【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限や海外渡航制限の緩和等、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、国内の経済活動は一定の回復傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大、原材料・原油価格等の高騰、急激な円安の影響に伴う物価の上昇が続いており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが主にサービスを提供する情報産業分野においては、デジタル経済の急速な浸透により、クラウドコンピューティング、AI、IoT、ビッグデータ、RPAなどの先端技術を活用した「デジタルトランスフォーメーション(DX)」推進の活発化に伴うIT投資需要は、堅調に推移するものと見込んでおります。最適なITインフラが企業の経営戦略を支える重要な役割を担い、これら企業の需要に対応する質の高いITエンジニアの採用・育成の必要性が加速度的に高まっております。
このような環境の下、良質なエンジニアの育成によるサービスの価値向上に取り組むとともに、社内エンジニアのDXシフトを強化してまいりました。
これらの結果、当社グループの売上高は5,030,379千円(前年同期比22.4%増)、営業利益は494,493千円(前年同期比150.7%増)、経常利益は636,190千円(前年同期比99.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は405,553千円(前年同期比137.6%増)となりました。
また、事業分野別のセグメント概況は、以下のとおりであります。
① システムインテグレーション事業
システムインテグレーション事業においては、既存技術領域でのIT技術支援を推進し、長期安定的な分野であるITインフラ・クラウドテクノロジーや、デジタルクリエイティブ・WEB運営、システム開発などのサービスを提供しております。
当第1四半期連結累計期間においては、引き続き、「ITインフラの設計構築・運用」「システムの開発および運用」等の成長領域におけるエンジニアの採用および育成に取り組んでまいりました。また、ビジネスパートナー各社との連携強化による外部リソース活用の拡大に積極的に取り組みました。
これらの結果、当セグメントの売上高は3,567,162千円(前年同期比18.8%増)、セグメント利益は292,077千円(前年同期比123.0%増)となりました。
② デジタルトランスフォーメーション事業
デジタルトランスフォーメーション事業においては、Salesforceの定着化支援を軸としたカスタマーサクセスソリューション事業のほかクラウドシステムの構築や運用、企業の情報資産を保護するサイバーセキュリティ等の先端技術を用いたサービスを提供しております。
当第1四半期連結累計期間において、カスタマーサクセスソリューション事業では、新規顧客開拓に注力したほか、人材採用や社内エンジニアのDXシフトを強化することにより、Salesforceエンジニアの育成・創出に取り組みました。NTTデータ社およびりそなホールディングス社とのアライアンスにより、更なる新規顧客拡大を加速させてまいります。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,224,041千円(前年同期比37.9%増)、セグメント利益は200,001千円(前年同期比184.5%増)となりました。
③ みどりクラウド事業
みどりクラウド事業では、ITを用いて農業・畜産・水産のDX化を支援する「みどりクラウド」「ファームクラウド」などのプラットフォームサービス、一次産業をはじめとした各産業分野の個別課題を解決するソリューションサービスを展開しております。
当第1四半期連結累計期間においては、引き続きソリューションサービスの受注拡大に注力するとともに、フードバリューチェーンにおけるDX化ソリューションの開発、提案に取り組んでまいりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は96,577千円(前年同期比12.3%増)、セグメント損失は12,165千円(前年同期はセグメント損失2,775千円)となりました。
④ 機械設計エンジニアリング事業
機械設計エンジニアリング事業においては、連結子会社である株式会社セラクビジネスソリューションズでの3DCAD分野の技術、実験や性能検査などの品質管理に関わる技術、通信建設および情報通信に関する技術を提供しております。
当第1四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う市況の影響はあるものの、徐々にニーズの回復がみられ、稼働率が向上したことと、新しい技術領域での案件獲得が図られたことにより、売上は堅調に推移いたしました。引き続き、各領域での案件獲得が期待されることから、企業規模拡大に向け積極的に採用及び育成に取り組んでまいります。
これらの結果、当セグメントの売上高は154,391千円(前年同期比13.8%増)、セグメント利益は15,885千円(前年同期はセグメント損失151千円)となりました。
⑤ その他事業
その他事業においては、連結子会社である株式会社セラクECA(2022年8月26日に株式会社セラクCCCに商号変更)での有料職業紹介・人材派遣・IT技術教育講座等のサービスを提供しておりましたが、Salesforce定着化支援を行っているカスタマーサクセスソリューション事業を分割し(決議日:2022年8月26日、効力発生日:2022年12月1日)、連結子会社である株式会社セラクCCCに承継させることにいたしました。
これらの結果、当セグメントの売上高はありませんでした(前年同期はセグメント売上高なし)。セグメント損失は1,304千円(前年同期はセグメント損失1,114千円)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ855,569千円増加し10,475,998千円となりました。これは主に、現金及び預金が538,278千円、売掛金及び契約資産が142,762千円、繰延税金資産が111,836千円、保険積立金が29,539千円、流動資産その他が27,223千円、敷金及び保証金が24,118千円増加したことなどによるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ571,160千円増加し4,672,436千円となりました。これは主に、賞与引当金が404,210千円、流動負債その他が86,166千円、買掛金が60,863千円減少したものの、未払金が990,623千円、未払法人税等が117,421千円、未払消費税等が17,727千円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ284,408千円増加し5,803,561千円となりました。これは主に、利益剰余金が285,550千円増加したことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は1,560千円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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