【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の行動制限が緩和されたことを受 け、経済活動の正常化に向けた動きが進む一方、ロシアのウクライナ侵攻長期化の影響による資源価格・原材料価格の高騰、さらには急激な為替相場の変動など、景気の先行きは依然として不透明な状況となりました。当社グループの主要ユーザーである自動車業界におきましては、コロナ禍から回復基調ではあるものの、部品不足の長期化により生産調整を余儀なくされるなど、厳しい状況が継続しました。このような事業環境のなか、当社グループでは、自動車、電機業界をはじめとするユーザーのニーズに積極的に応え、業績の向上に努めました。本年1月には2020年より経営基盤の強化を目的に取り組んでまいりました新基幹システムの運用を開始いたしました。また、本年5月には自社開発品の超精密塗布装置(Quspa)の研究開発などを 担う新事業所の稼働を開始いたしました。その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は584億99百万円(前年同期比5.9%増)、経常利益は40億82百万円(前年同期比13.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は28億41百万円(前年同期比11.0%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
①日本主に日系自動車メーカー・同部品メーカー向け生産設備・材料の売上が堅調に推移したこと、また中国の半導体・エレクトロニクスデバイスメーカー向け精密塗布装置や北米の日系建機メーカー向け溶接ラインの売上を計上したことなどにより、売上高は445億40百万円(前年同期比6.0%増)、セグメント利益は20億47百万円(前年同期比19.7%減)となりました。
②米国メキシコの日系空調機器メーカー向け生産設備の売上を計上したことや日系自動車メーカー・同部品メーカー向け生産設備・材料の売上を計上したことなどにより、売上高は60億12百万円(前年同期比25.3%増)、セグメント利益は5億23百万円(前年同期比102.7%増)となりました。
③東南アジアタイおよびインドネシアの日系自動車メーカー向け生産設備・材料の売上を計上したことなどにより、売上高は40億71百万円(前年同期比23.1%増)、セグメント利益は4億76百万円(前年同期比24.5%増)となりました。
④中国日系自動車メーカー向け新工場の溶接ラインの売上を計上したことなどにより、売上高は97億97百万円(前年同期比21.5%減)、セグメント利益は9億13百万円(前年同期比36.1%減)となりました。
⑤その他イギリスの日系空調機器メーカー向け生産設備の売上を計上したことなどにより、売上高は7億73百万円(前年同期比96.1%増)、セグメント利益は34百万円(前年同期比18.1%増)となりました。
なお、セグメント別の売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。
(2) 財政状態の分析①流動資産流動資産は前連結会計年度末に比べ42億59百万円減少し、480億38百万円となりました。これは主に電子記録債権が28億57百万円、原材料及び貯蔵品が81百万円増加しましたが、現金及び預金が44百万円、受取手形が20百万円、売掛金が6億13百万円、商品及び製品が50億42百万円、仕掛品が9億33百万円、未収入金の減少等により流動資産のその他が5億42百万円減少したことによるものであります。
②固定資産固定資産は前連結会計年度末に比べ10億97百万円増加し、114億98百万円となりました。これは主に有形固定資産が8億87百万円、無形固定資産が36百万円、投資その他の資産が1億73百万円増加したことによるものであります。
③流動負債流動負債は前連結会計年度末に比べ49億51百万円減少し、202億19百万円となりました。これは主に電子記録債務が15億36百万円、未払費用等の増加等により流動負債のその他が4億9百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が4億11百万円、1年内返済予定の長期借入金が13百万円、未払法人税等が3億70百万円、契約負債が58億66百万円、引当金が2億35百万円減少したことによるものであります。
④固定負債固定負債は前連結会計年度末に比べ1億1百万円増加し、13億79百万円となりました。
⑤純資産純資産合計は前連結会計年度末に比べ16億88百万円増加し、379億38百万円となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は78百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。