【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 業績の状況当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあって、景気は緩やかに持ち直しています。ただし、世界的な金融引締め等による景気の下振れリスク、物価上昇、供給面での制約等、引き続き金融資本市場の変動等の影響を十分注視する必要があります。当社を取り巻くBSデジタル放送業界は、デジタル放送受信機の普及に伴い、視聴可能世帯数の増加が大いに期待されております。なお、テレビメディア広告費は、1兆8,019億円(前年比98.0%)となり、そのうち当社を含む衛星放送メディア関連の広告費は、1,251億円(前年比103.5%)となっております。(「2022年 日本の広告費」㈱電通調べ)このような状況下、当社は「質の高い情報を提供することで 人々に感動を与え 幸せな社会づくりに貢献します」を経営理念として中長期的な成長を実現するため、コンテンツの価値最大化を目指しております。放送事業収入だけではなく、配信ビジネスやイベントの実施といった非放送分野の事業開発にも取り組みながら、開局15周年施策を含む効果的な広告宣伝、広報施策を実施いたしました。
[レギュラー番組]既存番組の内容を引き続き強化するとともに、女性たちの心豊かな生き方を紹介する、『にっぽん!推し活ライフ~トキメキ熱中女性たち~』の第2弾を不定期レギュラー番組として放送いたしました。また、年末年始はレギュラー番組の特別版を中心とした編成を実施いたしました。大晦日には「お父さん向けラインアップ」として、1年を「永田町」をキーワードに2時間スペシャルで振り返る『報道ライブ インサイドOUT 鈴木哲夫の永田町ショータイム あなたの知らない政治の裏側2022』、アマチュアゴルファーから要望の多いドライバーレッスンにフォーカスした『諸見里しのぶ 実践 ゴルフテク! 大晦日2時間スペシャル 珠玉のドライバーレッスン集!』、京都を舞台に俳優の角野卓造さん、近藤芳正さんが呑み歩くグルメエンターテインメント番組『おやじ京都吞み』を続けて放送。年始には、『中山秀征の楽しく1万歩!小京都日和2時間スペシャル!蔵の街・栃木で絶景小道を行く』、『八代亜紀いい歌いい話 新春!2時間スペシャル 密着!八代亜紀 in パリ スペシャルステージ』を放送いたしました。『ディスカバリー傑作選』では、『名車改造!ファスト&ラウド』、『ミラクル住宅リフォーム』等、様々なジャンルのコンテンツを厳選し放送。ドラマジャンルの拡充にも努め、日本初放送の中国ドラマ『麻洋街へようこそ』、BS初放送の韓国ドラマ『江南スキャンダル』、国内ドラマ『娼婦と淑女』、無料BS初放送でツイッターでもトレンド入りするなど話題となった中国時代劇『山河令』等を放送いたしました。
[特別番組]BS11開局15周年特別番組を12月より放送いたしました。12月25日のクリスマスの夜には、社内企画募集で選出され、開局以来初となるオリジナルドラマ『恋は50を過ぎてから』を放送。大人の恋を描いた本作は放送・配信ともに多くの方にご好評をいただきました。また、年末にはMCに江口洋介さん、ゲストに織田哲郎さん、根本要さん(スターダスト☆レビュー)、春畑道哉さん(TUBE)等の豪華出演者をお迎えし、楽器を愛する人たちに音楽の魅力をお贈りする『御茶ノ水 GUITAR SPIRITS!』を放送し、更に年始には、落語・浮世絵にフォーカスした『新作落語で知る浮世絵の世界~明治維新 メディア時代の幕開け~』をお送りいたしました。このほか、コラボレーション施策として、3年ぶりに開催された300年以上の歴史がある「高山祭」を中心に飛騨高山の魅力をお届けした、㈱岐阜放送との共同制作番組『飛騨高山今昔物語』、京都府北部地域の冬の魅力を職人たちを通してお届けした、㈱京都放送との共同制作番組『冬の京都2023~伝統息づく和の源流・丹後~』を放送いたしました。
[アニメ関連事業]「ANIME+」枠では、製作委員会参画作品を含むアニメ関連番組を、毎クール約40タイトル放送しております。「アニメプラス」枠の「BS11ガンダムアワー」では『機動戦士ガンダム 水星の魔女』等、「キッズアニメ∞(むげんだい)」枠では英語との二か国語放送の『ラウド・ハウス シーズン1』等を放送。このほか、エンターテインメント情報番組『アニゲー☆イレブン!』、アニメソング番組『Anison Days』も引き続き充実した内容でお届けいたしました。年末年始には、世界最大のアニソンライブイベント『アニメロサマーライブ2022 -Sparkle- powered by Anison Days』をテレビ独占・オリジナル副音声付きで一挙6時間放送、TVアニメーション『リコリス・リコイル』全話一挙放送、『劇場版うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム』等、特別ラインアップで放送いたしました。また1月には、番組連動として10月に実施し大盛況となった2.5次元俳優の植田圭輔さんと鳥越裕貴さんによるトークライブイベントの第2弾「植田鳥越 口は〇〇のもと~五臓六腑~」を主催し、女性を中心に多くの方にご好評をいただく等、アニメファンの多様なニーズにお応えできるよう、様々な切り口でアニメ関連番組の放送・イベント実施をいたしました。このほか、読み聞かせ番組『今日のえほん』は、グループ会社の㈱理論社、㈱国土社の児童書を映像化し放送しており、当社独自の動画配信サイトであるBS11+(プラス)、BS11公式YouTubeチャンネルでの配信も行っております。
[配信コンテンツ]当期の重点施策である「非放送分野」の拡大を目的の一つとし、自社制作番組と、その関連コンテンツの配信強化、配信オリジナルコンテンツの制作強化、オンラインイベントの開催等を行いました。レギュラー番組関連コンテンツとしては、『中山秀征の楽しく1万歩!小京都日和』、『諸見里しのぶ 実践 ゴルフテク!』、『偉人・素顔の履歴書』及びアフタートーク『偉人・こぼれ噺』を配信しているほか、12月より『偉人・こぼれ噺プラス~加来耕三先生の歴史談義』をBS11+会員限定コンテンツとしてラインアップいたしました。『報道ライブ インサイド OUT』は、BS11+に加え、1月よりBS11公式YouTubeチャンネルでも配信を開始いたしました。また、視聴者より要望の多いドラマコンテンツを充実し、BS11+限定でノーカット版を配信しております。更に、1月には毎回ご好評をいただいているオンラインイベントの第3弾『全国の酒蔵応援!居酒屋探訪家・太田和彦さんとおうちで乾杯! ~第3回 お正月 みんなで居酒屋遺産を語ろう~』を開催いたしました。
BS11配信オリジナルコンテンツとしては、神社のディープな知識や日常にいきる情報をお届けする『神さんぽ~自分に合った”神様”見つけませんか~』、視聴者の人気・興味の高いラーメンを取り上げた『珠玉の逸杯!最強ラーメン遺産 シーズン1』の配信を開始いたしました。コラボレーション施策としては、㈱文化放送「超!A&G+」とのコラボレーション番組『ワールドダイスターRADIO☆わらじ』を配信し、BS11公式YouTubeチャンネル限定のおまけトークも配信いたしました。また、グループ会社である㈱国土社の書籍を映像化した『歌で聴く絵本「ようかいむら」シリーズ』や『アリのひみつ大図鑑』も引き続き配信する等、コンテンツの拡充に努めました。また、BS11公式YouTubeチャンネル等での広告付き見逃し配信に加え、BS11+、Paravi、FOD、U-NEXT等にて定額見放題での配信も引き続き実施しております。
[その他事業・マルチ展開施策等]当期の重点施策である「セールスメニューの開発強化」を目的とし、様々な取り組みを行っております。兄弟会社である㈱ソフマップが運営しているアニメコラボカフェ「STELLAMAP CAFE」及びメタバース空間「バーチャル秋葉原」への集客を目的としたCMを制作する等、クライアントニーズを捉えた的確な企画立案も実施いたしました。今後も放送に加え、配信、その他事業を通して幅広いニーズに応えることができるよう、努めてまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は 6,041,614千円(前年同期比 0.9%減少)となりました。営業利益は 1,109,996千円(前年同期比 17.7%減少)、経常利益は 1,109,696千円(前年同期比 17.7%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益は 755,722千円(前年同期比 16.7%減少)となりました。
② 財政状態の状況当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 5,832千円増加し、24,247,017千円(前連結会計年度末比 0.0%増加)となりました。主な要因は、現金及び預金が 434,256千円、受取手形及び売掛金が 280,485千円、無形固定資産が 13,240千円とそれぞれ減少したものの、棚卸資産が 95,564千円、有形固定資産その他(純額)が651,638千円とそれぞれ増加したこと等によるものであります。当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ 400,750千円減少し、2,271,178千円(前連結会計年度末比 15.0%減少)となりました。主な要因は、流動負債のその他に含めて表示している未払金が 166,662千円、未払費用が 154,528千円、未払消費税が 92,856千円とそれぞれ減少したこと等によるものであります。当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 406,583千円増加し、21,975,839千円(前連結会計年度末比 1.9%増加)となりました。主な要因は、利益剰余金が、前連結会計年度の期末配当 356,077千円により減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益 755,722千円の計上に伴い 399,644千円増加したこと等によるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は 14,022,355千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は、691,806千円(前年同期は 810,114千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益 1,109,696千円の計上及び法人税等の支払額 338,187千円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、799,388千円(前年同期は 25,028千円の使用)となりました。これは主に 有形固定資産の取得による支出
791,566千円、無形固定資産の取得による支出
2,000千円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、326,674千円(前年同期は 356,619千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額
355,884千円等によるものであります。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。
(6) 主要な設備前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第2四半期連結累計期間に著しい変更があったものは次のとおりであります。
会社名
事業所名(所在地)
設備の内容
投資予定額
資金調達方法
着手年月
完了予定年月
完成後の増加能力
総額(千円)
既支払額(千円)
提出会社
本社(東京都
千代田区)
番組制作設備更新及び設備更新に伴う建屋改修
1,332,757
751,837
自己資金
2022年10月
2023年3月
番組制作 体制の充実
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