【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染対策と行動制限緩和による経済活動が進みました。景気は一部に弱さがみられるものの緩やかに持ち直している一方、ウクライナ情勢の長期化など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社の主な販売分野である半導体分野では、半導体需要の鈍化に伴い半導体製造装置にも停滞感が続いております。FPD分野におきましては、低調ながらG6 OLED(有機EL)で投資計画はつづくもののG10.5液晶パネル投資が減少したことにより、市場は停滞いたしました。
このような経済状況のもと、半導体分野では、一部で消耗品の受注は継続しているものの、昨年の長納期発注の反動や在庫調整によって受注が減少しました。FPD分野では、市場が停滞していることから低調に推移いたしました。その他分野では、太陽電池向けの好調な受注が継続しております。
費用面につきましては、従来進めていた生産能力拡大に伴い固定費が増加していることと、売上高が減少するなか機械稼働が低下したことによる原価率の悪化によって、受注済で未検収の受注残高に対する棚卸評価損の増加等が発生いたしました。
これらの結果、当第2四半期累計期間の経営成績は、売上高が4,240百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益は927百万円(前年同期比21.1%減)、経常利益は913百万円(前年同期比22.0%減)、四半期純利益は644百万円(前年同期比23.1%減)となりました。
なお、当社は精密部品事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
精密部品事業の販売分野別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
(半導体分野)
半導体分野においては、受注高が2,170百万円(前年同期比41.8%減)、売上高は3,159百万円(前年同期比5.4%増)となりました。ただし、受注高には有償受給材分が含まれております。
(FPD分野)
FPD分野においては、受注高が257百万円(前年同期比74.7%減)、売上高は419百万円(前年同期比46.3%減)となりました。
(その他分野)
その他分野においては、受注高が438百万円(前年同期比197.7%増)、売上高は570百万円(前年同期比681.4%増)となりました。
(2) 財政状態に関する説明
(資産)
前事業年度末に比べ、173百万円増加し12,726百万円となりました。主な内容は、有形固定資産が522百万円増加、受取手形及び売掛金が312百万円、仕掛品が58百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
前事業年度末に比べ、166百万円減少し5,087百万円となりました。主な内容は、長期借入金が521百万円、1年内返済予定の長期借入金が76百万円増加、その他流動負債が516百万円、未払法人税等が253百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
前事業年度末に比べ、339百万円増加し7,638百万円となりました。主な内容は、配当金328百万円の支払いに対し、四半期純利益644百万円の計上により利益剰余金が315百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前事業年度末の58.1%から60.0%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べ22百万円減少し、2,989百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、923百万円(前年同期は605百万円の獲得)となりました。これは主に税引前四半期純利益911百万円、減価償却費468百万円を計上したこと、法人税等の支払額495百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,212百万円(前年同期は958百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,212百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、267百万円(前年同期は874百万円の獲得)となりました。これは主に今後の設備投資に充当するための長期借入れによる収入900百万円、配当金の支払額327百万円及び長期借入金の返済による支出302百万円等によるものであります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、48百万円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。