【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。(1)財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におきましては、ウィズコロナ、アフターコロナの動きが進み、国内の景気持ち直しへの期待は高まってきています。一方で、長引く資源価格の高騰などによる物価上昇が顕著であり、先行きには注視が必要です。当社グループが属するゲーム業界では、外出機会が増えたことによりゲームへの課金が減速しているとの見方もありますが、発売以来続いていたプレイステーション5の品薄状況が改善され国内外で販売数が増加してきており、対応するゲームソフトの発売や販売の増加も期待されています。そのような状況のもと、当社グループでは中長期的な企業価値と資本効率の向上に向けて、高度な開発技術や新規性のある事業への挑戦、業務品質の向上、人事制度における報酬・評価・教育の好循環実現、の3点に重点的に取り組み、事業を推進しております。当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、デジタルエンタテインメント事業のゲームソフト関連の開発を順調に進行できていることや、モバイルコンテンツ関連の運営業務も堅調であることなどから、売上高は30億37百万円(前年同期比15.1%増)となりました。利益面につきましては、前年同期にはモバイルコンテンツ関連の案件において開発上の不具合の改修作業が想定以上に発生し開発コストの増加がありましたが、プロジェクトマネジメントの強化を進めてきたことから当第2四半期連結累計期間ではトラブルによる大規模なコスト超過は一切発生しておりません。一方で、従業員に安心して就業し活躍してもらえるよう、急激な物価の高騰による生活への影響を軽減するため、全従業員を対象に一時金を支給しました。その結果、営業利益は2億58百万円(前年同期比78.0%増)、経常利益は2億74百万円(前年同期比107.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億1百万円(前年同期比204.2%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
①デジタルエンタテインメント事業ゲームソフト関連については、家庭用ゲーム機向けソフトの開発案件により稼働率が高い中、大規模なものを中心に引き続き複数の引き合いが寄せられており、開発リソースの割り当てなどが難しく受注に苦慮しております。現在進行中の開発は、マルチプラットフォームで展開する大型案件や、完成に近づいているNintendo Switch向けの案件、VRゲーム機向けの案件など、当初想定していた水準から大きな乖離等はなく進捗している状況です。その結果、売上高は19億52百万円(前年同期比30.2%増)となりました。モバイルコンテンツ関連については、継続して委託いただいております運営業務は堅調に推移しており、新規の開発案件も複数進んでおります。しかしながら、前年同期には中止となった大型開発案件の売上計上があったためその反動減が影響し、開発売上が減少しました。その結果、売上高は8億94百万円(前年同期比5.0%減)となりました。それらの結果、当事業の売上高は28億46百万円(前年同期比16.0%増)、営業利益は、上述の通り前年同期に発生したスマートフォン向けゲームの改修コストの反動減により、2億25百万円(前年同期比119.2%増)となりました。
②その他事業家庭用カラオケ楽曲配信事業については、対応機種であるNintendo Switch本体が販売台数を伸ばしてきたことが本サービスのユーザー増加にもつながっており、また年末年始のキャンペーンでユーザーの利用を促進できたことなどから、巣ごもり需要の減退による利用減少を一部カバーし、前年同期比微減に留まっております。SI事業では、当第2四半期連結累計期間に想定していた新規案件の一部の受注が延期となるなど現在一時的に収益は足踏み状態ですが、多方面へのご提案を継続し、中長期的な事業の拡大を見据えて取り組んでおります。一方で、グループ会社の株式会社フォネックス・コミュニケーションズによる制作事業で売上の増加があったことから、当事業の売上高は1億90百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は32百万円(前年同期比22.1%減)となりました。
また、当第2四半期連結累計期間における財政状態の概況は次のとおりです。当第2四半期連結会計期間末における総資産残高は、前連結会計年度末と比較して1億80百万円増加し、74億65百万円となりました。資産の部におきましては、売掛金及び契約資産、有価証券などが増加した一方で、現金及び預金、仕掛品などが減少したことにより流動資産が63百万円減少しております。また、投資有価証券などの増加により固定資産が2億43百万円増加しております。負債につきましては、買掛金、未払法人税等が減少した一方で、その他の科目に含めて計上している未払消費税等などが増加したことにより、前連結会計年度末と比較して2百万円増加し、10億80百万円となりました。純資産につきましては、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴い利益剰余金が増加したことやその他有価証券評価差額金が増加したことにより、前連結会計年度末と比較して1億78百万円増加し、63億84百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して60百万円減少し、15億82百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
・ 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動により得られた資金は、89百万円(前年同期は2億44百万円の資金獲得)となりました。これは主に法人税等の支払額1億51百万円、売上債権の増加額1億16百万円などの資金の減少要因があった一方で、税金等調整前四半期純利益3億6百万円、減価償却費46百万円などの資金の増加要因があったことによるものです。
・ 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動の結果使用した資金は、53百万円(前年同期は2億58百万円の資金獲得)となりました。これは主に、定期預金払戻しによる収入1億87百万円などの資金の増加があった一方で、投資有価証券の取得による支出2億円などの資金の減少があったことによるものです。
・ 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動の結果使用した資金は、94百万円(前年同期は94百万円の資金使用)となりました。これは、配当金の支払額94百万円があったことによるものです。
(3)経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費の総額は2,247千円です。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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