【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績の分析当第2四半期連結累計期間(2022年9月1日から2023年2月28日まで)におけるわが国経済は、新型コロナ感染症の感染抑制と経済活動の両立を目指し、行動制限の解除と併せて全国旅行支援や水際対策緩和など各種施策が実施されたことにより、社会経済活動全般に改善の動きがみられました。一方で、ウクライナ情勢等による不透明感に加え急激な円安の進行から、エネルギーコストや原材料価格の高騰による物価上昇が継続し、家計の実質所得の減少や企業のコスト負担の増加など、家計・企業を取り巻く環境は厳しいものとなりました。しかしながら、水際対策緩和に伴い訪日外客数が急速に回復するなど明るい兆しもあり、ウィズコロナの環境下において本格的な経済活動の回復に向けた動きが継続しております。 このような環境のもと、当社グループは「マーケティングの未来創造企業グループ」をテーマに「ヒューマン営業支援」と「デジタル営業支援」を有機的に融合した「オムニチャネル営業支援企業」としての更なる事業リソースの充実に向けた取り組みを継続しております。具体的には、当社グループ各社が持つ専門性を継続的に高めるとともに、必要に応じて外部リソースを柔軟に活用することで、グループ全体の総合力を高めるとともに事業シナジーの最大化に取り組むことで、雇用機会や新規事業を創出し、社会課題の解決を通じた持続可能なより良い社会の実現に向けて貢献してまいります。その実践として、政府や地方公共団体が推進するワクチン接種受付コールセンターや接種会場の運営支援等、新型コロナウイルス感染拡大対策関連業務を受託し、これらが業績を牽引しました。また、「ホールセール」において、秋冬物などトレンド商品の販売が好調に推移し前年同期比で増収となった他、「インバウンド」においても、訪日外国人に対する宿泊先や交通機関等の手配を行うランドオペレーティング業務が前年同期比で増収となりました。一方で、「ツーリズム・スポーツ」において、前期に東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の運営業務等を受託したことから、前年同期比で減収となりました。 また、その他の取り組みとして、デジタル営業支援のアバターオンライン接客において、生産性向上や非対面・非接触など複数のニーズを背景に、地方自治体の受付案内業務など更なる普及拡大に努めました。また、ESG/SDGsの取り組みにおいて、TCFD提言を踏まえた世界的な気候変動にかかる長期的な事業機会やリスクの検討・評価等、サステナビリティを踏まえた当社グループの戦略策定や事業開発に取り組んでおり、当社グループ初となる「TCFD Report 2022」を発行しました。以上の結果により、当第2四半期連結累計期間の売上高は33,461百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益は2,737百万円(前年同期比18.0%減)、経常利益は2,762百万円(前年同期比17.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,532百万円(前年同期比21.1%減)となりました。
セグメント別の業績は、次の通りであります。(アウトソーシング事業)当第2四半期連結累計期間においては、政府や地方公共団体が推進するワクチン接種受付コールセンターや接種会場の運営支援等、新型コロナウイルス感染拡大対策関連業務を受託し、これらが業績を牽引しました。しかしながら、「ツーリズム・スポーツ」において、前期に東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の運営業務等を受託したことから、前年同期比で減収となりました。その結果、売上高は17,006百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は1,291百万円(前年同期比43.4%減)となりました。
(人材派遣事業)当第2四半期連結累計期間においては、ワクチン接種受付コールセンターや接種会場の運営支援等、政府や地方公共団体の新型コロナウイルス感染拡大対策の関連業務が業績に大きく寄与いたしました。また、訪日外国人の入国に合わせ、空港、ホテル等インバウンド領域、新規領域として物流分野における人材サービスの営業に注力いたしました。その結果、売上高は4,820百万円(前年同期比14.1%増)、営業利益は648百万円(前年同期比56.9%増)となりました。
(EC・TC支援事業)当第2四半期連結累計期間においては、特にファッションやスポーツ分野でのEC需要の拡大を背景に、蓄積したノウハウを活用して既存クライアントの業績向上や新規運営サイトの拡大に取り組みました。その結果、売上高は5,116百万円(前年同期比2.0%減)、営業利益は419百万円(前年同期比40.0%減)となりました。
(ホールセール事業)当第2四半期連結累計期間においては、有力コンテンツやインフルエンサーを活用した高付加価値商品の企画や販売等の各種業務が好調に推移いたしました。その結果、売上高は5,301百万円(前年同期比14.7%増)、営業利益は215百万円(前年同期比133.6%増)となりました。
(2)財政状態の分析 当第2四半期連結会計期間末の総資産の残高は、現金及び預金の減少等により前連結会計年度末に比較して677百万円減少して、33,547百万円となりました。
負債の残高は、営業債務の支払い等により前連結会計年度末に比較して1,624百万円減少して、14,680百万円となりました。
純資産の残高は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により前連結会計年度末に比較して947百万円増加して、18,867百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況(単位:百万円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期
連結累計期間
対前年同期増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
1,329
△203
△1,532
投資活動によるキャッシュ・フロー
△96
△1,041
△945
財務活動によるキャッシュ・フロー
△456
△1,004
△547
現金及び現金同等物の四半期末残高
10,380
10,903
522
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の四半期末残高は、前年度末比2,246百万円減少し、10,903百万円となりました。なお、当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの主な増減事由については、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間において営業活動による支出は203百万円(前年同四半期連結累計期間は1,329百万円の収入)となりました。これは、主に前連結会計年度に係る法人税等の支払い、売上債権及び契約資産の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間において投資活動による支出は1,041百万円(前年同四半期連結累計期間は96百万円の支出)となりました。これは、関係会社株式の取得、投資有価証券の取得を行ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間において財務活動による支出は1,004百万円(前年同四半期連結累計期間は456百万円の支出)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支払い、前連結会計年度に係る配当金の支払いを行ったことによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。
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