【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況①経営成績当社グループは、新業態への進出による経営の多角化と自社グループ内に様々な業態を持つことにより、自社グループ内で全てを完結する複合企業体を目指しております。本年4月に開校した日本語学校に合わせ、旅行業、観光事業を1月よりスタートさせ、また、ベトナム国の給食事業企業を1月に連結子会社化いたしました。 業績につきましては、好調を維持した医薬品事業が増収増益となったことに加え、アフターコロナにより回復基調にある百貨店事業や飲食事業が増収となり、連結売上高は18,695百万円(前年同期比111.9%)となりました。利益面につきましては、増収効果により売上総利益が増加、営業利益は1,054百万円(前年同期比153.4%)となりました。経常利益については、営業利益増益影響により1,085百万円(前年同期比109.9%)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は682百万円(前年同期比127.3%)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(ヘルスケア事業)・OEM部門ダイエット関連、ロコモ対策、アイケアなど機能性表示食品全般の受注が堅調に推移いたしました。さらに、外出機会の増加やインバウンド消費の回復等により店舗販売業の顧客における受注が好調に推移いたしました。生産面においては、昨年10月に千葉工場の改修工事が完了いたしました。イスラム圏での売上拡大を図るため、同工場のハラル認証取得に向け取り組んでおります。
・自社製品販売部門店舗販売は、来客数の増加や催事・相談会等の実施数増加による増収など回復基調で推移いたしました。海外販売は、美容商材のほか、アンチエイジング製品が流行となり売上に寄与いたしました。通信販売は、販売促進活動を強化している機能性表示食品が堅調に推移いたしました。機能性表示食品のラインアップ拡充など新商品開発に注力しております。
以上の結果、ヘルスケア事業の業績は、売上高11,085百万円(前年同期比99.1%)、営業利益1,408百万円(前年同期比97.9%)となりました。
(医薬品事業)医薬品市場は、大別して医師の処方箋に基づき病院・診療所、調剤薬局で購入する医療用医薬品市場と、医師の処方箋が要らず、ドラッグストアで購入する一般用医薬品市場に分けられます。 医薬品事業の好調を牽引している一般用医薬品のOEM受注が増加したほか、医療用医薬品については、重点販売製品として位置付けている自社製造、医療用ジェネリック医薬品『ピムロ顆粒』(下剤)、生活習慣改善薬のジェネリック医薬品『シルデナフィル錠』『フィナステリド錠』『タダラフィル錠』が順調に売上を伸ばした影響が加わり、利益面において安定的に黒字が出せる体制となりました。 以上の結果、医薬品事業の業績は、売上高が1,589百万円(前年同期比120.9%)、営業利益152百万円(前年同期比119.4%)となりました。
(百貨店事業)さいか屋では、抜本的な経営スキームの改革による黒字体質への早期転換を目指し、逐次諸政策を進めております。昨年9・10月に開催した「創業150年記念感謝還元祭」が売上高増に寄与いたしました。さらに、2月末日でのニトリ藤沢店撤退、並びに6月2日の国内最大手、大型家電量販店であるヤマダデンキ開店に向けて、1・2月に藤沢店全館にて開催した「大幅改装のための改装売りつくしセール」が売上増に寄与、3月以降は、4階から7階の改装に伴い、地下1階から3階の百貨店フロアの効率的な売場環境の構築を推進しました。また、金地金買取の好調に加え、グループのシナジー効果を活用した販売促進企画(健康食品の通販広告を神奈川新聞に掲載する等)や、各お取引先様との取引条件改定交渉を実施する等、様々な取組みにより収益構造が改善しております。以上の結果、百貨店事業の業績は、売上高が3,961百万円(前年同期比112.5%)、営業利益11百万円(前年同期と比べ140百万円の営業利益の改善)となりました。
(飲食事業)なすび各店舗において個人客を中心に来客数が増加傾向にあり、特に12月は大幅に客足が増え売上増に寄与いたしました。その中でも個人客需要を対象とした店舗である「十千花前(じっせんかぜん)静岡店」「魚弥長久(うおやながひさ)」等が好調に推移いたしました。コロナ5類移行間近の3月からは、法人関係の宴会や会食が急増したことに加え、観光団体からの予約も増加し大型店舗の「なすび総本店」「茄子の花 無庵(なすのはな むあん)」等が好調となりました。また、ケータリングの「なすび庵」も好調を維持しております。以上の結果、飲食事業の業績は決算期変更の影響も加わり、売上高が1,093百万円(前年同期比172.5%)、営業損失114百万円(前年同期に比べ184百万円の営業利益の改善)となりました。
②財政状態(流動資産)当第3四半期連結会計期間末における流動資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,481百万円増加し、18,606百万円となりました。この増加要因は主として、商品及び製品が560百万円、流動資産のその他が389百万円、仕掛品が214百万円、原材料及び貯蔵品が173百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)当第3四半期連結会計期間末における固定資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,076百万円増加し、21,299百万円となりました。この増加要因は主として、のれんの償却等により無形固定資産が28百万円減少した反面、有形固定資産が1,153百万円増加したことによるものであります。
(流動負債)当第3四半期連結会計期間末における流動負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,392百万円増加し、14,611百万円となりました。この増加要因は主として、短期借入金が1,216百万円、賞与引当金が105百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)当第3四半期連結会計期間末における固定負債合計は、前連結会計年度末に比べ848百万円増加し、12,533百万円となりました。この増加要因は主として、長期借入金が625百万円、固定負債のその他が213百万円増加したことによるものであります。
(純資産)当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ316百万円増加し、12,761百万円となりました。この増加要因は主として、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が295百万円増加したことによるものであります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は106,644千円であります。