【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行されたことから景気は緩やかに回復しているものの、ウクライナ情勢の長期化など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社の主な販売分野である半導体分野では、半導体需要の鈍化に伴う半導体製造装置部品の在庫調整が続いており、市場は低調に推移いたしました。FPD分野では、低調ながらG6 OLED(有機EL)で投資計画は続くもののG10.5液晶パネル向け投資が減少したことにより、市場は停滞いたしました。
このような経済状況のもと、半導体分野では、想定以上の在庫調整があったことから低調に推移いたしました。FPD分野では、市場が停滞していることから低調に推移いたしました。その他分野におきましては、太陽電池製造装置部品の好調な受注が継続しております。費用面につきましては、従来の予想に対し材料費・外注費や人員抑制による労務費減少があったものの、工場稼働率の悪化に伴う加工単価の上昇から受注損失引当金及び棚卸評価損の増加が発生いたしました。また、当期取得分の新設設備に遊休設備が発生したことに伴う営業外費用が増加しました。
これらの結果、当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高が5,381百万円(前年同期比11.7%減)、営業利益は771百万円(前年同期比55.7%減)、経常利益は732百万円(前年同期比58.0%減)、四半期純利益は509百万円(前年同期比59.2%減)となりました。
なお、当社は精密部品事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
精密部品事業の販売分野別の経営成績は、次のとおりであります。
(半導体分野)
半導体分野においては、受注高が2,751百万円(前年同期比48.0%減)、売上高は3,879百万円(前年同期比14.5%減)となりました。ただし、受注高には有償受給材分が含まれております。
(FPD分野)
FPD分野においては、受注高が423百万円(前年同期比66.8%減)、売上高は598百万円(前年同期比49.1%減)となりました。
(その他分野)
その他分野においては、受注高が870百万円(前年同期比32.9%増)、売上高は761百万円(前年同期比258.9%増)となりました。
(2) 財政状態に関する説明
(資産)
前事業年度末に比べ、822百万円減少し11,729百万円となりました。主な内容は、有形固定資産が437百万円増加したこと等、受取手形及び売掛金が722百万円、電子記録債権が461百万円、仕掛品が197百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
前事業年度末に比べ、800百万円減少し4,453百万円となりました。主な内容は、長期借入金が369百万円、1年内返済予定の長期借入金が65百万円増加、未払法人税等が527百万円、その他流動負債が499百万円、支払手形及び買掛金が158百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
前事業年度末に比べ、22百万円減少し7,276百万円となりました。主な内容は、配当金555百万円の支払いに対し、四半期純利益509百万円の計上により利益剰余金が46百万円減少、自己株式の処分等により23百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前事業年度末の58.1%から62.0%となりました。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発活動の金額は、68百万円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。