修理・アップグレード設定等の事業(株式会社図書館流通センターの子会社であるグローバルソリューションサービス株式会社による)、総合保育サービス(株式会社図書館流通センターの子会社である株式会社明日香による)を行っております。
当第1四半期連結累計期間の業績につきましては、総合保育サービス事業及び店舗内装業は順調に推移しましたが、パソコンの修理・アップグレード設定等事業において客足の戻りが遅く、売上高は27億74百万円(前年同期比2.7%減)と減収となりました。一方利益面は原価改善及び経費削減に努めた結果、営業利益1億24百万円(前年同期比57.4%増)と増益となりました。
(2)財政状態の分析
① 資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて64億8百万円増加し、989億20百万円となりました。これは、その他は31億60百万円減少しましたが、現金及び預金が30億60百万円、受取手形及び売掛金は40億48百万円、商品及び製品が26億円増加したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1億15百万円減少し、361億40百万円となりました。これは、投資その他の資産が74百万円、無形固定資産が58百万円減少したことなどによります。
繰延資産は、前連結会計年度末に比べて2百万円減少し、0百万円となりました。これは、社債発行費が2百万円減少したことによります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて62億91百万円増加し、1,350億61百万円となりました。
② 負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて25億31百万円増加し、605億81百万円となりました。これは、短期借入金は66億円減少しましたが、支払手形及び買掛金が87億47百万円増加したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて23億98百万円増加し、274億16百万円となりました。これは、長期借入金が28億65百万円増加したことなどによります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて49億30百万円増加し、879億98百万円となりました。
③ 純資産
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて13億61百万円増加し、470億63百万円となりました。これは、利益剰余金が12億60百万円増加したことなどによります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
