【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあり、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が進み、また緊急事態宣言の解除により段階的な経済活動の再開による持ち直しの動きが見られたものの、新たな変異株の出現や感染者数の増加により先行きは不透明な状況で推移いたしました。当社の経営環境としては、国内企業の人手不足感の高まりやコスト削減への圧力から、コンタクトセンターの効率化及び自動化へのニーズは引き続き高く、また今回の新型コロナウイルス感染症によりリモートワークに対応したシステムのニーズが急速に高まっており、顧客のそれに対応するサービスの需要が継続しております。当第2四半期累計期間の売上高については、当社の主要事業であるSaaSサービスは、コアプロダクトであるMOBI AGENT(モビエージェント)が順調にユーザー企業数を伸ばしており、金融、メーカー、サービスと業界を問わずにリーディング企業に採用を頂きました。また、AI電話自動応答システムMOBI VOICE(モビボイス)は、顧客対応業務やバックオフィス業務の効率化の一環などの背景から、ユーザー企業が拡大してきております。2023年2月末時点で、当社SaaSプロダクトの契約数は291件(前年同期比110%)となりました。プロフェッショナルサービスは、カスタマイズ案件及び有償カスタマーサクセス案件の獲得が前年と同水準に推移しました。イノベーションラボサービスは、引き続き既存案件が継続したことで、前年同期と同水準に推移しました。また、費用面においては、SaaSサービスのうちMOBI VOICE(モビボイス)を利用した従量課金売上増加に伴う費用の増加、前事業年度後半からの組織強化を目的とする積極的な採用にともなう人件費の増加、広告宣伝活動の強化及び本社移転にともなう一過性のコスト増から、売上原価および販管費が増加いたしました。また、当社が受託したシステム開発案件において、開発の途中段階で案件が中止となることが明らかとなりましたので、第2四半期会計期間において当該案件に係る仕掛品評価損56百万円、売掛金に対して貸倒引当金繰入額9百万円を計上しております。以上の結果、当第2四半期累計期間における売上高は805百万円(前年同期比14.1%増)、営業損失は48百万円(前年同期は営業利益82百万円)、経常損失は40百万円(前年同期は経常利益80百万円)、四半期純損失は117万円(前年同期は四半期純利益54百万円)となりました。なお、当社はSaaSソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりませんが、サービス別の売上高は、以下の通りであります。
サービスの名称
第11期第2四半期累計期間(自 2021年9月1日至 2022年8月31日)
第12期第2四半期累計期間(自 2022年9月1日至 2023年2月28日)
販売高(千円)
販売高(千円)
SaaSサービス
375,264
481,047
プロフェッショナルサービス
232,440
225,100
イノベーションラボサービス
98,631
99,537
合計
706,336
805,685
また、当社が重視している経営指標の推移は、以下の通りであります。ARR(注1)の推移
2022年8月期
2023年8月期
第1四半期
第2四半期
第3四半期
第4四半期
第1四半期
第2四半期
ARR(千円)
671,979
712,187
715,943
772,556
812,100
890,399
うち直販(千円)
257,401
277,806
287,704
319,848
345,633
379,285
うち代理店(千円)
238,373
242,773
240,040
262,760
276,840
307,288
うちOEM(千円)
176,204
191,606
188,197
189,947
189,627
203,825
(注1)ARR: Annual Recurring Revenueの略語であり、毎年経常的に得られる当社製品の月額利用料の合計額。 四半期末月のMRR(毎月経常的に得られる当社製品の月額利用料の合計額)を12倍することにより算出。
サブスクリプション売上高(注2)の推移
2021年8月期
2022年8月期
2023年8月期第2四半期
サブスクリプション売上高(千円)
543,969
702,133
416,295
売上高全体に占める割合(%)
44
45
52
(注2)経常的に得られる当社製品の利用料の12ヵ月間の合計額。
サブスクリプション型のリカーリングレベニューに関わる契約数(注3)及び契約あたりの平均MRR(注4、注5)の推移
2022年8月期
2023年8月期
第1四半期
第2四半期
第3四半期
第4四半期
第1四半期
第2四半期
契約数
249
264
266
272
280
291
契約当たりのMRR(千円)
166
164
165
178
185
196
(注3)OEMを除く。(注4)MRR: Monthly Recurring Revenueの略語であり、毎月経常的に得られる当社製品の月額利用料の合計額。(注5)OEMを除く。四半期末月のMRRを契約数で除することにより算出。
直近12ヵ月平均解約率(注6)の推移
2022年8月期
2023年8月期
第1四半期
第2四半期
第3四半期
第4四半期
第1四半期
第2四半期
解約率(%)
0.75
0.97
1.00
1.15
1.19
1.16
(注6)OEMを除く。「当月の解約による減少したMRR÷前月末のMRR」の12ヵ月平均。
(2) 財政状態の状況(資産)当第2四半期会計期間末における流動資産は1,627百万円となり、前事業年度末に比べ404百万円減少いたしました。これは主に納税等による現金及び預金の減少365百万円、売掛金の減少38百万円、仕掛品の増加16百万円があったことによるものであります。固定資産は651百万円となり、前事業年度末に比べ37百万円増加いたしました。これは主に本社移転に伴う有形固定資産の増加14百万円及びソフトウエアの増加23百万円によるものであります。この結果、資産合計は2,281百万円となり、前事業年度末に比べ367百万円減少いたしました。
(負債)当第2四半期会計期間末における流動負債は291百万円となり、前事業年度末に比べ168百万円減少いたしました。これは主に未払法人税等の減少64百万円、未払消費税等の減少25百万円、契約負債の減少45百万円及び未払金の減少30百万円があったことによるものであります。この結果、負債合計は291百万円となり、前事業年度末に比べ168百万円減少いたしました。
(純資産)当第2四半期会計期間末における純資産合計は1,989百万円となり、前事業年度末に比べ199百万円減少いたしました。これは主に新株予約権(ストックオプション)の行使による増加1百万円、譲渡制限付株式の発行による増加15百万円、自己株式の取得による増加99百万円及び四半期純損失の計上117百万円によるものであります。この結果、資本金437百万円、資本剰余金1,403百万円、利益剰余金247百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ365百万円減少し、1,267百万円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期累計期間において、営業活動の結果使用した資金は114百万円(前年同四半期は65百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期純損失112百万円を計上、減価償却費101百万円の計上及び仕掛品評価損56百万円の計上があった一方で、棚卸資産の増加73百万円、契約負債の減少45百万円及び未払消費税等の減少25百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期累計期間において、投資活動の結果使用した資金は153百万円(前年同四半期は123百万円の使用)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出117百万円及び有形固定資産の取得による支出28百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期累計期間において、財務活動の結果使用した資金は98百万円(前年同四半期は598百万円の獲得)となりました。これは主に自己株式の取得による支出99百万円及び株式の発行による収入1百万円があったことによるものであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針、経営戦略等当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針、経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動該当事項はありません。
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