【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(自 2022年9月1日 至 2023年2月28日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による経済活動の制限緩和が進み、持ち直しの動きが見られる一方、ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギー資源や原材料価格の高騰、米国における金融不安、急激な為替変動など、複合的な要因から依然として不透明な状況が続きました。当社が属するカジュアルファッション業界におきましても、行動制限の緩和によるインバウンドも含めた人流増加等から早期の回復が期待されましたが、生活必需品の物価上昇による消費マインドの冷え込み、原材料の高騰、継続的な円安など経営環境へのマイナス要因から厳しい状況が続きました。このような状況の下、当社は、商品戦略の強化と在庫の適正化等に取り組みました。主力の店舗販売事業においては、不採算店舗の退店、アウトレット専門店舗の出店に加え、制限緩和による人流増加の影響等により改善傾向がみられました。もう一方の主力であるインターネット販売事業においては、広告宣伝活動を抑え在庫の適正化を優先したことから、売上利益ともに厳しい状況が継続しました。当社は、コロナ禍に端を発した負の連鎖を断ち切るために2022年8月より始動した「Re-Born Plan」プロジェクトにおいて、外部コンサルの協力を得ながら商品戦略およびマーケティングの強化に注力しております。また、本プロジェクトではブランド力強化を掲げており、在庫適正化を優先しつつもアウトレット専門店舗及びアウトレット専用サイトを設置することで、ブランドの毀損を回避しております。商品戦略の強化策等による効果は下半期以降に発揮できると想定しております。また、当第2四半期連結累計期間において、株式会社ピアズおよびジェミニストラテジーグループ株式会社との資本業務提携に伴う新株式および新株予約権の発行に加え、株式会社りそな銀行との間で2億円の借入契約を締結しており、財務面の改善にも注力しております。この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高2,174百万円(前年同四半期比10.7%減)となりました。売上高が減少したことによる粗利益の減少の影響を受け、営業損失370百万円(前年同四半期は営業損失249百万円)、経常損失392百万円(前年同四半期は経常損失252百万円)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失409百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失296百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。なお、報告セグメントの区分方法の変更については「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
(店舗販売事業)店舗販売事業につきましては、制限緩和による人流増加の影響により売上高は回復傾向が顕著となりました。以上により、売上高は1,434百万円(前年同四半期比3.5%増)、セグメント損失は119百万円(前年同四半期はセグメント損失50百万円)となりました。
(インターネット販売事業)インターネット販売事業につきましては、ファッションECサイトのサービス競争激化の影響もあり売上高が減少しております。そのような中、値引き販売の抑制やアウトレットサイトの立上げなど、事業としての収益性を高める施策を行っております。以上により、売上高は666百万円(前年同四半期比33.4%減)、セグメント損失は102百万円(前年同四半期はセグメント損失74百万円)となりました。
(卸売販売事業)卸売販売事業につきましては、既存の取引先への販売増加に加えて、新規の取引先の獲得が功を奏し、売上高が増加しております。以上により、売上高は38百万円(前年同四半期比35.3%増)、セグメント利益は2百万円(前年同四半期はセグメント損失8百万円)となりました。
(ライセンス事業)ライセンス事業につきましては、新規クライアントの獲得によるロイヤリティ収入増加に伴い、売上高が増加しております。以上により、売上高は20百万円(前年同四半期比14.9%増)、セグメント利益は14百万円(前年同四半期比13.7%減)となりました。
(メタバース関連事業)メタバース関連事業につきましては、前連結会計年度の第3四半期より事業を開始しており、当社が獲得した同事業に関する知見を他社に展開するコンサルティング業務を中心に収益化を進めております。以上により、売上高は6百万円、セグメント利益は0百万円となりました。
(2)財政状態の分析 (流動資産)当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は1,559百万円となり、前連結会計年度末に比べ250百万円減少いたしました。これは主に、商品及び製品が107百万円、原材料及び貯蔵品が5百万円それぞれ増加した一方で、現金及び預金が323百万円、受取手形及び売掛金が41百万円それぞれ減少したことによるものです。
(固定資産)当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は727百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円減少いたしました。これは、有形固定資産が2百万円、無形固定資産が7百万円、投資その他の資産が21百万円それぞれ減少したことによるものです。
(流動負債)当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は1,742百万円となり、前連結会計年度末に比べ136百万円減少いたしました。これは、買掛金が20百万円、資産除去債務が2百万円それぞれ増加した一方で、短期借入金が141百万円、未払法人税等が3百万円それぞれ減少したことによるものです。
(固定負債)当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は675百万円となり、前連結会計年度末に比べ87百万円増加いたしました。これは、長期借入金が100百万円、退職給付に係る負債6百万円それぞれ増加した一方で、資産除去債務が14百万円減少したことによるものです。
(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産は△130百万円となり、前連結会計年度末に比べ233百万円減少いたしました。これは主に、第三者割当増資により資本金及び資本剰余金がそれぞれ83百万円、新株予約権が8百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する四半期純損失計上に伴い利益剰余金が409百万円減少したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ323百万円減少し、595百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果支出した資金は419百万円(前年同四半期は492百万円の支出)となりました。これは主に、減価償却費33百万円、売上債権の減少額41百万円、仕入債務の増加額20百万円による増加、税金等調整前四半期純損失407百万円、棚卸資産の増加額113百万円による減少の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果支出した資金は16百万円(前年同四半期は48百万円の支出)となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入37百万円による増加、有形固定資産の取得による支出26百万円、有形固定資産の除却による支出6百万円、無形固定資産の取得による支出2百万円、敷金及び保証金の差入による支出16百万円、長期前払費用の取得による支出2百万円による減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果得られた資金は112百万円(前年同四半期は420百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入100百万円、新株予約権の発行による収入8百万円、新株予約権の行使による株式発行による収入153百万円による増加、短期借入金の純減少額141百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出6百万円による減少の結果であります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループは優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(7)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3百万円であります。 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。