【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の普及などにより行動制限が徐々に緩和され、緩やかな持ち直しの動きが見られましたが、ロシアのウクライナ侵攻長期化の影響による資源価格・原材料価格の高騰、さらには急激な為替相場の変動が生じるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況となりました。 当社グループの主要ユーザーである自動車業界におきましては、コロナ禍から回復基調ではあるものの、部品不足の長期化により生産調整を余儀なくされるなど、厳しい状況が継続しました。 このような事業環境のなか、当社グループでは、自動車、電機業界をはじめとするユーザーのニーズに積極的に応え、業績の向上に努めました。また、本年1月には経営基盤の強化を目的にかねてより準備を進めてまいりました新基幹システムの運用を開始いたしました。 その結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は415億14百万円(前年同期比11.7%増)、経常利益は33億33百万円(前年同期比10.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22億91百万円(前年同期比13.3%増)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
①日本中国の半導体・エレクトロニクスデバイスメーカー向け精密塗布装置の売上を計上したことや北米における日系建機メーカー向け溶接ラインの売上を計上したことなどにより、売上高は300億65百万円(前年同期比9.4%増)、セグメント利益は14億80百万円(前年同期比8.1%減)となりました。
②米国メキシコ日系空調機器メーカー向け生産設備の売上を計上したことや日系自動車メーカー・同部品メーカー向けに溶接材料の売上が堅調に推移したことなどにより、売上高は40億93百万円(前年同期比46.2%増)、セグメント利益は3億62百万円(前年同期比192.0%増)となりました。
③東南アジアタイでは日系自動車メーカー向け生産設備の売上を計上したことや、インドネシアでは日系自動車メーカー向けに溶接設備・材料の売上を計上したことなどにより、売上高は31億48百万円(前年同期比39.4%増)、セグメント利益は3億75百万円(前年同期比57.3%増)となりました。
④中国日系自動車メーカー向け新工場の溶接ラインの売上を計上したことなどにより、売上高は89億18百万円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益は9億14百万円(前年同期比8.2%減)となりました。
⑤その他チェコの日系自動車メーカー向けの生産管理システムや溶接材料の売上を計上したことなどにより、売上高は3億55百万円(前年同期比30.2%増)、セグメント利益は3百万円(前年同期比81.1%減)となりました。
なお、セグメント別の売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。
(2) 財政状態の分析①流動資産流動資産は前連結会計年度末に比べ56億23百万円減少し、466億74百万円となりました。これは主に受取手形が85百万円、電子記録債権が14億81百万円、売掛金が8億81百万円、原材料及び貯蔵品が86百万円増加しましたが、現金及び預金が7億26百万円、商品及び製品が54億60百万円、仕掛品が7億16百万円、前渡金の減少等により流動資産のその他が12億54百万円減少したことによるものであります。
②固定資産固定資産は前連結会計年度末に比べ5億79百万円増加し、109億80百万円となりました。これは主に有形固定資産が2億94百万円、無形固定資産が71百万円、投資その他の資産の投資有価証券が2億11百万円増加したことによるものであります。
③流動負債流動負債は前連結会計年度末に比べ66億53百万円減少し、185億17百万円となりました。これは主に電子記録債務が9億18百万円、引当金が15百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が4億51百万円、1年内返済予定の長期借入金が8百万円、未払法人税等が1億2百万円、契約負債が68億94百万円、未払金の減少等により流動負債のその他が1億30百万円減少したことによるものであります。
④固定負債固定負債は前連結会計年度末に比べ2億39百万円増加し、15億17百万円となりました。
⑤純資産純資産は前連結会計年度末に比べ13億69百万円増加し、376億19百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の四半期末残高は、前連結会計年度末に比べ36億96 百万円減少し、151億49百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、10億53百万円(前年同期は57億98百万円の収入)となりました。これは主に売上債権の増加額26億51百万円、契約負債の減少額66億84百万円により資金が減少しましたが、税金等調整前四半期純利益33億39百万円、棚卸資産の減少額57億95百万円により資金が増加したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、38億66百万円(前年同期は34億97百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入1億12百万円により資金が増加しましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出7億70百万円、定期預金の預入による支出31億14百万円により資金が減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、6億71百万円(前年同期は17億42百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額6億40百万円、リース債務の返済による支出22百万円により資金が減少したことなどによるものであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は30百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。