【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間の業績は次のとおりです。なお、「第4 経理の状況-1 中間連結財務諸表 注記事項」の(追加情報)に記載のとおり、旧フォーティテュード社におけるグループ組織再編に伴い、米国会計基準上、旧フォーティテュード社において、2020年6月2日に遡って同社の負債が新たな計算方式で再評価されていることから、前第2四半期連結累計期間は当該取扱いを反映した遡及適用後の数値とし、当該数値で前年同期との比較を行っております。
(連結経営成績)当第2四半期連結累計期間の経常収益は、保険料等収入1兆1,186億円(前年同期比25.2%増)、資産運用収益3,362億円(同94.7%増)、その他経常収益419億円(同0.4%増)を合計した結果、前第2四半期連結累計期間に比べ3,890億円増加し、1兆4,968億円(同35.1%増)となりました。一方、経常費用は、保険金等支払金1兆924億円(同67.1%増)、責任準備金等繰入額646億円(同66.5%減)、資産運用費用918億円(同210.2%増)、事業費1,237億円(同10.3%増)、その他経常費用384億円(同11.2%増)、持分法による投資損失2,006億円(同-%)を合計した結果、前第2四半期連結累計期間に比べ5,709億円増加し、1兆6,117億円(同54.9%増)となりました。なお、持分法による投資損失は主に、米国金利上昇に伴い再保険持株会社FGH Parent, L.P.において再保険貸資産評価損を計上したことによります。経常収益から経常費用を差し引いた経常損益は、1,149億円の経常損失(前年同期は669億円の経常利益)となりました。特別利益は12億円(前年同期比265.1%増)となりました。特別利益は主に、固定資産等処分益12億円(同271.1%増)によります。特別損失は49億円(同6.4%増)となりました。特別損失は主に、価格変動準備金繰入額41億円(同3.2%減)によります。経常損益に特別利益、特別損失、契約者配当準備金繰入額、法人税等合計等を加減した親会社株主に帰属する中間純損益は、1,483億円の親会社株主に帰属する中間純損失(前年同期は317億円の親会社株主に帰属する中間純利益)となりました。なお、グループ修正利益(※)は、前第2四半期連結累計期間に比べ97億円増加し、654億円(前年同期比17.4%増)となりました。(※)親会社株主に帰属する当期純損益に対し、市場の変動により会計上生じる一時的な評価性損益等を一部調整したグループの経営実態を表す指標の一つ。
(連結財政状態)当第2四半期連結会計期間末の総資産は17兆3,984億円(前連結会計年度末比2.3%減)となりました。主な資産構成は、公社債を中心とする有価証券12兆3,872億円(同4.3%減)、貸付金1兆7,201億円(同1.5%増)、金銭の信託1兆3,533億円(同2.1%増)、現金及び預貯金9,789億円(同9.9%増)であります。負債合計は16兆4,114億円(同0.1%減)となりました。その大部分を占める保険契約準備金は14兆5,678億円(同0.4%増)となっております。純資産合計は9,870億円(同29.0%減)となりました。純資産の部中、その他有価証券評価差額金は2,358億円(同53.7%減)となっております。なお、連結ソルベンシー・マージン比率は889.5%(前連結会計年度末は1,026.3%)となりました。また、連結実質純資産額(時価ベースの実質的な資産から資本性のない実質的な負債を差引いた額)は1兆7,703億円(同2兆6,675億円)となりました。
(連結キャッシュ・フローの状況)当社の営業活動によるキャッシュ・フローは、保険料等収入によるキャッシュイン、保険金等支払によるキャッシュアウトが大半を占めております。当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間の2,396億円の収入から592億円の収入(1,803億円の収入減)となりました。これは主に、保険金等支払金が増加したことによります。なお、保険金等支払金は、前第2四半期連結累計期間から4,387億円増加し、1兆924億円となりました。当社の投資活動によるキャッシュ・フローは、収入保険料の運用に係るキャッシュ・フローが中心です。主な資産運用に関するキャッシュ・フローは有価証券の取得・売却等、資金の貸付・返済等です。当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間の1,187億円の支出から574億円の収入(1,762億円の収入増)となりました。これは、有価証券の売却・償還による収入が増加したこと等によります。当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間の71億円の支出から167億円の支出(95億円の支出増)となりました。支出は主に、配当金の支払額157億円であります。なお、前第2四半期連結累計期間からの支出の増加は、前期に借入による収入があったことの反動によります。以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は、期首から1,020億円増加し、1兆173億円となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、2023年3月期より、基礎利益(生命保険本業の期間収益を示す指標の一つ)の計算方法が変更されるため、生命保険会社3社の当第2四半期累計期間及び前年同期の基礎利益及び順ざや額(又は逆ざや額)はいずれも変更後の計算方法による数値とし、当該数値で前年同期との比較を行っております。
①生命保険会社3社ア 経営成績
太陽生命保険株式会社当第2四半期累計期間の経常収益は、保険料等収入3,230億円(前年同期比0.1%増)、資産運用収益1,367億円(同75.6%増)、その他経常収益576億円(同941.8%増)を合計した結果、前年同期に比べ1,111億円増加し、5,173億円(同27.4%増)となりました。また、経常費用は、保険金等支払金3,834億円(同34.4%増)、責任準備金等繰入額82億円(同75.7%減)、資産運用費用425億円(同179.7%増)、事業費434億円(同10.8%増)、その他経常費用131億円(同8.2%増)を合計した結果、前年同期に比べ1,050億円増加し、4,908億円(同27.2%増)となりました。この結果、経常利益は、前年同期に比べ61億円増加し、264億円(同30.0%増)となりました。特別利益は12億円(同410.4%増)となりました。特別利益は主に、固定資産等処分益12億円(同410.4%増)によります。特別損失は19億円(同3.4%減)となりました。特別損失は主に、価格変動準備金繰入額17億円(同10.1%減)によります。中間純利益は、前年同期に比べ56億円増加し、144億円(同64.1%増)となりました。なお、基礎利益は163億円(同32.6%減)となりました。また、順ざや額は362億円(同146.3%増)となりました。
大同生命保険株式会社当第2四半期累計期間の経常収益は、保険料等収入3,959億円(前年同期比0.7%増)、資産運用収益1,134億円(同22.1%増)、その他経常収益156億円(同23.6%減)を合計した結果、前年同期に比べ184億円増加し、5,249億円(同3.6%増)となりました。また、経常費用は、保険金等支払金2,700億円(同5.8%増)、責任準備金等繰入額921億円(同10.9%減)、資産運用費用439億円(同204.7%増)、事業費599億円(同5.3%増)、その他経常費用122億円(同6.0%増)を合計した結果、前年同期に比べ367億円増加し、4,783億円(同8.3%増)となりました。この結果、経常利益は、前年同期に比べ182億円減少し、466億円(同28.2%減)となりました。特別損失は26億円(同20.3%増)となりました。特別損失は主に、価格変動準備金繰入額20億円(同7.6%増)によります。中間純利益は、前年同期に比べ138億円減少し、268億円(同34.0%減)となりました。なお、基礎利益は446億円(同32.9%減)となりました。また、順ざや額は178億円(同39.0%減)となりました。
T&Dフィナンシャル生命保険株式会社当第2四半期累計期間の経常収益は、保険料等収入3,948億円(前年同期比127.9%増)、資産運用収益867億円(同-%)、その他経常収益23億円(同13.9%減)を合計した結果、前年同期に比べ3,032億円増加し、4,839億円(同167.8%増)となりました。また、経常費用は、保険金等支払金4,363億円(同293.9%増)、責任準備金等繰入額115億円(同79.3%減)、資産運用費用57億円(同207.3%増)、事業費152億円(同48.6%増)、その他経常費用29億円(同55.6%増)を合計した結果、前年同期に比べ2,909億円増加し、4,718億円(同160.9%増)となりました。この結果、経常利益は、前年同期に比べ122億円増加し、121億円(前年同期は1億円の経常損失)となりました。特別損失は3億円(前年同期比18.3%減)となりました。特別損失は主に、価格変動準備金繰入額3億円(同18.3%減)によります。中間純利益は81億円(前年同期は4億円の純損失)となりました。なお、基礎利益は47億円(前年同期は△31億円)となりました。また、逆ざや額は10億円(前年同期比40.3%減)となりました。
イ 財政状態
太陽生命保険株式会社当第2四半期会計期間末の総資産は7兆3,975億円(前事業年度末比3.8%減)となりました。主な資産構成は、公社債を中心とする有価証券5兆3,340億円(同7.9%減)、貸付金1兆594億円(同1.4%増)、現金及び預貯金5,042億円(同28.4%増)であります。負債の部合計は7兆1,988億円(同2.1%減)となりました。その大部分を占める保険契約準備金は5兆9,619億円(同0.7%減)となっております。純資産の部合計は1,987億円(同41.8%減)となりました。純資産の部中、その他有価証券評価差額金は440億円(同77.1%減)となっております。保険会社の健全性を示す行政監督上の指標のうち、ソルベンシー・マージン比率は601.3%(前事業年度末は734.2%)となりました。また、実質純資産額は5,432億円(同8,520億円)となりました。
大同生命保険株式会社当第2四半期会計期間末の総資産は7兆8,063億円(前事業年度末比0.4%減)となりました。主な資産構成は、公社債を中心とする有価証券6兆6,193億円(同0.4%増)、貸付金7,385億円(同11.0%増)であります。負債の部合計は7兆324億円(同0.8%増)となりました。その大部分を占める保険契約準備金は6兆7,147億円(同1.4%増)となっております。純資産の部合計は7,739億円(同9.9%減)となりました。純資産の部中、その他有価証券評価差額金は2,328億円(同28.7%減)となっております。ソルベンシー・マージン比率は1,094.4%(前事業年度末は1,203.8%)となりました。また、実質純資産額は1兆2,394億円(同1兆5,661億円)となりました。
T&Dフィナンシャル生命保険株式会社当第2四半期会計期間末の総資産は2兆428億円(前事業年度末比1.8%増)となりました。主な資産構成は、金銭の信託1兆3,465億円(同2.4%増)、公社債を中心とする有価証券4,049億円(同0.0%増)であります。負債の部合計は1兆9,888億円(同2.3%増)となりました。その大部分を占める保険契約準備金は1兆8,867億円(同0.6%増)となっております。純資産の部合計は540億円(同15.5%減)となりました。純資産の部中、その他有価証券評価差額金は△282億円(前事業年度末は△101億円)となっております。ソルベンシー・マージン比率は495.9%(同749.5%)となりました。また、実質純資産額は112億円(同1,097億円)となりました。
ウ 契約業績
太陽生命保険株式会社当第2四半期累計期間の個人保険及び個人年金保険を合計した新契約年換算保険料(新契約には、転換による純増加を含みます。以下同じ)は、保障ニーズの高まる中、対面・非対面を融合した営業の定着等により、187億円(前年同期比8.7%増)となり、前年同期と比べ増加しました。医療保障・生前給付保障等の第三分野の新契約年換算保険料についても、116億円(同22.4%増)となり、前年同期と比べ増加しました。また、当第2四半期会計期間末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約年換算保険料は、5,782億円(同0.8%減、前事業年度末比0.3%減)となり、前事業年度末と概ね同水準となりました。当第2四半期累計期間の個人保険及び個人年金保険を合計した新契約高は、1,420億円(前年同期比58.7%増)となり、前年同期と比べ増加しました。また、当第2四半期会計期間末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約高は、13兆7,701億円(同10.7%減、前事業年度末比5.2%減)となり、前事業年度末と比べ減少しました。
大同生命保険株式会社当第2四半期累計期間の個人保険及び個人年金保険を合計した新契約年換算保険料は、対面・非対面を組み合わせた丁寧なコンサルティング営業の実践等により、お客様の保障ニーズに的確にお応えしたことで、341億円(前年同期比9.6%増)となり、前年同期と比べ増加しました。医療保障・生前給付保障等の第三分野の新契約年換算保険料についても、90億円(同13.2%増)となり、前年同期と比べ増加しました。また、当第2四半期会計期間末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約年換算保険料は、8,016億円(同0.2%増、前事業年度末比0.3%増)となり、前事業年度末と概ね同水準となりました。当第2四半期累計期間の個人保険及び個人年金保険を合計した新契約高は、1兆5,878億円(前年同期比6.0%増)となり、前年同期と比べ増加しました。また、当第2四半期会計期間末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約高は、36兆6,883億円(同0.4%減、前事業年度末比0.1%減)となり、前事業年度末と概ね同水準となりました。
T&Dフィナンシャル生命保険株式会社当第2四半期累計期間の個人保険及び個人年金保険を合計した新契約年換算保険料は、一時払商品の販売好調等により、252億円(前年同期比95.6%増)となり、前年同期と比べ増加しました。医療保障・生前給付保障等の第三分野の新契約年換算保険料については、1億円(同52.4%減)となり、前年同期と比べ減少しました。また、当第2四半期会計期間末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約年換算保険料は、1,735億円(同11.1%増、前事業年度末比5.7%増)となり、前事業年度末と比べ増加しました。当第2四半期累計期間の個人保険及び個人年金保険を合計した新契約高は、3,441億円(前年同期比66.1%増)となり、前年同期と比べ増加しました。また、当第2四半期会計期間末の個人保険及び個人年金保険を合計した保有契約高は、3兆1,594億円(同12.7%増、前事業年度末比5.4%増)となり、前事業年度末と比べ増加しました。
②T&Dユナイテッドキャピタル(連結) 主に米国金利上昇に伴い再保険持株会社FGH Parent, L.P.において再保険貸資産評価損を計上したことにより、親会社株主に帰属する中間純損益は、1,978億円の親会社株主に帰属する中間純損失(前年同期は176億円の親会社株主に帰属する中間純損失)となりました。なお、修正利益については、前年同期から84億円増加し、149億円(前年同期比130.6%増)となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループの定める経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。