【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、当社は、第2四半期連結会計期間より四半期連結財務諸表を作成しているため、前年同四半期連結累計期間及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の影響が残るものの、行動制限や入国規制の緩和等により緩やかな景気回復が期待されましたが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化とともに、円安進行とエネルギー価格の上昇等により、電気料金や食料品等の生活基盤にかかわる値上げが続いたことで節約志向が高まり、消費マインドの冷え込みによる厳しい経営環境が続いております。
このような状況下で、当社グループは、当社単体では投資戦略を中心とした3ヵ年の中期経営計画の2年目を迎えて、アプリと社内システムの連携を図るDX投資、外訪型・在宅型のセールスセンター構築へ向けた人材投資、プライベートブランド(PB)商品の開発パイプライン構築、オンラインとオフラインを融合させたOMO型店舗の準備、事業の成長とサステナビリティの融合を目指した社会貢献への取組み等を引き続き推進してまいりました。また、宝飾部門の強化策として、2022年12月にジュエリーの都市型店舗展開で強いブランド力を有する株式会社AbHeriを100%連結子会社化し、事業領域の拡大も図りました。
上記当社単体におけるDX投資といたしましては、店舗DXの中心となる「ABCシステム(注)」が当社全店で稼働いたしました。これによりお客様のスマートフォンアプリを店内ビーコンが検知することで、当社CRMにおいて統合されたお客様それぞれの購買履歴等の確認が容易となり、その場のお客様それぞれにカスタマイズされた接客・商品提案等が可能となります。お客様の来店をチェックインとして感知し、お客様と販売スタッフの一人ひとりのつながりのサポートを実現してまいります。
(注)ABCシステム:お客様のアプリ(Application)、店内ビーコン(Beacon)、顧客情報管理システム(Crm)の頭文字をとった社内システムの総称。
店舗展開といたしましては、10月に土岐店(岐阜県)を出店、1月に長久手店(愛知県)を閉店、既存店舗の活性化として10月に北見店の移転リニューアルを実施いたしました。AbHeri直営店3店舗を加えますと、2月末現在の当社グループ店舗数は89店舗となりました。
業績面におきましては、当社の年末年始商戦において諸物価の急激な高騰と重なり、インポートブランド商品の価格上昇にも影響を受けたことで販売に苦戦いたしましたが、AbHeriにおいては堅調に推移いたしました。販売費及び一般管理費におきましては、人材投資の積極化により人件費が増加したほか店舗光熱費の上昇が想定を上回る結果となりました。
なお、上記のほか、雇用調整助成金 1,284千円を特別利益に計上いたしました。また、特別損失として、店舗の改装に伴う固定資産廃棄損 1,967千円、減損損失 40,082千円を計上いたしました。
(参考)当社グループにおける商品区分別売上高は以下のとおりです。
・宝飾品は、高価格帯ジュエリー及びAbHeriは堅調に推移したものの、中低価格帯ジュエリーが価格上昇による影響を受けたことで、売上高 1,424,393千円となりました。
・時計は、国産時計については、MD見直しと販売の強化により好調でありましたが、価格上昇により海外ブランド時計の販売が全般に落ち込んだことで、売上高 1,319,520千円となりました。
・バッグ・小物は、オリジナルブランドH&D革小物は堅調に推移したものの、主力海外ブランドの価格高騰による買い控えの傾向が顕著となり、売上高 4,042,662千円となりました。
<商品区分別売上高>
当第2四半期連結累計期間
前年同四半期累計期間
宝
飾
品(千円)
1,424,393
1,412,005
時
計(千円)
1,319,520
1,987,938
バッグ・小物(千円)
4,042,662
4,108,315
合 計(千円)
6,786,576
7,508,259
※当第2四半期連結累計期間は株式会社AbHeriの売上高を含んでおります。なお、参考情報として記載している前年同四半期累計期間の数値は、当社単体の売上高であります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態の分析
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、8,052,867千円となりました。主な内訳は現金及び預金が1,698,525千円、商品及び製品が5,369,129千円であります。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、1,986,385千円となりました。主な内訳は建物及び構築物(純額)が700,032千円、有形固定資産のその他(純額)が192,041千円、敷金及び保証金が690,805千円、投資その他の資産のその他が271,602千円であります。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、3,557,051千円となりました。主な内訳は支払手形及び買掛金が534,268千円、電子記録債務が443,896千円、1年内返済予定の長期借入金が1,914,087千円、その他が492,834千円であります。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、4,337,675千円となりました。主な内訳は長期借入金が3,675,983千円、資産除去債務が364,871千円、その他が296,821千円であります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、2,144,525千円となりました。主な内訳は資本金が348,699千円、資本剰余金が334,617千円、利益剰余金が1,442,798千円であります。
b.経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高 6,786,576千円、営業利益 28,753千円、経常利益 16,518千円、親会社株主に帰属する四半期純損失 48,764千円となりました。
なお、当社グループの業績は、クリスマス時期を中心とした年末年始商戦が最繁忙期であり、四半期決算としては第2四半期(12月~2月)の占める比重が高くなっております。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,698,525千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は599,146千円となりました。これは、主として売上債権の減少131,302千円、減価償却費96,046千円があった一方で、棚卸資産の増加691,340千円、未払消費税等の減少135,872千円があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は10,809千円となりました。これは、主として定期預金の払戻による収入257,051千円があった一方で、有形固定資産の取得による支出19,180千円、無形固定資産の取得による支出59,615千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出167,677千円、敷金及び保証金の差入による支出14,484千円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は644,874千円となりました。これは、長期借入金の返済による支出1,046,399千円、長期未払金の返済による支出101,509千円があった一方で、長期借入れによる収入1,900,000千円があったこと等によるものです。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
該当事項はありません。
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