【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類感染症」へ移行されたことにより、経済活動及び社会活動は正常化に向かいました。一方、地政学リスクの長期化と、それに伴う原材料やエネルギー価格の高騰、為替相場の変動に伴う物価上昇圧力の強まりを受け実質賃金の減少が継続するなど、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
食品小売業界におきましても、価格改定の動きが相次ぎ消費者の購買行動における低価格志向は依然根強く、また、業種・業態の垣根を超えた競争が激化する中、原材料の調達価格や物流費、光熱費や人件費といった各種コストの増加など厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、創業60周年を迎える当社は、基本理念としての食の「安全・安心」に取り組むとともに、中期経営計画で掲げた『IDEA & INNOVATIONで、新たな価値をつくる』を推進しており、お客様に提供する商品やサービスの質の向上と、自社ECアプリの使いやすさの追求とコンテンツの拡充による会員数の増加を図ることなどにより企業価値の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は417億27百万円(前年同期比8.9%増)、営業利益は10億17百万円(前年同期比56.5%増)、経常利益は10億58百万円(前年同期比53.7%増)となりました。また、株式会社ヨシケイ両毛を子会社化したことに伴い特別利益(負ののれん発生益)を1億4百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億74百万円(前年同期比92.6%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(スーパーマーケット事業)
スーパーマーケット事業につきましては、競合店対策として週末のインストアプロモーションを強化し、販売促進活動に注力したことなどにより来客数は堅調に推移しました。また、夏季の猛暑と一部豪雨の影響で青果部門においては相場高と入荷不足に見舞われましたが、果物や飲料などの販売が好調となり、人流の回復に伴い、地域のお祭りの再開や帰省時期における寿司や惣菜、酒類といった売上も大きく伸長いたしました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間のセグメント売上高は130億35百万円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益は4億21百万円(前年同期比75.2%増)となりました。
(業務スーパー事業)
業務スーパー事業につきましては、業務スーパーのストアブランド商品が多くのメディアで取り上げられたことに加え、制限が撤廃されたことにより大規模イベントなどが再開されたことで業者向けの需要も大きく回復しました。また、当社グループ独自の販売企画として季節や時期にあわせた売場づくりに取り組んだほか、フランチャイザーによる商品プレゼンテーションを受けることで社員の商品知識の向上を図り、強化商品の設定や陳列方法の見直しなどを行うことにより来店客数も増加しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間のセグメント売上高は216億29百万円(前年同期比12.2%増)、セグメント利益は7億77百万円(前年同期比42.0%増)となりました。
(弁当給食事業)
事業所向け宅配弁当につきましては、価格改定の効果で増収となり粗利益も改善しましたが、品質や味・見栄えの向上を図るためメニューの改変に努め、お客様に満足いただけるお弁当作りへの取り組みを続けているものの、喫食者ニーズの多様化により販売食数は軟調に推移しました。
惣菜等の受託製造を行っている千葉工場につきましては、受託製造商品の改廃により前年に比べアイテム数が減少したことで販売数はわずかに減少しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間のセグメント売上高は45億59百万円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益は2億10百万円(前年同期比77.9%増)となりました。
(食材宅配事業)
福祉施設などへの食材販売を行う「ヨシケイキッチン」につきましては、利便性が評価され受託件数は順調に増加しました。また、サブ・フランチャイズであった㈱ヨシケイ両毛を子会社化したこともあり、売上高は増加しました。しかしながら、主力である一般家庭向け食材セット「すまいるごはん」につきましては、フランチャイザーがテレビCMを全国でオンエアし知名度の向上を図るものの、販売セット数は伸び悩み、ギフトやお取り寄せなどの季節商品の販売も前年に比べ減少しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間のセグメント売上高は22億85百万円(前年同期比1.3%増)、セグメント損失は26百万円(前年同期はセグメント利益69百万円)となりました。
(旅館、その他事業)
旅館、その他事業につきましては、経済活動の正常化による人流の回復に伴い、特に旅行代理店からの送客による昼食利用は回復基調となりました。また、運営面においては経済回復の歩調にあわせて販売促進活動を再開しましたが、コロナ禍以前までの回復には至りませんでした。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間のセグメント売上高は2億17百万円(前年同期比3.5%減)、セグメント損失は31百万円(前年同期はセグメント損失15百万円)となりました。
②財政状態
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ8億93百万円増加し、229億10百万円となりました。これは主に、売上高の増加に伴い現金及び預金が3億79百万円及び売掛金が2億24百万円増加し、流動資産の「その他」に含まれる前払費用が1億27百万円増加したことによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ1億99百万円増加し、131億42百万円となりました。これは主に、長期借入金が3億68百万円減少したものの、未払法人税等が2億21百万円、流動負債の「その他」に含まれる未払消費税等が1億78百万円、買掛金が1億45百万円増加したことによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億94百万円増加し、97億68百万円となりました。これは主に、利益剰余金が7億8百万円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.4ポイント上昇し、42.6%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2億19百万円増加し、35億96百万円となりました。主な要因につきましては、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は14億84百万円(前年同期は4億17百万円の取得)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前四半期純利益11億49百万円及び減価償却費4億63百万円であり、主な減少要因は、売上債権の増加額1億83百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は5億72百万円(前年同期は9億57百万円の支出)となりました。
主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出4億58百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出94百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は6億92百万円(前年同期は4億16百万円の支出)となりました。
主な減少要因は、長期借入金の返済による支出4億63百万円、リース債務の返済による支出1億45百万円及び配当金の支払額65百万円であります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
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