【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、前第1四半期連結累計期間については四半期連結財務諸表を作成していないため、前年同四半期連結累計期間との比較分析は行っておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の状況当第1四半期連結累計期間における我が国経済の状況は、「ウィズコロナ」といわれる情勢に移行するなか、経済社会活動の正常化を進めつつあったところで、2月に始まったロシアのウクライナ侵攻が原材料価格の高騰に拍車をかけ、世界的な物価上昇と円安の進行という新たな試練を迎えています。同時に、本格化する人口減少・少子高齢化、潜在成長率の停滞、気候変動問題等への対応は引き続き大きな課題として残されています。当社グループの属する業界においては、諸外国に比べてデジタルトランスフォーメーション(DX)が遅れがちと言われてきましたが、「ウィズコロナ」によるDXへの大規模な投資が再開される局面にあります。現在のみならず近い将来の労働力不足が危惧される業界では活発な動きが見られるようになっています。DXは現状課題へのソリューションとなるだけでなく、より積極的な業務改善、事業改革の礎とする企業も増加しており、既存システムの刷新やデータ分析のAI化に対する期待は高く、DXが加速する流れは今後も続いていくと見られています。そのような状況下、当社グループは、「テクノロジーに想像力を載せる」という経営理念の下、人にやさしいICTサービスの提供を目指し、当社グループ独自のテクノロジーで新たな時代への橋渡しとなるイノベーションを追求しております。経営基盤の安定を担うSI部門と成長を加速させるAIZE部門のシナジー効果を最大限に発揮させ、技術力と社会実装力を併せ持つ独自の企業としての優位性を確立してまいります。当第1四半期連結会計期間においては、新型コロナウイルス感染症対策として提供してきた自動検温装置と画像認識技術を結合したサービスの需要は一段落しておりますが、白ナンバー事業者へのアルコール検知の義務化を見越して、AIZEシステムにアルコールチェッカーとの連携機能を搭載したサービスを開始し、新たな顧客獲得に貢献しております。マーケティング活動の活発化、販売パートナー網の拡充といった営業戦略によって、AIZEプロダクトの拠点ID数は増加しております。AIZEプロダクト以外にも、当社AI技術へのニーズは高く、画像分析や需要予測といったAI開発案件の増加へとつながっております。一方、エンジニア不足が継続する状況の中、先駆けてエンジニア人材強化のための先行投資を進めております。これらの結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は537,446千円、営業損失は10,426千円、経常損失は9,306千円、親会社株主に帰属する四半期純損失は10,195千円となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。(AIソリューション事業)当セグメントにおきましては、AI、IoT、DXに係る開発、WEBシステム開発やAIZE関連請負開発に関する売上は堅調に推移する一方、エンジニア人材強化のための先行投資を実施した結果、当第1四半期連結累計期間において、売上高は530,518千円となり、セグメント損失は13,157千円となりました。また、当セグメントのうち、SI部門における経営上の指標であるエンジニア単価については614千円(前連結会計年度比1.1%減)、エンジニア人数については663人月(前連結会計年度比23.3%の進捗)、AIZE部門における経営上の指標である拠点ID数は1,874件(前連結会計年度末比14.3%増)となりました。
(研修事業)当セグメントにおきましては、研修実施等による売上を計上しており、当第1四半期連結累計期間において、売上高は4,513千円となり、セグメント利益は2,578千円となりました。また、経営上の指標である研修の請負金額は、4,513千円(前連結会計年度比13.9%の進捗)となりました。
② 財政状態の状況(資産)当第1四半期連結会計期間末における資産の合計は、1,733,083千円と前連結会計年度末と比較して55,006千円減少しております。流動資産は1,360,101千円(前期末比124,602千円減)となり、主な要因としては現金及び預金が126,477千円減少したことによるものであります。固定資産は372,982千円(前期末比69,596千円増)となり、主な要因としてはAIZE技術開発を目的としたソフトウエア仮勘定が66,351千円増加したことによるものであります。
(負債)当第1四半期連結会計期間末における負債の合計は、586,096千円と前連結会計年度末と比較して44,810千円減少しております。流動負債は438,957千円(前期末比42,735千円減)となり、主な要因としては買掛金が70,834千円減少した一方、短期借入金が21,000千円増加したことによるものであります。固定負債は147,139千円(前期末比2,075千円減)となり、主な要因としては長期借入金が2,075千円減少したことによるものであります。
(純資産)当第1四半期連結会計期間末における純資産の合計は、1,146,987千円と前連結会計年度末と比較して10,195千円減少しております。主な要因としては親会社株主に帰属する四半期純損失10,195千円の計上により利益剰余金が減少したことによるものであります。
(2) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は1,096千円であります。
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