【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が2類相当から5類へ移行し、経済活動の正常化が本格的に進んだ一方、ウクライナ情勢の長期化等による資源価格の上昇や金融資本市場の変動等、依然として予断を許さない状況が続いており、先行き不透明な状況で推移いたしました。
一方、当アパレル・ファッション業界におきましては、お客様の外出機会の増加や、インバウンド需要の復調により回復基調で推移いたしましたが、急激な物価上昇による個人消費への影響が引き続き懸念されております。
このような経営環境の中、当社グループは「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、3年後のあるべき姿を目指した中期ビジョン「Yamato2023」を推進しております。人々のライフスタイルや価値観が様変わりする中で、いつの時代でも どのような環境下でも、お客様の不満や問題を解決し 求められるものを提供し 最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指してまいります。
基幹事業である「クロコダイル」は、1963年の販売開始以来、長きにわたり愛され続け2023年に60周年を迎える当社のオリジナルブランドです。「〝大人のTPO〟をスマートに演出するブランド」をコンセプトに、改めて原点である顧客起点に立ち返り、既顧客の満足度向上と活性化に繋がる商品の強みや付加価値を戦略的に構築し、また潜在顧客が興味を持ち共感できる新しいスタイルを提案してまいります。更に商品、店舗、関西・関東におけるTVCM放映をはじめとするコミュニケーション等すべてにおいて一貫性を保ち提供することで、お客様のブランドに対する認知・認識を深め顧客を獲得し、事業の持続的な成長を目指してまいります。
「創造的な移動を続ける都市生活者のための機能服」をコンセプトに、オンラインショップをベースに展開する「CITERA(シテラ)」は、常に快適で洗練された、時代に響くスタイルを創り出しております。ブランドの顔となる商品開発等に引き続き注力することで更なる売上拡大を目指してまいります。また、米国発アウトドアファッションブランド「Penfield(ペンフィールド)」は、これまでの国内事業に加え新たなライセンシーパートナーとして上海パワーリッチ社を迎え、北京三里屯のショッピングモールへの出店を皮切りに中国ライセンス事業の展開を開始しております。ハワイ発カジュアルサーフブランド「Lightning Bolt(ライトニングボルト)」と共に引き続きブランド認知度と価値向上に注力し、ライセンス事業の拡大を目指してまいります。
一方、当社グループの物流業務を請け負う子会社ヤマト ファッションサービス株式会社は、在庫管理や入出荷業務の精度向上に努めるとともに、自動ソーター及び自動製封函機の導入等により、業務の自動化や省人化を推進することで資材や光熱費の高騰にも対応し、更なる生産性向上を図っております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の財政状態及び成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は112億8千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ15億5千1百万円増加いたしました。主な要因は、商品及び製品が10億1千7百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が5億7千2百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。なお、現金及び預金と有価証券を合わせた手元流動性資金は66億3千4百万円から4百万円増加し66億3千9百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は117億7千8百万円となり、前連結会計年度末と比べ1億3千1百万円増加いたしました。主な要因は、投資有価証券が6千5百万円、有形固定資産が4千4百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は230億6千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億8千2百万円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は52億6千8百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億8千3百万円増加いたしました。主な要因は、電子記録債務が9億1千2百万円増加し、1年内返済予定の長期借入金が2億3千5百万円減少したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は11億9千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億8千8百万円増加いたしました。主な要因は、長期借入金が4億2千4百万円、繰延税金負債が7千6百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は64億6千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億7千2百万円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は166億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億9百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金が4億5千5百万円、その他有価証券評価差額金が1億5千7百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
これらの結果、自己資本比率は72.0%(前連結会計年度末は74.8%)となりました。
②経営成績
売上高が160億5千2百万円(前年同期比9.0%増)となりました。利益面では売上総利益率は57.9%(前年同期比1.0ポイント減)となり、販売費及び一般管理費については88億2千7百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益は4億7千3百万円(前年同期比95.8%増)、経常利益は7億1千8百万円(前年同期比18.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は5億7千8百万円(前年同期比20.5%増)となりました。
セグメントごとの売上高では、繊維製品製造販売業158億3千5百万円(前年同期比9.1%増)、不動産賃貸事業2億1千6百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 会社の財務及び事業方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
特に記載すべき事項はありません。
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